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【物件調査】建築計画概要書の6つの確認事項

不動産売買において、建築基準法の適合性のチェックは基本事項です。

しかし調査の根拠資料となる建築確認済証を相談依頼者が所有していないことも少なくありません。そんなときに代用できるのが建築計画概要書です。はたして建築計画概要書をどのようなどのように活用して現地調査を進めればいいのか、解説をしていきましょう。

建築計画概要書とは何か

建築計画概要書は、建築確認申請書の添付書類のひとつです。

建築基準法では閲覧規定を定めており、申請に際して建築概要のデータや配置図等を記入した閲覧用の書類の作成が義務付けられています。

建築計画概要書に関する規定自体は、1971年に施行されていますが、各自治体が体制を整える準備期間もあり、実際に閲覧できるのは概ね1977年以降のものです。閲覧が原則ですが、現在ほとんどの自治体で写しを有料で交付しています。

【物件調査】建築計画概要書の6つの確認事項

検査済証が交付されている物件だからといって、必ずしも建築基準法に適合しているわけではありません。検査後に状況が変わっている可能性が否めないからです。

現地調査は建築計画概要書と現況が一致していることを確認することを目的に実施します。

①敷地の形状を確認する

配置図に敷地境界の明示方法が記載されているので、現地で敷地形状と各ポイントの明示が合致していることを確認します。

検査済証が交付された物件の敷地がその後変更されるケースのひとつに、敷地の分断があります。たとえば、敷地の一部を月ぎめ駐車場として活用するためにフェンスで区切られ、相互の行き来が不能になっていたら、一体の敷地とはいえません。

また隣地から軒などの建築物が越境していないか注意しましょう。たとえ自己所有地であっても、他人の建物が被さっている箇所は原則として、申請敷地として認められません。

②建物位置を測定する

建物の位置が建築確認申請書どおりに建っているか、現地でスケールを当ててチェックをします。その際、配置図に記載されている寸法は、柱芯もしくは壁芯で押さえられていることを念頭に置いておきましょう。

たとえば木造住宅だと、柱芯になります。敷地境界から建物までの寸法が記載されていれば、柱の中心から外壁の外面までの寸法である80㎜~100㎜を差し引いた値が、実際の有効空き寸法ということになります。

③道路幅員を測定する

建築基準法において、道路と敷地の関係は最も基本的なポイントです。建築計画概要書には、道路幅員が記されていますから、この寸法を現地で測定しましょう。

事情が複雑なのは42条2項道路です。42条2項道路は、道路を挟んだ両敷地がそれぞれ中心から2mセットバックをすることで、初めて4mの道路になります。もし4mに足りない場合は、建築指導部門の道路担当で、どのポイントが道路中心線なのかを確認する必要があります。

なお2項道路において、セットバックが未完了のために実際の道路幅員が4mに満たない場合であっても、建築計画概要書には、道路幅員は4mと記載されています。また道路斜線も幅員が4mあるものとみなしたうえで制限がかかります。

④接道長さを測定する

道路に2m以上接していない敷地に建物を建てることはできません。特に注意をしたいのが、道路に接する長さが短い路地状敷地です。たとえ検査済証が交付されている物件であっても、その後の境界確定で敷地境界線が変わることもあり得ますから、慎重な調査が必要になります。

道路との間に水路を挟んでいる敷地は、占用橋の幅員が2m以上あれば接道していると認められます。ただし新しい所有者は、水路占用許可を取得する必要があります。公共水路であれば、管轄の土木事務所が窓口になります。

⑤位置指定道路は接道していないこともある

現地で見る限り公道と位置指定道路が直角に交わった角地形状なのに、なぜか位置指定道路が建築計画概要書に記載されていない場合は、二つの理由が考えられます。

ひとつは位置指定道路が建物の完成後に築造されたケースです。現況では法的な問題はありませんが、増築や建て替えの際には、この道路からの道路斜線が新たに適用されることになります。

もうひとつの理由は、実際には接道していないケースです。

位置指定道路を築造する際には、隣接する土地の所有者の同意が必要になります。しかし中にはどうしても同意がもらえないということがあります。こうした場合、道路築造者は自己敷地の一部を5㎝程度の細い幅で分筆する、いわゆる「剃刀分筆」という手法を用いて道路が隣地と接しないように操作をすることがあります。このため見た目は接道しているのに、実際は接道していないということもあり得るのです。

公図を確認して、朱色部分のように敷地のとの間に他人地が介在していた場合は、位置指定道路とは接道していない扱いになります。

この状況を正確に把握するためには、位置指定道路の担当部署で位置指定図の写しを交付してもらい、法務局の公図との照合をする必要があります。

⑥指定容積率をオーバーしている?

建築計画概要書が保管されていない古い年代の建築物は、自治体によっては、台帳や受付カードの写しを交付してもらえることがあります。貴重な資料ですが、詳細な項目がないために却って悩むことがあります。

たとえば記載されている延べ床面積を敷地面積で除すると指定容積率の数値を超えていることがあります。

この場合考えられるのは、延べ床面積の中に容積率対象外の面積が含まれているケースです。現在容積率対象外になる項目は各種ありますが、最も古くからあるのが「駐車場」です。

駐車場の用途で使用されている箇所の面積は、全体の延床面積の5分の1までは容積率の対象にしないという規定があります。このため数字上容積率がオーバーしている物件については、駐車場等の容積率対象外のものがきちんと存在することを現地で確認する必要があります。

ただし現在の建築計画概要書は容積率対象外のものを項目別に抜き出して記載するようになっています。このため単純に数字がオーバーしていることで悩むことはありません。しかし現地調査においては、駐車場として建築確認申請をしている箇所が現在も駐車場として活用されていることを確認することが重要です。

万が一駐車場で申請した箇所が店舗や居室に転用されていれば、その箇所が容積率対象として算入されるため、容積率オーバーという重大な違反物件となっている事態もあり得るのです。

まとめ

ここまで建築計画概要書を用いた現地調査について説明をしてきました。

建築物は、経年に伴いさまざまな形態に変貌することがあります。不動産調査に際しては、検査済を取得しているから適法物件だと安心することなく、必ず現地に足を運び、自分の目で建築確認済証や建築計画概要書と照合することが重要です。

売買のトラブルを避けるためにも、入念な現地調査を実施しましょう。

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