「同時査定社数によって通電率・訪問査定率に変化はあるのか?」

弊社では一括査定からの新規反響に対する「訪問査定取得」を目的としたテレアポ外注サービスを運営しており、日本全国を対象に月間約3,000件(2023年9月現在)の査定依頼への架電を代行しています。

架電代行の実績データを基に、「同時査定社数によって通電率・訪問査定率に変化はあるのか?」について、エリアを限定し調査結果をご紹介させていただきます。

※「同時査定社数」とは依頼者様が一括査定サイト経由で同時に複数の不動産会社様へ一斉に査定依頼を申し込んだ会社数のことを指します。
※「同時査定社数」は一括査定サイト毎に異なっており、平均で4社〜6社の不動産会社様に査定依頼が可能です。
※本データは最大6社までを集計させていただきました。
※集計期間:2023年3月1日~5月31日
※本集計は査定サイトの管理画面内に同時査定会社数を公開している査定サイトのみを対象に集計しております。
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東京都の結果

通電率,訪問査定率,東京都

まず東京都の結果について、1社のみに査定依頼を申し込むことはほぼなく、最大6社に申し込む件数が圧倒的に多いことがわかります。

通電率と訪問査定率に関しては、5社競合の場合が通電率56.6%・訪問査定率3.8%と最も依頼者様に通電するまでの労力が必要になり、通電ができたとしても訪問査定にはなかなか繋がりにくい傾向にあると言えます。

一方で、東京都では、まず複数の不動産会社様の提案を比較してからどの会社を訪問査定に呼ぶのか?と既に依頼者様が選定のフェーズにいる可能性が考えられます。

そのため、通電したとしても「まずは机上査定でお願いします」と机上査定での着地が多い傾向にあると考えています。

机上査定後に訪問査定に呼んでもらうためには、まずは多くの会社の中で選定の土俵にあがる必要があります。

土俵にあがるためにも、「手元に残る方法=郵送」が効果的と考えており、資料はできる限り手元に残る郵送で送っていただくことを推奨しています。

東京都を除いた関東エリアの結果

通電率,訪問査定率,東京都以外の関東

次に東京都を除く関東エリアの結果について、東京都と比較して同時査定社数毎に訪問査定率は大きく変わらず、最も高い訪問査定率は最大6社時の13.9%という結果でした。

東京都とは異なり、同時査定社数が増えると訪問査定に繋がりにくいという傾向はないようですね。

通電率に関しては東京都×6社よりも低い56.7%・架電回数に関しては+1回平均7回と通電するまでに労力がかかることがわかります。

ファーストコールで競合より早くコンタクトを取ることも大事ですが、競合が諦めた後まで追い続けることにより、通電ができれば訪問査定に繋がる可能性があると考えることができると思います。

なかなか繋がらない場合でも、最低で3~4日間、計7回は架電追客を試してみてください。

北海道の結果

通電率,訪問査定率,北海道

北海道では、同時査定社数3社が最も査定依頼件数が多い結果となりました。

エリアによって売主様が選択できる不動産会社数が少ない傾向にあるのかもしれません。

訪問査定率では、5社競合が24.10%と最も高い数字です。

母数がそもそも少ないため数値が高く出ていますが、競合数が多いからといって案件化しないわけではなさそうです。

また、同時査定社数1社と3社を比較してみても、訪問査定率と通電率は大きく差はなく、平均5回ほど架電を続ければ約22.5%の訪問査定に繋がっています。

一括査定サイト利用社が少ないエリアを狙って反響エリアを設定する方法も一つの戦略になると考えています。

大阪府の結果

通電率,訪問査定率,大阪府

大阪府では、東京都よりも大変厳しい結果になりました。

一括査定激戦エリアだとわかりますね・・・

競合社数1社はほとんどなく、6社競合が391件と圧倒的に多いです。

一括査定サイトを利用している不動産会社様(加盟店数)も多く、よりたくさんの不動産会社から見積もりを貰いたいというニーズの売主様が集中しているのではないかと考えられます。

そのため、最大の同時査定社数を選択する売主様が多い傾向にあるのではないでしょうか。

また6社競合の場合、半分の売主様と通電するためには最低でも5日間の約8回ほど架電が必要という結果です。

約8回も架電をして半分の売主様としか通電できないと考えると、1件に対する行動量の担保が課題になると思います。

どうしたら効率よく売主様と連絡が取れるのか?

手段としては、電話だけではなく反響発生後にできれば自動でメールやSMSが売主様に送られる仕組み化(売主様のタイミングで連絡が取れる)や営業マンの行動量に依存しない体制作りが重要になると思います。

大阪府を除いた関西エリアの結果

通電率,訪問査定率,大阪府を除いた関西エリア

大阪府を除いた関西エリアでは、全体の訪問査定率が大阪府の約2倍でした。

通電率では、68.28%と約7割近い数値となっています。

大阪府の場合、1社2社競合の件数は少なくほぼ6社競合の反響が多かったですが、除いた関西エリアでは1社2社競合の件数が多い結果となりました。

エリアによっては、競合の数が少ないエリアがあると考えられます。

競合社数が4社以上の場合、訪問査定率が10%を下回り、架電回数も全体平均の+1,2回は要することがわかります。

北海道と同様に、関西エリアにおいても一括査定サイト利用社が少ないエリアを狙って反響エリアを設定する方法も一つの戦略になると考えています。

九州・沖縄エリアの結果

通電率,訪問査定率,九州・沖縄

九州・沖縄エリアでは、3社競合が87件と最も多い結果となりました。

通電率は79.31%と高い数値でしたが、訪問査定率は16.09%と6社競合の次に低い数値です。

売主様がまずは複数の不動産会社を比較してから検討したいというニーズにあると思われます。

競合社数も3社とライバルは6社競合よりも少ないため、売主様が査定書をしっかりと見ていただける確率が高い傾向にあります。

検討後に選んで頂くためにも、査定書をしっかりと手元に残る状態でお渡しすることを推奨しています。

4社以上競合社数がある場合は、最低でも3日間の約6回は架電をしていただくと案件化に繋がる可能性があるので、反響発生から3日間は諦めずに架電を行ってみてください。

まとめ

エリアによって競合社数毎の通電率・訪問査定率等の数値が異なる結果となりました。

総合していえることは、「競合社数が多い場合でも数回架電をすれば通電し訪問査定に繋がる!」ということです。

  • すぐに架電ができなかったから今から連絡しても繋がらないのではないか?
  • すぐに架電したが、話中だったのでもう他社にとられているのではないか?
  • 何回も架電しても繋がらないのではないか? 等

繋がらないと諦めてしまうのは大変勿体ないです。

今回のデータを参考にしていただき、最低回数は架電を実践していただけますと幸いです。

また、一括査定サイトの加盟店数が少ないエリアもあると思いますので、ライバルの少ないエリアで勝負していきたいという

不動産会社様は、エリアと一括査定サイトの見直しも一つの戦略になると思います。

今回の記事が、皆様の営業活動のお役に立てれば幸いです。

引き続きよろしくお願いいたします。

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