ここ数年、特にコロナ渦が明けてからだが、ポータルサイトからの反響での返信率が各社によって大きく差が出てきているように感じる。
とある仲介会社では、反響からの返信率がとても高く、それ故にしっかりと売上を達成できている。
しかし、いっぽうで、とある仲介会社では、返信率に伸び悩んで、なかなか売上達成に苦労しているようだ。
一般的にポータルサイトからの反響導線は、「メールやチャット」か「電話」に大別される。
しかし「電話」からの反響は、かなりどのポータルサイトでも減少傾向にあり、殆どがメール、チャットでの反響になる。
成功している仲介会社では、とにかくこのメールやチャットからの反響対応がとても上手い。
今回は、返信率が高い仲介会社、仲介店舗が実施していることを紹介していきたい。
電話番号付かどうかで対応は大きく変わる
返信率が高い仲介店舗が実施していることのまず大きなポイントのひとつとして、「電話番号付か否か」のメール反響をきちんとデータ化していることが特徴だ。
正直、問い合わせをした反響内容において、電話番号が記載されている反響とそうではない反響の返信率は、大きく異なる。
不動産営業をしたことがあるかたなら、言わずもがなだが、当然「電話番号付」のほうが圧倒的に返信率も来店率も、成約率も高い。
「返信率」というと、この番号付きとそうではない反響を一緒にして数値化することが一般的だが、返信率が高い仲介店舗は、この二つをそれぞれ数値化して対応している。
たとえば、電話番号付きの返信率が悪化した場合と番号がない反響の返信率が悪化した場合の対応策は異なる。
返信率が高い仲介店舗は、このあたりの寄り訳をしっかりとデータ化している。
電話番号付きの反響対応
電話番号付きの反響に対して、実施することは当たり前かもしれないが、一番の得策は、「ユーザーに電話をすること」である。
電話番号のある反響に対して、メールやチャットのみの対応だと、他社にユーザーを取られてしまう可能性は非常に高い。
それでは、来店率が高い仲介店舗は、どのような電話営業を行っているだろうか。
共通のポイントとしては、「反響が来てから即電話の連絡、プラスショートメールでの送信」だろう。
なんとなく手が空いている時に荷電するのではなく、反響が来てからの即連絡、そして挨拶などをショートメールから送信することが一般的だ。
当然のように聞こえるかもしれないが、実際にこれを徹底できている仲介店舗は意外と少ない。
多くの仲介店舗では、反響メールを受け取った時点で、スタッフが不在だったりして対応が遅くなったりすることが多い。
しかし、返信率の高い仲介店舗は、このあたりの抜け漏れがない。
しっかりと店舗内でローテーションを組み、不測の事態に備えている。
またもうひとつ、共通に行っている対応としては、「特定の時間での追電話」である。
一度電話連絡だけではなく、何度か追客のために荷電する店舗が大半かと思うが、来店率の高い仲介店舗ではたとえば「18時からの1時間は荷電する時間」とルール決めをしている。
これにより、追客にムラがなくなり、満遍なくユーザーに定期的にアプローチしている。
電話番号付きの反響に対して、やたらしつこく追客をしても、あまり効果はない。
それよりもスピード感のある対応と、ルール決めされた追客をしっかり行うほうが、効果的なようだ。
返信率を上げるメール、チャット対応とは?
では、電話番号のない反響に対しての効果的な対応方法とはどのようなものがあるだろうか。
まずこれは電話番号付の反響と同様で、「即返信」である。反響に対して、即時の対応をすることは、基本中の基本なのかもしれない。
返信率の高い仲介店舗では、それ以外にも以下のような対応を行っている。
まずひとつめは、「オープンクエスチョンにしない」ということだ。
たとえば、ユーザーに対して「ご来店できる日時は、ございますでしょうか?」という質問よりも、「今週末のご予定は空いておりますか?」という質問のほうが返信率が高い。
また、「ご希望のご条件をお知らせくださいませ」という文面よりも、「希望賃料は、○○円で相違ございますでしょうか?」のほうが、返信率が高い。
なるべく「How?」の質問を避け、ユーザーが具体的に返信できたり、yesかnoで返信できる内容のほうが返信率が高い傾向にある。
返信率の高い仲介店舗では、各スタッフのこうしたユーザーへの質問に対してかなり細かくマニュアルや取り決めなどがある。
実際に、こうした返信テクニックを駆使し、大きく返信率を上げている店舗もある。
また、他の返信率の向上方法としては、なるべく「主観性を入れる」文面にするということだ。
殆どの仲介店舗では、返信メッセージに雛形があり、それを使っているかと思うが、返信率の高い仲介店舗では、この雛形を個々人で少しアレンジして使用している。
「お問い合わせ頂いた○○物件は、築浅でとても綺麗で、私自身もとてもおススメできる物件です」このように物件に対する感想や市況の相場などの主観を入れる。
機械的な文章だとユーザーは返信しなくても良いかな、と感じるが、個人が書いた文章だと返信しなければ、と感じることが多いようだ。
あくまで雛形は雛形として利用しながら、しっかりと「個人的主観」の文章を入れることが重要になる。
現在でも多くの仲介店舗で返信率に対する課題が多くあるように感じる。
基礎的なことかもしれないが、是非上記を参考にして頂き返信率向上を図ってみてほしい。
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