空室対策におすすめ!賃貸モデルルームに力を入れるべき理由と作り方

繁忙期が終わると、賃貸の動きが鈍くなることが予想されます。引越し自体のニーズが減る以上、空室継続を覚悟しなければならなくなる物件もあるでしょう。

しかし、住み替えは期間が限定されているわけではなく、お客様がゼロになるわけではありません。限られた問い合わせの中から、いかに契約を取り付けるかが、閑散期の鍵になってきます。

そこで今回は、賃貸モデルルームに力を入れるべき理由と作り方ついて、現場担当者に詳しい話を聞きました。 

賃貸モデルルームに力を入れるべき理由

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類似・競合の賃貸物件がモデルルームになっているのを見て、「すごいな」とは思っても、「ウチでもやってみよう」と考える管理会社は少ないと思います。予算の都合上、そこまでの投資を考える余裕がないというのも事実でしょう。

しかし、何も行動を起こさないままでは、物件の空室状況は変わらず、会社自体の売上も上がりません。

少しでも物件の稼働率を上げるために、閑散期こそが、モデルルームに力を入れるべきタイミングです。理由を踏まえて、詳しくご説明していきたいと思います。

管理会社側のメリット

①価格競争を回避できる

空室期間が長くなれば、物件の賃料を再検討する必要が出てきます。少しでも成約率をアップさせるためには、類似・競合物件よりも賃料を安くした方がいいと考えることもあるでしょう。

しかし、一旦値下げしてしまった賃料は、後から上げることができません。また、価格競争に巻き込まれたが最後、値下げを止められなくなってしまう恐れもあります。

物件をモデルルームにして「競争優位性」を生むことができれば、価格競争を回避することができます。

賃料を維持することができれば、管理費も維持することができ、オーナー・管理会社、双方に大きなメリットとなります。

②成約率がアップする

モデルルームは、単純明快に入居後の生活がイメージしやすく、成約率が高くなる傾向にあります。

ちなみに、複数の物件があった場合に全てがモデルルームになっていると、見学時の印象に差が付きづらくなってしまう為、特に決めたい物件をモデルルームにすることをおすすめしています。成約率をアップさせるためには、メリハリを付けて案内することも重要なポイントです。

③オーナーへのアピールができる

物件の問い合わせが減っていること、申込みがないことを繁忙期が終わったせいにするのは簡単です。

しかし、だからと言って何もしないままでは、オーナーからの信頼を失うのは時間の問題でしょう。

モデルルーム作りは、オーナーへのアピールになります。たとえ、すぐに結果に結びつかなかったとしても、努力している姿を見せることで、オーナーの信頼を獲得することができるでしょう。

入居者側のメリット

モデルルームを実施していると、入居希望者から備品のプレゼントを相談されることがあります。備品の価格、物件の賃料等にもよって判断は異なるかもしれませんが、賃料や契約金に対する価格交渉に応じるよりも少ない負担で済むケースが多いと思いますので、そういった場合は積極的に応じても良いのではないでしょうか。

ちなみに備品のプレゼントを織り込み済みでモデルルームを運営すると入居者側のメリットが増える為、案内時の提案に幅を持たせることも可能です。

①入居までの期間を短縮できる

理想を言うと、検討者がモデルルームにそのまま住めれば、入居までの準備期間はほぼ無くすことができます。

モデルルームの完成度によって、その期間には多少の差ができるかもしれませんが、何もない「空っぽ」の状態に比べれば、ある程度の家具が揃っているほうが準備期間は短くなるでしょう。

②家具や家電を揃える手間が省ける

家具や家電が設置されているモデルルームであれば、入居者自身がそれらを揃える手間を省くことができます。

中でも、配送や設置などが必要なエアコンや大型家具などは、入居者の負担を大幅に減らすことができ、力を入れるべきポイントになります。

これから1人暮らしを始める人や新婚カップルなどは特に物入りなので、喜ばれるでしょう。

③引越し費用が節約できる

入居者自身が揃える家具や家電を少なくすることができれば、引越し費用も節約することができます。

お客様の中には、見積書を出した時に初めて、引越し費用の高さに驚く人が少なくありません。また、その金額次第では、引越しを断念したり延期にしたりする人もいます。

しかし、大型の家具や家電の配送がなければ、運送系業者の小容量プランなどを使って引越しをしたり、ご自身でコツコツと荷物を搬入したりすることもでき、引越し費用を抑えることができるでしょう。

賃貸モデルルームの作り方

賃貸モデルルームの作り方を見ていきましょう。基本的な手順からセンスアップする方法まで、順を追って説明させていただきます。

以下、具体例になりますので、ぜひ参考にしてみてください。

基本的な手順

①モデルルームを作る物件を絞り込む

モデルルームは、反響が見込める物件で作らなければ意味がありません。

もちろん、ずっと空室続きの物件をモデルルームにするという考え方もありますが、閑散期は特に、費用対効果を考えて“決まりやすい”物件の優先順位を考えることも大切です。

②オーナーと相談の上、財源を確保する

モデルルーム作りの費用は、オーナーと相談の上、どちらが負担するのかを決めましょう。

話の持って行き方次第では、宣伝広告費としてオーナーに負担してもらえる場合もあります。

③予算を決める

オーナーへの交渉時、予算は回収できることを前提に話していくと、検討してもらいやすくなります。

仮に、賃料9万円の物件に3万円でモデルルームを作った場合、10日分の家賃で回収できる計算になります。

空室のまま、賃料ゼロで放置しておくよりも、1日でも早く入居してもらった方がお得なことは一目瞭然です。

モデルルームは、予算をかければかれただけ結果に結び付くというわけではありません。また、限られた予算の中で上手にやりくりをすることも大切です。

しかし、費用を抑えすぎて中途半端になり、結果、空室のままになってしまっては元も子もありません。本気で契約を取りたいと思っている物件には、ある程度、力を入れることも必要です。

④モデルルームのコンセプトを決める

モデルルームを作る際は、室内に統一感を出すために、全体的なコンセプトを決めましょう。

「潮風を感じられる西海岸風の家」や「北欧のミニマムな暮らし」など、具体的なテーマがあると、それに合わせて備品も揃えやすくなります。

⑤予算とコンセプトに合わせてコーディネートプランを立てる

予算とコンセプトが決まったら、それに合わせてコーディネートプランを立てましょう。

お客様が求めているのは、「リアリティ」です。

物件の間取りやテイストに合わせて、実際の暮らしが想像できるようにイメージを膨らませてみてください。

⑥必要なアイテムを揃え、室内を整える

コーディネートプランが決まったら、必要なアイテムを揃え、室内を整えましょう。

100均やホームセンターなどを活用すれば、低コストでもトレンド感のあるオシャレな小物を揃えることができます。

また、インスタグラムで「#homedecor」や「#myhome」などと検索し、海外のハイセンスなお部屋を見るのも参考になります。

モデルルームをセンスアップする方法

①備品はコンパクトなサイズを選ぶ

室内が広く見えるように、設置する備品はコンパクトなサイズを選ぶようにしましょう。

また、ソファーやTVボードなどの家具は脚付きのタイプを選び、床面積が少しでも広く見えるように工夫してみてください。

床や壁の露出面積が広いほど、ゆとりのある空間を印象付けることができます。

②間接照明を活用する

間接照明は、直接照明とは違ったぬくもりのある空間を演出してくれます。

また、壁や天井を照らすことで、室内をより広々と見せる視覚効果も期待できます。

③使うカラーを限定・統一する

いくらオシャレな小物を揃えたとしても、目に入る色数が多いだけで散らかった印象の室内に見えてしまうこともあります。

ハイセンスなモデルルームを作るためには、使うカラーを限定することも重要です。室内に統一感が出ることで、グッと洗練された印象になります。

④草花を使って鮮度を高める

お部屋の鮮度を高めるために、草花も一役買ってくれます。

中でも多肉植物は室内で育てやすく、また手入れが簡単でオシャレに見えるので、モデルルームのインテリアに最適です。

予算が限られている方は

リサイクルショップや残置物なども積極的に活用しましょう。

これは一例ですが、「閑静」「緑が多い」といった周辺環境に恵まれた物件の場合、ソファーやテーブルセットなど「座れる家具」を優先的に配置すると、案内時にうまく使えば滞在時間を伸ばすことができ、「環境の良さを感じてもらえるきっかけになる」等、副次的な効果を期待できる場合もあります。

ちなみに、予算が非常に少なくとも、モデルルームを作ることはできます。

詳しい手順やコツなどは、「賃貸モデルルームを作るべき3つの理由【小予算での作り方】」を参考にしてみてください。

賃貸物件のモデルルーム作りにチャレンジしてみよう!

繁忙期が終わった後は時間的なゆとりがあり、モデルルーム作りに取り掛かる絶好のチャンスです。

いざ始めてみると、モデルルーム作りは想像以上に楽しく、適度に体も動かせるので、いい気分転換になります。

問い合わせをいただいた際に、迅速にお客様をご案内できるように、できそうなことから準備を初めてみませんか。

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