利益を増やすための修繕提案営業のタイミングと3つのコツについて

修繕提案営業を積極的に行っていますか?

コロナウイルス騒動や少子化の影響の余波で、人の動きが少なくなっている今、仲介手数料だけで利益をあげることが難しくなっています。

しかし、賃貸管理で利益を上げる方法がなくなった訳ではありません。

オーナーのニーズを先読みし、積極的に行動すればまだまだ利益をあげることは可能です。

そこで本記事では、利益を増やすための修繕提案営業のタイミングと3つのコツについて解説いたします。

修繕提案営業のスキルアップを目指す人は、ぜひ参考にしてください。

修繕提案営業のメリット3つ

「修繕提案営業」という言葉を聞くと、「面倒くさい」「どうせ断られる」というイメージが先行してしまうのではないでしょうか。

しかし、積極的な修繕提案は、自社の利益につながるだけでなく、信頼関係を構築する最良の手段です。

オーナーから「あの担当者に依頼したい」とご指名されるようになる可能性もある「オイシイ」活動でもあります。

まずは、修繕提案を行うとどんなメリットが得られるのか、みていきましょう。

メリット1.利益アップ

修繕提案の営業の大きなメリットとしては、やはり手数料をもらえるということ。

業者に修繕工事業務を流せば、紹介手数料を得ることができます。

この手数料分、工事費用は上乗せになりますが、負担するのはオーナー自身であるため、管理会社の痛手はありません。

この原理は、仲介手数料と同じです。

修繕手数料は、管理会社にとって大切な収入源です。

仲介手数料が獲得できないときは、こまめな修繕提案を行い、自身のノルマを達成していきましょう。

メリット2.入居率アップ

適切な修繕は入居率アップに繋がります。

多くの担当者は、退去清算時に原状回復として修繕を提案してきたと思います。

しかし、原状回復だけでは、入居率をあげることはできません。

原状回復として提案するのは、あくまで「補修」のみ。

入居率をアップさせるためには、設備のグレードアップや改修など、資産価値を高めるための修繕提案が必要なのです。

欠けた部分を直す提案ではなく、付加価値を高めるためのアドバイスをしていきましょう。

メリット3.オーナーとの信頼関係アップ

修繕提案した結果、入居率アップに繋がれば、オーナーとの信頼関係を構築できます。

信頼関係を構築できれば、新規のオーナーを紹介してくれるチャンスにも繋がります。

また、修繕提案を受け入れてくれたオーナーに対しては「空室を埋めてあげよう」「空室が埋まらないというクレームが出ないよう頑張ろう」というやる気意識も芽生えます。

信頼関係を築き上げることで、利益アップにつながる良い循環も生まれますので、ぜひ積極的に営業をかけてみてください。

費用対効果が良い3つの修繕提案例

せっかく修繕提案をするのですから「利益が出る」「効果が高い」提案をしていきたいものです。

修繕提案をしたものの「空室が埋まらない」「金をドブに捨てたようなもの」とオーナーからクレームが発生してしまったのでは、何の意味もありません。

では、具体的にどんな提案をすれば、効率が良いのでしょうか。

ここからは、実際に役立つ修繕提案の例を3つ紹介していきます。

例1.クロスの全面貼り替え

汚れが目立つクロスは、交換提案がしやすい箇所です。

一般的にクロスの寿命は10年と言われていますので、汚れが目立つタイミングや交換時期に貼り替え提案をしてみましょう。

このとき、一面だけではなく、全面貼り替えを提案するのがおすすめです。

オーナーの中には「汚れている部分だけ交換したい」と申し出る人もいますが、ここはあえて全面貼り替えを提案してみましょう。

一面交換だけだと、古い壁紙と新しい壁紙の差がハッキリと出てしまい、部屋全体に違和感が出ます。

最近では、「防菌クロス」「調湿効果」など、多機能性を備えたクロスが人気です。

部屋のイメージを変えるのみならず、部屋の快適さを高めることができると提案してみましょう。

例2.設備のグレードアップ

設備のグレードアップは、資産価値を高めるための有効的な手段です。

寿命がきているような古い設備や、時代遅れの機器を使っているオーナーには、ぜひ設備交換を提案してあげましょう。

ただし、大がかりな工事をしなければいけない設備交換には、首をかしげるオーナーもいます。

このようなときは、既に取り付けている機器を新しくする「グレードアップ交換」を進めてみてください。

例えば、「インターフォンをモニターフォンに替える」「ウォッシュレットを付ける」など機器を取り付けるだけの修繕であれば、配線工事は不要です。

手軽に行える修繕であれば、賃貸経営に支障が出ないため、オーナーに受け入れてもらいやすくなります。

このように、まずは取り入れやすい設備投資の提案から始めてみてください。

例3.外壁・外構の補修

外壁や外溝は、案内時に入居者の目につきやすい部分。

雨風や地震によって損傷しやすいのにも関わらず、意外と放置されやすい部分でもあります。

破損があると、入居者に手入れが行き届かないというイメージを与えてしまいますので、劣化に気づいたらオーナーに提案してみましょう。

提案しやすい部分は共用部分の「タイル」や「集合ポスト」の交換や、「駐車場増設」などです。

タイルの平均寿命は約10年と言われていますが、清掃しなかったり地震の影響を受けていたりすると、劣化が早くなります。

また、集合ポストは多くの場合エントランス付近にありますので、物件の第一印象を左右しやすい割に交換の難易度はさほど高くありません。

もしも敷地内に余裕があるのであれば、駐車場増設提案もおすすめ。駐車場増設は、駐車場契約を増やしオーナーの収益アップにも繋がるからです。

失敗しない修繕提案の方法のコツ

積極的な修繕提案が必要とは言え、的外れな提案をしてしまうと、かえって管理会社の信用を失ってしまいます。

思い付きで意見するのではなく、きちんとオーナーに納得してもらえるような提案を行っていきましょう。

コツ1.情報収集はしっかりと

まずは修繕提案をする前に、該当物件の劣化状況や損傷個所の情報を収集しておきましょう。

根拠のない修繕提案をしても、オーナーを納得させることはできません。

下記の点は確実に返答できるよう、事前に物件を見回ることが大切です。

・具体的にどこが劣化しているのか
・なぜその補修が必要だと思ったのか

物件チェックのタイミングですが、出来ればこまめに行ったほうがベストですが、最低限、退去検査時には必ずチェックしておきましょう。

あらためて物件を見に来るよりも、その方が効率的です。

できたら退去検査のときに上記の点をメモして、オーナーに修繕提案してみましょう。

コツ2.写真も一緒に提示する

オーナーに修繕を提案するときは、情報と一緒に写真も提示してあげましょう。

本来であれば、一緒に物件へ出向き「ここが壊れていますよ」と説明してあげることが一番ですが、時間が取れない場合は、写真を見せるだけでも、説得しやすくなります。

写真を撮るタイミングは、前述したとおり退去検査時に行いましょう。

詳細情報と一緒に写真を撮っておき、必要なときに提案してあげるのがおすすめです。

コツ3.ライバル物件を例にあげる

ライバル物件を例にあげるのもおすすめです。

「他の物件はすでに取り入れてますよ」「入居率が高い物件はもうやってます」など、修繕を取り入れないことで損をしてしまうかもしれないと理解してもらいましょう。

ただし、ここでも根拠のない例をあげるのは得策ではありません。

個人情報にあたらない範囲で、具体的にどんな施策を行っているのか、どこの業者に頼んでいるのかなど、周辺物件のデータを提示することが大切です。

コツ4.トータルの見積もりを持っていく

修繕提案するときは、事前に見積もり書を用意しておきましょう。

持参する見積書は、2つ。

提案する箇所すべてのトータルの見積もりと、個別の見積もりを持っていくと便利です。

オーナーによっては、全部を一気に修繕する人と、できる箇所から修繕をはじめる人とに分かれるからです。

どちらの要望にもすぐに応えられるよう、事前に金額は算出しておきましょう。

せっかく提案し、オーナーに了承をもらっても、金額を提示できなければ、そこで交渉は中断してしまいます。

むやみに交渉を中断してしまうと、オーナーの気が変わったり修繕個所の破損が大きくなってしまったりするかもしれません。

そのため、提案営業時には忘れずに見積もりをとるように心がけましょう。

修繕提案の注意点

ここまで修繕提案するコツを紹介してきましたが、提案するときにはいくつか注意点があります。

後で無用なクレームが発生させないよう、最後にこれだけは守ってほしいことを解説していきます。

無理強いはしない

ここまで紹介してきたコツを実行すれば、大抵のオーナーは承諾します。

しかし、それでも承諾してもらえなかったときは、素直に引き下がりましょう。

修繕をしたくないオーナーは、無用な出費を嫌がる傾向があります。

このような心境にある人にいくら修繕提案をしても、首を縦にふってもらうことは、ほぼありません。

もし今後「修繕はしたくないが空室を埋めてほしい」という要望がきた場合は、賃料値下げなど別の提案をしてあげてください。

必ず報連相すること

修繕対応時には、必ずオーナーに「報告」「連絡」「相談」をしてください。

修繕をするときは、必ずオーナーに許可をとってからにしましょう。「利益が出そうだから」と、人の資産に勝手に手をつけてはいけません。

また、修繕が終わらなくても進捗状況を報告することも大切です。

「工事が終わったら連絡しよう」と悠長に構えていると、後で「何で報告がないんだ」とクレームが発生することがあります。

管理会社にとっては、日常的な業務のひとつとは言え、オーナーにとっては大切な資産。預かりものを扱うのですから、心を込めて対応するように注意してください。

まとめ

修繕提案営業は、自社に利益をもたらすだけでなく、オーナーから「いい営業マン」というイメージを与えることができる業務のひとつです。

修繕提案は「オーナーに利益が出る」「負担が少ない」ものから提案していくと、意外と受け入れてもらえます。

ただ、依頼された仕事をこなす日々に甘んじるのではなく、積極的に営業をかけていきましょう。

このページで紹介してきたことを参考に、ぜひ修繕提案営業に励んでみてください。

<無料配布>賃貸管理業務が3倍楽になる秘訣

業務量増加にお悩みの不動産会社様へ!賃貸業務の効率化にお役立てください。

賃貸管理にはさまざまな業務が存在するため、事業規模の拡大や管理戸数の増加に伴って業務量膨大へ繋がっているといったことはないでしょうか。

「事務作業に時間を奪われ、残業や人手不足に繋がっている」「物件数は増えたけれど、収益が上がらない」

そんな問題を抱えていらっしゃる不動産会社様へ、ご覧いただきたい内容をまとめました。

賃貸管理業務の効率化にぜひお役立てください!

無料DL 賃貸管理業務が3倍楽になる秘訣

Twitterでフォローしよう

売買
賃貸
工務店
集客・マーケ
業界NEWS