重要事項説明書を電子書面交付する手順

賃貸取引におけるIT重説実証実験がおこなわれ、いよいよオンラインによる賃貸借契約が本格的になります。宅地建物取引業法により対面での説明が原則となっていた、重要事項説明がオンラインでも有効となり、書面交付を電子ファイルで送付することが可能になります。

本格運用の前に「賃貸取引における重要事項説明書等の電磁的方法による交付に係る社会実験のためのガイドライン」にもとづき、IT重説のポイントをお伝えします。

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IT重説のイメージ

重要事項説明書をオンラインで交付する社会実験は、2020年9月1日より開始され2021年3月末までおこなわれています。

先だって2019年10月1日から3ヶ月間実施され、その結果を受け「ITを活用した重要事項説明に係る社会実験のためのガイドライン」の改定をおこない、前述のとおり再度の社会実験がおこなわれたものです。

社会実験では重要事項説明書を事前に郵送しておき、IT重説時に送付する重説ファイルとの照合がおこなわれるので、説明を受ける相手方は正しい重要事項説明書にもとづく説明がおこなわれる担保がなされています。

しかし、IT重説が本格運用されるようになると、重要事項説明書を事前に郵送することはありません。そのため重要事項説明書と説明行為における適法性を確保することが重要になってきます。

IT重説の流れにしたがって “適法性” について、各シーンをチェックしてみましょう。

本人確認

重要事項説明は説明を受ける相手方が、賃借人本人でなければなりません。そのため本人確認が必要です。

本人確認は次の方法によります。

1. 内見時などに自動車運転免許証などのコピーを取得
2. IT重説前に本人限定郵便にて秘密の質問と回答やパスワードを相手方に送付し、IT重説時に口頭で秘密の質問に対する答えやパスワードを答えてもらい確認する
3. テレビ会議ソフトで自動車運転免許証などを提示してもらい、画面上で本人確認する

IT重説を予定している場合は、内見時などに本人確認書類を取得することが望ましいでしょう。取得できなかった場合には、IT重説時に本人確認書類を画面上で確認する3番目の方法が、一般的といえるのではないでしょうか。

宅地建物取引士の本人証明と本人確認

説明をする宅地建物取引士が本人であることを証明するのは、宅地建物取引業法第22条の4で定められていることであり、IT重説のもっとも重要なポイントです。

宅建業法による「宅地建物取引士証」提示義務が対面によることを前提としていたことにより、IT重説の実行に大きな障害となっていたことですが、テレビ会議ソフトの画面をとおしておこなう提示が適法とされるわけです。

そのためには説明を受ける相手方が、説明する宅地建物取引士の「宅地建物取引士証」を画面上で閲覧し、本人だと確実に確認できることが必要となります。

宅地建物取引士の本人確認はIT重説時以外におこなっても意味がなく、画面上の不具合などにより相手方に提示できない場合は、重要事項説明そのものを中止しなければなりません。

重要事項説明書の真偽証明

宅地建物取引士の本人確認および宅地建物取引士証の提示とともに、重要なポイントが「重要事項説明書」が本物の書面であることの証明と確認です。

宅地建物取引業法第35条で定める書面が重要事項説明書であり、本物の書面にもとづき説明することが義務づけされています。

IT重説ではペーパーに印刷された書面ではなく、説明を受ける相手方がメールによる受信か、指定されたサーバーからダウンロードすることにより入手する電子ファイルにもとづき説明します。

電子ファイルの内容が本物の重要事項説明書であり、その内容が改ざんされたものでないこと、そして宅地建物取引士本人が作成したものであることを証明しなければなりません。

その証明は電子署名を施す方法によります。

説明の適法性

対面での説明と同様に、説明書面や資料の視認性が高くなくてはなりません。とくに相手方がスマートホンの場合は画面が小さく、明瞭になおかつ説明している該当部分がすぐ把握できることが必要です。

また説明している宅地建物取引士が、常に重要事項説明書を作成した本人であることを確認するため、説明者の様子と電子書面が同時に画面で表示できることが必要です。

スマートホンの場合は電子書面をあらかじめ印刷しておき、宅地建物取引士の説明する様子はスマートホンの画面で、重要事項説明書は印刷したもので確認するなどの工夫も必要となるでしょう。またスマートホンとタブレットと2台の端末により説明を受ける方法もあります。

説明の途中でテレビ会議ソフトの通信中断や、インターネット接続の不具合など、説明が中断される場合はIT重説そのものを中止する決断も必要になることがあります。

説明者の画面には相手方の様子がわかるように画像が映りますが、同時に相手方の画面に説明者の様子が、どのように映っているのかを確認しなければなりません。そのため説明者側の画面には、相手側の画面に映しだされた説明者の様子を確認できる「ワイプ画面」が表示できるソフトも必要です。

重要事項説明の録画・録音

重要事項説明の様子は録画・録音するのですが、説明前に相手方のIT端末の状態を確認する時点から録画・録音を開始します。

相手方に適切に宅地建物取引士の画像、宅地建物取引士証、電子ファイルが送付またはダウンロードされていることの確認が最初に必要なのです。そして確認をおこなったことをしっかりと記録しておくことが、さらに重要なことになっています。

録画・録音はZOOMやSkypeに装備されている録画機能を使うか、外部からビデオカメラで撮影するなどの方法になりますが、録画・録音すべきポイントが次のようにあります。

1. 相手方のIT端末の確認状況
2. 相手方および宅地建物取引士の本人確認状況
3. 相手方による電子ファイルの電子署名の確認状況
4. 重要事項説明の様子(ワイプ画面を含めた画面全体)
5. 重要事項説明終了の確認

これらが確実に記録されており、データ形式をAVI、WMV、MPEG4などにより保存するよう求められています。

IT重説で注意すべきポイント

IT重説が本格運用されるようになると、対面での重要事項説明とは異なり、実際の業務のなかではトラブルの発生がないとはいえません。

2020年3月に公表された「賃貸取引における重要事項説明書等の電磁的方法による交付に係る社会実験【結果報告】」では、実際のトラブル状況について次の結果が報告されています。

トラブル事例 回答率(複数回答)
音が聞こえない 71.4%
画面が映らない 50.0%
インターネットにつながらない 28.6%
端末が利用できない 14.3%
電子ファイルを取得できない 14.3%
電子ファイルを開けない 7.1%

出典:国土交通省「賃貸取引における重要事項説明書等の電磁的方法による交付に係る社会実験【結果報告】」

IT環境にかかわるトラブルがほとんどであり、状況によりIT重説を中止せざるを得ないケースもありえます。

そのため、今回の実証実験ではIT環境に関する確認に関し、「賃貸取引における重要事項説明書等の電磁的方法による交付に係る社会実験のためのガイドライン」において「トラブル事例の対応方法について」を追加し実験がおこなわれています。

ただしこの対応方法によってトラブルの原因を解消できるものではなく、IT環境の確認は非常に重要になりますので、留意しなければなりません。

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まとめ

不動産取引がオンラインにより完結する時代がもうすぐそこまで来ています。
IT重説が常識となり、賃貸管理の業務にもITツールやアプリケーションが、どんどん導入されるようになることでしょう。

IT技術の進歩はドッグイヤーといわれますが、常に最新の技術情報には敏感になる必要があり、これからは「不動産テック」に注目しなければなりません。

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