仲介営業の接客中に押さえておかなければならないこと5選

最近、多くの仲介会社様から「成約単価」が減少していると聞く。

申込件数は昨年より横ばいでも、単価が低いが故に売上が伸び悩んでいる店舗が多いようだ。

理由のひとつとして、やはり空室数の減少があげられる。

特に東京都心、山手線内の物件は本当に空きが少ない。

さらに更新時に、オーナーから入居者に賃料値上げを要望されるケースも増加しているようだ。

それほど都心の賃貸市場の需要が高まっているのだろう。

そんな中で賃貸仲介業として出来るところといえば、「成約単価を上げていく」か「申込本数を増やしていく」しか方法はない。

前者は市場の動きに左右される部分も否めないが、後者は営業テクニックの向上や反響数の増加などで対応できる。

特に、こうしたなかなか成約単価が上がらない時期だからこそ、しっかりと成約率を上げていく施策を打ったほうが良いだろう。

成約率を上げるためには、掲載物件の質を変えたり追客を実施したりなど細かい施策が必要になるが、よりダイレクトに効いてくるのは「接客力」の向上である。

特に、コロナ禍の生活から通常の生活に変化した今だからこそ、より「接客力」を見直さなければいけない。

今回は接客中に気をつけておかなければいけないことを纏めてみたい。

また、今回の紹介する施策について優秀な成績を残すメンバーは、ほぼ実践している印象を受けるので是非参考にしてほしい。

ヒアリングする項目の確認、ヒアリング時間を計測できているか

接客時に何よりも重要なのは、ヒアリングである。

ヒアリングをしユーザーの状況を理解すればするほど、提案する物件の精度は増し成約率は高まる。

しかし実際のところ、「聞き漏れていた」「聞くことを忘れていた」ということも良く起こりがちになる。

そうなるといざクロージングの時にお断りされたり、申込を受けたもののキャンセルになることも多い。

なるべくユーザーと商談する際は、「ヒアリングする項目をしっかりと確認しながらユーザーにヒアリングすること」、そして「ヒアリングするおおよその時間の目安を決める」ことが重要になる。

ある程度ヒアリングする時間を決めておけば、かなり接客に余裕が生まれ聞き漏れを防ぐことができる。

こうしたヒアリングに対する準備をしっかりと実施しているかいないかは、かなり成約率に影響を与えるのではないだろうか。

問い合わせした物件に対してのユーザーの熱量を見極める

問い合わせした物件に対してユーザーが高い熱量で問い合わせをしたのか、それとも「なんとなく」で問い合わせを行ったのかを見極めることが重要だ。

高い熱量で問い合わせを行なったユーザーには、その問い合わせ物件の詳細を伝え、希望条件にマッチしているかをしっかりと確認し、テストクロージングを行う。

いっぽうで「なんとなく」問い合わせを行なったユーザーに対しては、しっかりとヒアリングを行い、問い合わせをした物件を「基準」に商談を進める。

このあたりの問い合わせ物件に対してのユーザーの熱量によって、進め方が大きく変わっていくので注意が必要だ。

ユーザーの抽象的な表現を具体化する

ユーザーのイメージする「広い部屋」と営業メンバーのイメージする「広い部屋」の広さは、実際に一致しているだろうか。

ユーザーからすると、8畳でも狭く感じる場合もあるし、6畳でもそれなりに広く感じることもある。

また「駅から近いところ」という表現も、それが5分以内なのか10分以内か、人によって定義の仕方はバラバラだ。

営業メンバーとしては、こうしたユーザーの抽象的な表現をなるべく具体化しなければいけない。

ユーザーが感じる広さは何畳ぐらいの部屋を指しているのか、駅からの距離が近い物件は具体的に駅から何分ぐらいの物件なのか。

抽象的な希望条件を具体化をしていくことで、ユーザーの希望条件が明確になっていく。

内見前の確認事項を忘れずに行う

この数年で現地での待ち合わせを希望するユーザーが増えてきた。

勿論、こうした要望にも対応していかなければならないが、それでも必ず内見前にヒアリングをしていかなければならないことがある。

それは「内見希望物件のユーザーの希望熱量」「初期費用の認識すり合わせ」「立地、周辺環境の確認」だ。

こうした項目をユーザーと擦り合わせた後で内見をしなければならない。

現地待ち合わせを希望するユーザーでも、内見実施する前日に電話などで確認しておいたほうが良い。

何も準備をしていない状態で現地で接客するよりも、大きく成約率に差が生まれる。

テストクロージングの実行

「この物件で決められそうでしょうか?」「懸念点がなければ、この物件に申し込みできそうでしょうか?」こうした質問はテストクロージングといわれる。

賃貸仲介の接客時においてテストクロージングを行う機会は、少なくとも最初のヒアリング時、物件提案時、内見前、内見中と4回程度ある。

こうしたテストクロージングを意識的に行うことも忘れてはいけないことだ。

優秀な営業メンバーはこのテストクロージングを意識的に使い分けている。

これは優秀な営業メンバーにもっとも共通することだ。

このように接客時に最低限おさえておかなければいけないことが、上記の項目である。

接客成約率を上げるためには、こうした取り組みを満遍なく実施することが重要だ。

是非、試してみて欲しい。

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