不動産売買仲介業で独立する際、失敗しがちな事って何かありますか?|不動産仲介営業お悩み相談室

不動産業界でご活躍のあなた、こんにちは。
株式会社レコの梶本幸治です。

今回は「不動産売買仲介業で独立する際、失敗しがちな事って何かありますか?」というお悩みを取り上げます。

不動産売買仲介会社を立ち上げ、不動産仲介業に参入する事は簡単です。

そして、不動産仲介業で失敗し、不動産仲介業者をと倒産させてしまう事も簡単です。

では、不動産売買仲介業で独立する際、失敗しがちな事に関して私の見聞きした範囲でお話します。

尚、前回の「不動産売買仲介業で独立する際、準備しておくべき事は何でしょうか。」同様、ここでいう独立とは「一人で地域密着型の不動産仲介会社を始める」といった形を想定しております。

私が最もお勧めしない【失敗へのストーリー】に関して順を追ってご紹介します。

  1. 不動産仲介業の経験は浅いものの、知り合いのベテラン不動産営業担当などのアドバイスも聞いてやっていけると判断し独立。
  2. 今の時代、先ずは自社ホームページを充実させるべきだと考え、150万円くらいのホームページを作成。直物件や自社物件は無い為、他の仲介会社が受託中でネット掲載可の物件や、他社売主の新築物件(パワービルダー系含む)を多数掲載。
  3. ホームページからの反響が少ない為、ホームページ制作会社に相談したところ「写真の撮り方が悪い」、「写真の掲載点数が少ない」、「物件の掲載件数も少ない」等の指摘を受け、これらの業務をサポートして頂く為の事務担当者を雇用。
  4. それでも反響が少ない為、カメラも新調して写真の質にこだわり、物件の取り扱いエリアも複数の近隣市町村に拡大。朝から晩まで一生懸命ホームページ充実の為に汗を流す。
  5. 努力の甲斐あってか月に2~3件のお問い合わせを頂くようになったが相変わらず成約には至らない。反響客への追客が不充分である事が原因だと考え、何か良い方法はないかとネットで検索したところ「メルマガ一斉送信」や「ステップメール送信」機能のついた顧客管理システムを発見。即座にこのシステムを購入。
  6. 月に2~3件のホームページ反響顧客に対し、新規導入した顧客管理システムからメルマガやステップメールを配信。顧客管理システムの会社からは「開封率に注意せよ」と言われている為、開封率を毎日チェックするも、やはり成約には至らず。
  7. 毎日毎日遅くまで働き、休みも取らずに頑張るも全く成約に至らず、今後もこの方法で上手くいく自信すら喪失。何が悪いのか自問自答しつつも答えは出ない。

 

これが、私の最もお勧めしない【失敗へのストーリー】です。

この内容をご覧頂き「こんなやり方している人なんているの?そりゃ失敗するにきまってるじゃん」と思われた方は、不動産売買仲介業の事をよく理解されていると思います。

この【失敗へのストーリー】の駄目な箇所を指摘出来るは、不動産売買仲介業で独立されてもそこそこの成功を収められると思います。

しかし、この【失敗へのストーリー】の何が悪いのか分からない方は…問題です。

この【失敗へのストーリー】の悪いところをまとめると次のようになりますが、こちらはご理解頂けますか?

上記、【失敗へのストーリー】は業物(先物)への買い反響で業績を挙げようとした点が基本的に間違っています。又、儲かってもいないのに事務担当者を雇い入れ月の固定費を増やした点も感心しません。

又、儲からないからと言ってエリアを広げる事は下の下の策です。不動産売買仲介会社は「儲からなければエリアを狭める」べきだと言われています。又、お客様が少ない段階で顧客管理システムなど不要です。

更に買い反響のお客様は「物件のみ」に関心を持っていられるのであって、「メルマガ一斉送信」や「ステップメール送信」などを送っても成約に結び付ける事は難しいでしょう。

「メルマガ一斉送信」や「ステップメール送信」が有効な業態は注文住宅や投資であって、地域密着型の実需居住用の買い反響には適しません。

上記の内容をご覧頂いてもピンと来られない方で独立をご検討中の方は、もういちど独立後の事業計画を見直される事をお勧めします。

尚、不動産売買仲介業で独立するにあたってのヒントは下記のコラムでご紹介しておりますので、宜しければご参照下さい。

・不動産売買仲介業で独立する際、準備しておくべき事は何でしょうか。
https://f-mikata.jp/kajiamoto-51/

・不動産仲介の地域密着仕入れで、成功の秘訣を3つだけ挙げるとすると何でしょうか?
https://f-mikata.jp/kajiamoto-37/

・不動産ポータルサイトに物件を掲載し、多くの反響を獲得するには?
https://f-mikata.jp/kajiamoto-15/

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