管理物件のレントロール作成方法と読み方

管理会社が作成する頻度が非常に高い資料として、「レントロール」があります。レントロールを使用することで物件の状況が一目瞭然になるため、オーナーと管理会社のコミュニケーションツールとしても非常に重要です。

このレントロールを作成することは単純で簡単です。ですが、項目を間違えたり、不足していると目的を果たせないケースがあります。

ここではこのレントロールとは何を指すのか、どんな項目を記載するのか、どういった使い方をするのかについて、詳しく説明します。

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レントロールとは

「レントロール」とは、対象となる物件の、住戸ごとの契約情報を一覧化した表のことを指します。
レントロールは、物件管理を委託されている管理会社が月に一回程度の頻度で作成し、物件オーナーに提出することが一般的です。

物件オーナーにとって物件状況の確認・収益性向上のためにレントロールは重要な報告資料となるため、管理会社にとっては必須のツールと言えます。

現況確認だけではなく賃料未収状況なども把握することで、将来的な収益見込を判断する材料にもなっています。

レントロールの必須項目

レントロールの役割を踏まえた上で、レントロールに記載すべき項目は以下の通りです。

(1)間取・住戸プラン
住戸毎の間取を記載することで、1K中心なのか、ファミリー向けの間取構成なのか、毎回確認できるようにします。また、物件内の間取ごと・住戸プランごとの特徴を把握します。

(2)賃料
現状、一体この物件でいくら賃料収入があるのか、住戸毎に把握します。

(3)面積(坪)
管理会社によって記載は異なりますが、住戸の面積(㎡)もしくは坪数を記載します。

(4)㎡単価・坪単価
賃料を面積で割ることで、1㎡あたり(もしくは1坪あたり)何円の単価であるかを記載します。

(5)契約開始日
いつ契約を開始したか、長く住み更新している入居者なのか、住んだばかりの入居者かを確認します。また契約時期ごとの賃料の傾向も把握します。

(6)解約日
直近の解約日を記載します。解約日と契約日の日数差が、「空室期間」となります。

(7)敷金・礼金
敷金・礼金は何ヶ月支払っている契約なのかを確認します。

(8)契約者名・属性
契約者が個人なのか法人なのか、法人の場合の業種も含めて把握します。

(9)賃料合計・平均㎡単価(坪単価)・平均取得礼金(賃料何ヶ月分)・戸数稼働率
全ての項目の合計・平均値とともに、どの程度の住戸数が稼働しているか(住んでいるか)を明らかにします。

レントロールによる管理物件分析

各項目の記載内容を基に、物件の現況と傾向を把握したり、将来的な収益推移予測を行うことができます。

(1)解約時の募集賃料の設定

解約がでた場合、管理会社とオーナーで話し合い、賃料を設定することが一般的ですが、レントロールを参考にして最適な賃料を決めることができます。

例えば解約が出た住戸が10万円で貸していたとしましょう。

その際、類似間取の直近の契約賃料が12万円で、かつ空室期間も平均的であれば、新規募集賃料を12万円に値上げすることが妥当と判断できます。

礼金や敷金の条件も同様に判断することができます。

(2)間取り・住戸プランごとの強弱の把握

ある間取り・プランのみ空室期間が長かったり、平均賃料が低かったりするケースがあります。レントロールによりそれを明確にすることで、オーナーに納得いただいた上で、適切な賃料での募集を行うことができます。

また、類似エリア・類似間取のマンションを取り扱う際の初期賃料設定にも役に立ちます。

(3)入居者属性について

レントロールにより入居者を一覧化することで、物件に適切な入居者属性を把握することができます。

20代女性が占めているとしたら、今後の募集についてもそちらをターゲットに案内するよう仲介会社に協力を求めることができます。

また、ある法人が複数の住戸を一括で借りていたり、物件近くの学校の生徒が複数契約しているケースもあります。その場合、現状としては安定的な収益が見込める代わりに同時に複数解約が出る恐れがあります。事前に注意するためにも、こういった属性を把握することが重要です。

未収や賃料支払いの遅れが見られる入居者を把握して注視することで、契約通りに賃料収益が安定して得られる状態を保つこともできます。

他社管理物件のレントロール分析

現状他社が管理している物件についても、レントロールにて分析するケースがあります。大きく分けて以下に記載する2つの場合があります。

(1)オーナーが新規取得を計画している物件の分析

オーナーが既築の物件を購入し、賃貸に出そうと思っている場合、居抜き(入居者が入居したまま)の場合または全て空室のケースがあります。

どちらにしろ空室については新たに賃料を設定する必要があり、その際は当該物件の過去もしくは現況のレントロールが基準になります。同一エリア内での物件の立ち位置を把握し、適切な賃料設定を行いましょう。

(2)オーナーが管理会社移管を希望された場合

今まで他社が管理していましたが、様々な事情によりオーナーから移管を希望されて管理することになるケースがあります。

この場合、「現状にオーナーは不満を持っている」ことになります。

それがサービス面であれば、ヒアリングした上で改善すれば良いのですが、賃料である場合、現状が当該物件において適切なのか、安いのか判断が必要です。

そこでレントロールを使用し同一エリア・類似グレードの物件と比較することで、安いのであれば値上げして募集し、適切なのであれば、レントロールの比較を根拠にオーナーに説明する必要があります。

まとめ

このように、レントロールは非常にわかりやすく物件の状況を明らかにします。オーナーが知りたいことをしっかり捉えて、項目を選択して作成することが重要です。住戸ごとの賃料・空室状況がよくわかるので、管理会社にとって必須のツールと言えるでしょう。

レントロールを適切に使用し、オーナーに信頼される物件管理に繋げていきましょう。

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