
不動産業界でご活躍のあなた、こんにちは。
株式会社レコの梶本幸治です。
今回は「不動産会社の総務・人事担当していますが企画した営業研修が盛り上がりません。何故でしょうか?」というお悩みを取り上げます。
私も上場されている不動産会社様や、電鉄系の不動産会社様のように多くの営業担当者様がいらっしゃる会社から、社長と営業担当者1名といった地域密着型の少数精鋭不動産会社様まで、様々なところで営業研修の講師を務めて参りましたので、このお悩みはよく分かります。
では、一般的な営業研修メニューはどんなものなのか列挙してみます。
・商談を進める為のロジカルな話し方習得。
・イエスセット話法による心理的交渉術マスター。
・商談の初めに場を和ませる為のアイスブレイク解説。
・お客様との会話を円滑に進める為のリフレクティング・プラスワン講習。
まぁ、こんな感じでしょうか?「イエスセット」や「アイスブレイク」、「リフレクティング・プラスワン」なんて、格好いいですよね。
何だかヒーローものの必殺技みたいで、これらを身につければ営業現場でも連戦連勝間違いなし⁉――本当にそうでしょうか?
我々不動産業界で活躍されている営業担当者様は、ちょっとイイ感じに申し上げると、本音で生きておられる方が多いように、私は感じています。
従って、営業研修なんて所謂「座学・お勉強」に意味を感じられず、もしも参加しなければいけないとしても、営業現場でスグに役に立つテクニックや知識を学びたいと考えられるのではないでしょうか。
そんな本音を大切にされている方々に「本日はアイスブレイクの重要性について学んで頂きます。アイスブレイクとは…」とか、「お客様の言葉を一旦繰り返し、新たな話題を加えてコミュニケーションを取る手法をリフレクティング・プラスワンといいます。これは…」などと言っても「だから何なんなのだ!横文字を使いたいだけじゃないのか!どうすれば仕入れが出来るのか、どうやれば家が売れるのか、そんな話を聞かせてくれよ」となってしまうでしょう。
「企画した営業研修が盛り上がりません。何故でしょうか?」とお悩みの総務・人事担当者様にお聞きしたいのですが、企画された営業研修はコミュニケーション理論やモチベーション理論、マーケティング理論など、「理論のお勉強」になっていませんか?
研修が終わった後、「AIDMAの法則、AISASの法則、ミラーリング、ソリューション営業といった言葉を覚えたぞ!勉強になったなぁ」といった感想しか抱けない研修では盛り上がらなくて当たり前です。
もっと不動産営業の実務に落とし込んだ具体的な研修を組まなければ、本音で生きておられる不動産営業担当者様に満足してもらう事は難しいでしょう。
今回頂戴したお悩みである「不動産会社の総務・人事担当していますが企画した営業研修が盛り上がりません。何故でしょうか?」に対するお答えとしては、研修内容が実務的でない事が理由だと思いますとお伝えし、今回のコラムを終了させてもらいます。
……とは言いましても、こんな抽象的なアドバイスだけでは、ここまでお読みくださった方に怒られてしまいそうですから、これからの3ヶ月間、私のコラムでは以下のような社員研修を取り上げたいと思います。
【12月予定】業績低迷者を集めた営業低迷者研修。
【年明け1月予定】営業幹部(課長・店長クラス)の管理職研修。
以前、お寄せいただいた質問の中から3種類の研修をピックアップしますのでどうぞご期待下さい。




