閑散期でもオーナーの満足度アップ!編集画像を使ったポータルサイト活用術

4月末頃から始まる、賃貸物件の閑散期。来店客数も少なく、ポータルサイトの反響もほぼないけれど、オーナーには何かしらの報告をしなきゃいけない…と、頭を悩ませている管理会社も多いのでは?

そこで今回は、編集画像を使ったポータルサイト活用術について、現場担当者に話を聞きました。

物件登録して終わりだと思っていませんか?

稼働率の悪い物件のオーナーほど、日々、ポータルサイトをチェックし、物件の閲覧数を確認したり、競合・類似物件の相場や動きなどを観察・比較したりしています。そのため、物件を登録しただけで「やったつもり」になっているのは危険かもしれません。

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ポータルサイトという既定のプラットホームを使いつつも、ある特定の物件の評価だけを上げるためには、その他の物件との「競争優位性」を明確に示す工夫が必要になってきます。

そこで、現場担当者が始めたのが、物件写真をPowerPointで編集し、1枚の画像の中に「セールスポイント」を書き込むことです。このようにすることで、その他の物件と異なる「付加価値」を見える化し、ユーザーのお部屋探しを助けることで「反響」につなげ、オーナーの満足度も高めることができるようになるのです。

それでは実際に、どのように物件写真を編集すればいいのかを見ていきましょう。

PowerPointを使って「セールスポイント」入りの画像を作成する

物件を分析し、「セールスポイント」を決める

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まずは、物件の強みを理解する上でも、特徴を全て書き出してみましょう。
マーケティングミックス(マーケティング戦略において、望ましい反応を市場から引き出すために、マーケティング・ツールを組み合わせること)の基本は、Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)です。

これらの3つのPをベースに、物件に合ったPromotion(プロモーション)を考えていきます。

Product(製品)

ターゲットとするユーザーのニーズを満たせるものであるかを基準に、該当項目を書き出してみましょう。

物件名、間取りタイプ、建物種別、築年月、専有面積、室内設備、建物設備、セキュリティ、入居条件

Price(価格)

類似物件と比較し、「適正価格」に準じた金額を設定することが重要です。

オーナーの希望賃料が前提にはなりますが、適正価格を逸脱する場合、管理している不動産会社に対する信頼の低下につながってしまう恐れもあるので、注意が必要です。

賃料、管理費、共益費、駐車場代、敷金(敷引金)、保証金、保証料(家賃保証会社の加入が必要かどうか)、礼金、フリーレントの有無、ほか初期費用

Place(流通)

実際の交通情報はもちろん、入居者の目線で実際の生活を想定しながら、周辺環境の洗い出しまでを行いましょう。

交通情報(最寄り駅、徒歩時間)、周辺環境

Promotion(プロモーション)

広告宣伝のコンセプトになります。そして、コアとなる部分が、画像に入れる「セールスポイント」になります。

「セールスポイント」を意識しながら写真を撮影する

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晴れた日の日中など、明るい時間帯に撮影する

写真では、物件のイメージを正確に伝えることが重要です。つまり、写真を見ただけでその物件がイメージできるような写り方が求められます。

物件が明瞭に見えるように、晴れた日の日中など、明るい時間帯に撮影するように心がけましょう。

雨や曇の日、また夕方などは物件が良く見えず、また暗い印象になりがちなので避けた方が無難です。

写真は様々な角度から多めに撮影する

ポータルサイトのレイアウトに合わせて写真を選びやすいように、写真を撮影する際には、様々な角度から多めに撮影しておくことをお勧めします。

また、その画像をひと目見ただけで、文字だけでは伝えきれない大切な情報が伝わるように、意識しながら撮影位置を調整することもポイントです。

その他、セールスポイントを入れることを念頭に、ある程度の余白を意識しておくことも忘れないようにしましょう。

写真にセールスポイントを挿入し、画像を作成・保存する

①PowerPointで「新しいプレゼンテーション(白紙)」を開き、文字入れをしたい画像を挿入する。

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②「挿入」タブ→「テキストボックス」→「横書きテキストボックスの描画」を選択する。

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③「セールスポイント」を入れたい場所にドラッグしながらテキストボックスを描画し、テキストボックス内に入力する。

以下の画像では、「塗りつぶしなし」と「罫線なし」を選択しています。

また、文字は、「フォントの種類」「大きさ」「色」「太さ」などを変更することができます。

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④画像全体を囲うようにドラッグし、画像とテキストボックスを選択状態にする。

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⑤右クリックでリストメニューを表示し、「グループ化」を選択して、画像とテキストボックスを1つにまとめる。

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⑥画像を右クリックでリストメニューを表示し、「図として保存」を選択する。任意の場所に画像データを保存する。

注目されやすいキーワードとターゲット

学生、一人暮らし向け物件

  • オートロック、管理人常駐、女性限定…一人暮らしの女性
  • 宅配ボックス…平日日中、仕事で不在にしがちな一人暮らしの社会人
  • 保証人不要…保証人が見つからない、保証人を付けたくない方
  • 保証金不要、ルームシェア可…初期費用を用意するのが難しい方

ファミリー向け物件

  • 分譲賃貸…ハイクラスの物件をお探しのファミリー
  • 1階の物件…小さいお子様や元気なお子様がいるファミリー
  • 追い焚き風呂…家族の構成人数が多い、家族の生活スタイルが分かれているファミリー
  • 駐車場2台以上…車の利用者が多いファミリー
  • 専用庭…小さいお子様がいる、家庭菜園を楽しみたいファミリー

シニア向け物件

  • バリアフリー…介護が必要な高齢者
  • 平屋、1階の物件、エレベーター…足腰の悪い高齢者
  • IHコンロ…ひとり暮らしなど、生活に不安を感じやすい高齢者

全ての賃貸物件に共通するメリット

  • フリーレント…初期費用が安く抑えられる。
  • カード決済可…利用するカード会社によってポイントなどの還元が受けられる。
  • 高速ネット対応、インターネット無料…インターネットが気軽に利用できる。
  • 駅徒歩10分以内…駅から近いに越したことはありませんが、その分、賃料も上がるのが問題です。妥協できる目安は「駅徒歩10分以内」。
  • 都市ガス…プロパンガスに比べて安価なため。
  • ペット相談可…小型犬や猫を飼育しており、ペットと住める住まいを探している方は想像以上にたくさんいます。
  • TVモニタ付きインターホン、防犯カメラ、セキュリティ会社加入済…防犯対策

写真を加工する際のポイントと注意点

・写真1枚につき1つのセールスポイントを目立つにように入れる。

全ての画像にセールスポイントを入れることはできますが、盛り込み過ぎると情報過多になり、逆に鬱陶しく思われてしまう可能性もあります。アイキャッチ画像を含めた1~3枚程度に収める、もしくは、メインとなるアイキャッチ画像のみを加工してメリハリを付けるのもお勧めです。

加工した画像を使って物件登録を行う

これまで説明した方法で加工した画像を使って、ポータルサイト上で物件登録を行っていきます。

入力が終わったら、プレビュー画面で見え方を確認し、調整します。

登録している画像枚数もサイト上に反映されるため、上限枚数ギリギリまで挿入することをお勧めします。

ちなみに、競合・類似物件よりも画像枚数が少ない場合、「不動産会社としての業務を怠っている」とオーナーからの信用を失い、管理契約を解約されてしまう恐れもあります。

ポータルサイトでは、必要事項を漏れなく記入し、やれることは全部やっている姿勢を見せることが、オーナーの満足度アップに繋がります。

オーナーの喜びの声

「管理をお願いしているのは、築約100年の古民家。両親が亡くなったことをきっかけに、賃貸の募集をお願いしました。しかし、見た目が古いこともあり、問い合わせが少ないことに頭を悩ませていて…。

『築約100年の古民家で丁寧な暮らしを』とコメントを入れていただいてからは、デメリットのはずの築年数が『高付加価値』に変わり、『以前から古民家暮らしに憧れていました』という入居者ご夫婦と巡り会うことができました。現場担当者の方にお任せして、本当に良かったです」(40代・男性)

まとめ

ご覧頂いたように、まずはPowerPointの編集機能を使って、競合・類似物件との明確な差別化を行うようにしましょう。

画像編集はひと手間かかりますが、やればやっただけ変化がひと目で分かり、結果が出ます。閑散期で時間に余裕のある今、オーナーの満足度を維持・向上するために、訴求力のある画像を編集・挿入するように実践してみましょう。

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