Googleの各種ツールを活用した賃貸仲介業務運営方法

今や様々な不動産業務支援系の企業様が、多岐に渡る商材を提供している。

物件入力のコンバーターから始まり追客ツール、テンプレ集、そしてCRM(顧客管理)など様々だ。

かなり昔と異なりそれぞれの商材が考え抜かれて開発されているので、ひととおりの商材を集めれば賃貸仲介業務は運営可能になる。

しかし、重要なことはそれらを使いこなすマネジメントの徹底と、各メンバーのリテラシーになる。

また、当然そうしたツールを使いながらそれぞれの不動産会社の強みを伸ばしていかなければ、仲介業の売上を伸ばすことは難しいだろう。

良い意味でも導入したツールが「鬼に金棒」のような状態になれば良いかと思う。

今回紹介するのは、そうしたユーザビリティを考え抜かれた商材ではなく、まず仲介業を行うに当たって気軽に活用できる「無料のツール」の紹介だ。

手っ取り早いのは「Googleの各種ツール」

賃貸仲介を行う際、もしくは現在進行形で行っている企業において「これが足りない」というものを解決する手っ取り早い方法は「Googleの各種ツール」を効果的に使うことだと個人的に感じる。

今更ながらおそらくGoogleのアカウントを現在も持っていないかたはほぼいないだろう。

しかし実際のところ、それらの各種のツールを仕事で上手く使いこなしているか否かについては千差万別のような気がする。

今一度業務フローにおいての足りない部分を見直す際に、このようなGoogleツールを有効的に使ってみるのも良いかもしれない。

ちなみにこれから紹介するGoogleの各種ツールにおいて、導入前にいくつかの注意点をおさえておかなければならない。

「スグに、無料だから導入しよう」と導入してみたものの、思わぬ落とし穴に落ちてしまうと元も子も無くなってしまう。

Googleツールを使用する際の注意点

情報セキュリティの問題

大方の企業が個人アカウントを業務で使うことは禁止されている。

もしもGoogleの各種ツールを使用する場合は、必ず「会社公式」のものであることが前提だ。

Googleアカウントが、会社的に了承を得ているものかを確認する必要がある。

またパスワードの保存方法、各メンバーの運用ルールなども徹底しなければいけない。

このあたりの整備が整っていることが前提となる。

現在使用している業務支援ツールとの兼ね合い

従前通り導入していたツールとGoogleツールを同時併用で運用することはなるべく避けたほうがよい。

データベース等を2つに分ける、別々に保管するというのは業務運用上、後々面倒になる。

現在使用しているツールの使用状況を再確認することを忘れてはならない

各種Googleツール使用アイデア例

①Googleドライブのフォルダーを共有して追客、申し込み手続きに活かす

まず、ドライブ内に問い合わせをしたユーザー限定のフォルダを作成する。

そしてそのフォルダに新着物件、紹介したい物件の図面データを入れる。

そのフォルダをユーザーと共有することにより、追客の図面添付送信の手間が省ける。

往々にしてメールやチャットだと添付した図面を遡るのは面倒だ。

これを行うことでどのユーザーにどのような物件を提案したかが比較的簡単に可視化できる。

またこれがルール化できれば申込時の必要書類などもドライブフォルダに共有し、各種申し込み手続きの手間を簡素化できる。

ただ注意しなければならないのは、一定の容量を超えてしまうと「有料になること」。

前述したように「情報セキュリティルール」を遵守しなければ、重要なインシデントが発生する可能性があることだ。

店長なり、責任者がしっかりとした管理を行うことを忘れないようにしなければいけない。

②Googleフォームの有効活用方法

Googleフォームの使用用途は多岐に渡る。

データベース化を行いやすいし、様々な分析も可能になる。

アンケート形式なので、ユーザーへの訴求ハードルも低い。

上手く使いこなせば仲介業で強力な武器になる。

そのなかでもGoogleフォームの効果的な利用方法は以下の2つになる。

受付、ヒアリングシートの代用

仲介業に必須である受付シートをGoogleフォームで対応することで比較的簡単に顧客データをストックすることができる。

カスタムも気軽にできるのでかなり便利だ。

今後、コロナの問題で引き続き通常の受付業務はなかなか難しくなる。

そのような場合でもこのアンケート形式のGoogleフォームは、かなり有効に使うことができる。

営業報告ツールとして使用

たとえば一日の業務内容をアンケート形式で業務報告をさせる。

これにより日報の代用化ができる。

また内覧した物件の感触などをフォームで記録することで物件のプラス点、マイナス点などもカバーすることが出来る。

運用する際の注意点としては、受付ツールとして使用する際に「個人情報取得(プライバシーポリシー)」を忘れず記載しておくなど、個人情報の取り扱いを慎重に行わなければいけない)

③Googleマップのマイマップ機能を使い、物件ナレッジを貯めていく

以前にも掲載したが、内覧した物件は「記憶」するだけではなく「記録」しておくことが重要だ。

物件案内でGoogleマップを道案内で使用されるかたは多数いると思うが、マイマップ機能を使い、内見した物件を「記録」するように使っているケースは少ない。

自分自身で物件を採点し、記録することで、営業力の大きな底上げを図ることができる。

④結局一番汎用性の高い「Googleカレンダー」でスケジュール管理を行う

様々なスケジュール管理機能のツールが世の中に溢れているが、おそらく一番コストもかからず、手っ取り早く、使いやすいのがGoogleカレンダーだろう。

よく使う方法として、営業メンバーを個別に色分けして、見えやすくする方法が代表例だ。

これにより各メンバーの案内数などもわかりやすく把握することができる。

またカレンダーの個別予定に、顧客の情報等を入れることで、外出時も確認が容易になるなど、いろいろな企業が独自の使い方をしている。

是非他社のスケジュール管理方法などを参照しながら、自社独自の最適な使い方を検討してみてほしい

⑤タスク管理には「GoogleJamboad」を

自分自身のタスク管理。

また各メンバーのタスク状態を把握するのに最適なのが、「GoogleJamboad」だ。

上記4つのツールよりも認知度は低いかもしれないが、各メンバーの現時点でのタスクを見ることができる。

たとえば今日あるべきことを、付箋にしておくだけでもタスク状態が簡単に把握できる。

繁忙期のような業務が多岐に渡り分量が増大になるようなときには、非常に有効に活用できるので一度試してみてほしい。

またこれを効果的に使うことにより、各申し込み案件の抜け漏れを防止することもできる。

まとめ

以上のようにGoogleの無料ツールでも工夫によっては、仲介業の様々な業務改善などを行うことができる。

前述したように既存のツールを使いこなすのが一番良いかもしれないが、たとえば何かを試してみる際、または新規で仲介業務を行う際は、一度このようなツールを試しに使ってみるのも一つの手である。

是非、一度試してみてほしい。

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