成約率を高める最新の「追客の仕組み化」方法とは?

現在の賃貸仲介業では、ユーザーとの関係構築、特に追客対応の重要性がこれまで以上に増している。

以前は電話やメールでのアプローチが主流であり、ユーザーとの接触回数や頻度がある程度限定されていた。

しかし、スマートフォンやSNSの普及により、ユーザーの情報収集力と比較検討力が大幅に高まり、今や複数の業者と同時に連絡を取り合うことが一般的となった。

結果として、各不動産会社がいかにして「ユーザーから選ばれるか」という点が追客戦略の核心となってきている。

そこで今回は、成約率を高めるための最新の追客方法について紹介していきたい。

追客の種類の見極め

まず、現代の追客戦略で最も基本かつ重要なのは、ユーザーの属性やニーズに応じた「追客の種類の見極め」である。

大きく分けて「自動追客」と「個別追客」が存在し、どちらか一方に偏るのではなく、両者を状況に応じて使い分けることで、最大限の効果が発揮される。

CRMを利用した自動追客機能は非常に有効であり、定期的に新着物件を配信することで、ユーザーとの接点を保ち続ける役割を果たしている。

しかし一方で、自動追客だけではアプローチが画一的になり、個々のニーズに対して十分な対応ができない場合もある。

例えば、引っ越し時期が1か月以内に迫っているようなユーザーや、就職・転勤・結婚など明確な理由で物件を急ぎ探しているユーザーの場合は、より密接な個別対応が求められる。

そうしたケースでは、ユーザーの条件や背景を把握したうえで、担当者自らが物件を探し出し、ユーザーの関心を引くような言葉を添えて提案を行う必要がある。

このような「一手間かけた」対応が、ユーザーからの信頼を得る大きな要因となる。

営業フローとテンプレートの整備

また、追客の質とスピードを維持するためには、営業フローの設計も不可欠である。

営業フローチャートを導入することにより、ユーザーがどの段階にいるのかを可視化し、適切な対応を迅速に行うことが可能になる。

例えば「初回の問い合わせ後」「一度返信があったが、その後連絡が取れない場合」「内見直前」「内見後のフォロー」「申し込み手続き前」など、それぞれの段階に応じて適切な行動を設定しておくことで、スタッフが迷わず対応できる体制を整えることができる。

こうした営業フローは、一貫性のある対応を実現するうえでも、また新人教育や業務の属人化を防ぐ観点からも非常に有効である。

この営業フローを支える存在として、テンプレートの整備がある。

各フェーズに応じたメールやチャットメッセージのテンプレートを準備しておくことで、迅速な対応が可能となり、スタッフの負担も軽減される。

テンプレートは一つや二つではなく、場合によっては20以上のバリエーションを用意することが望ましい。

たとえば「反響直後の初回返信用」「返信がなかった場合の再送用」「内見候補日の調整」「物件へのフィードバックを促す」「申し込み意思の確認」など、状況に応じた細やかな対応が求められるため、それぞれに合ったテンプレートを準備しておくことで、対応の精度が格段に向上する。

オリジナル要素の追加

ただし、テンプレートは便利な一方で、そのまま使用するとユーザーに「定型文」と見破られてしまい、冷たい印象を与える可能性がある。

そこで重要なのが、テンプレートに「オリジナルの要素」を加えることである。

たとえば紹介する物件について、「このリビングの広さはファミリーの方に特に人気です」「個人的には日当たりの良さがとても魅力的に感じました」など、担当者自身の感想や視点を添えることで、メッセージに温かみや説得力を加えることができる。

また、過去のやり取りに触れた内容を入れることで、ユーザーに対して「自分のことをしっかり覚えていてくれている」と感じさせることもできる。

こうした一文が、ユーザーの印象に大きく影響を与えることは間違いない。

SMSの利用

さらに、最近では電話以外の手段としてSMSの活用も注目されている。

電話番号がある場合でも、必ずしも電話が最適な手段とは限らない。

特に若年層を中心に、「知らない番号からの着信には出ない」「電話よりも文章でやり取りしたい」といった志向が強まっている。そうしたユーザーには、SMSを活用して、短い文章で要点を伝えるという手法が効果的である。

SMSはメールよりも開封率が高く、内容が簡潔である分、ユーザーの反応も得やすい傾向がある。

たとえば、「ご希望条件に近い新着物件が出ました。ご都合よければURLをご確認ください。」といった簡潔な案内文を送ることで、自然な導線での反応を促すことが可能になる。

以上のように、最近の追客手法は、多角的かつ高度な戦略が必要になってきている。

すべてのユーザーが同じニーズを持っているわけではないからこそ、それぞれに適したアプローチを選び抜く力が求められるのである。

テクノロジーを活用した自動化と、人の思いやりが伝わる個別対応。

この両者のバランスをいかに保ちつつ、効果的な営業活動を行っていくかが、今後の業績に直結するポイントとなるだろう。

今後の追客方法の仕組み作りを検討されているマネージャーのかたは、是非、参考にして欲しい

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