仲介店舗の売上目標を達成するための必要指標とその向上方法とは?

仕事柄、新規で仲介事業を立ち上げることをお手伝いすることもあれば、既存の仲介事業の売上を向上させるご依頼を受けることもある。

新規の立ち上げの場合はそもそもの集客導線を確保し、営業力を付け、なるべく早く売上数字が波に乗るようにサポートをする。

また、既存の仲介事業に関しては現在の課題を見つけ、その課題に対しての解決方法を提案し実行を支援する。

ただ、新規であれ既存事業であれ、早く売上が伸びてていき目標を達成するケースもあれば時間がかかってしまうケースもある。

ちなみに、よくよく考えると早い段階で目標の数値を達成ができる仲介店舗には共通していることがある。

それは「各指標を徹底的に見ているかどうか」だ。

新規で仲介事業を行う会社も、既存の仲介店舗でも各指標をしっかりと見ているかどうかが、大きく売上の達成に影響することは間違いないようだ。

指標を具体的に言えば、「反響数」「接客数」「反響接客率」「接客成約率」「成約数」「成約単価」などがそうである。

これらの指標や数値を日常的に把握して、それぞれの対策を打つことが店舗の数字を上げるうえで重要になる。

こうした数値を日常的に観測しそれぞれの施策を打っている店舗からすると、このようなことは当たり前のように感じるかもしれない。

しかし、世の中の仲介店舗ではこうした指標は取っているものの、実態を把握していなかったり指標自体を取っていない店舗がかなり多いように感じる。

逆に成功している仲介店舗では、ほぼ間違いなくこのあたりの数値を細かく取り対策を打っている。

売上数字を分解すると「成約単価×成約数」である。

成約数を分解すると「接客数×接客成約率」になる。

さらに接客数を分解すると「反響×反響接客率」になる。

成約単価が低ければ成約数を増加させなければ、目標は達成できない。

いくら接客をしても接客成約率が低ければ、成約数が足りなくなる。

反響がいくら多くても反響接客率が低ければ、必要な接客数が足りなくなる。

重要なことは、目標売上に対して「何件の成約数が必要なのか」「何件の接客が必要なのか」「何件の反響が必要なのか」を店舗の全スタッフが把握できているかどうかだ。

現時点の売上の数字のみならず、達成するための必要な項目をスタッフが理解しているかどうかということである。

先程述べたように、新規で行う仲介事業の会社でもこのあたりの数値を初期から徹底的に取り、対策を打っている事業者および店舗はかなり早期に売上達成が実現している傾向にある。

また既存の店舗でも常に売上を達成する店舗は、こうした数値の共有をスタッフに徹底して実施している。

それでは各指標はどのように向上していけば良いのか、改めてまとめてみたい。

成約単価向上方法

シンプルに広告掲載物件の単価を上げたり、商圏エリアを少し変化させるなどの対策。

または、あまり大きな声では言えないが、広告宣伝費付の物件の紹介などがあげられる。

しかし、実際成約単価を無理に上げるようにすると、サービスのレベルが落ちたり反響数が減ったりするので注意が必要だ。

接客成約率向上方法

これはシンプルに営業力の向上である。

接客の準備からヒアリングの対応を向上させ、物件提案力を身につけ、内見時のクロージングなどをしっかり提案できるようにする。

重要なことは一過性の研修などではなく、店舗でベストな営業活動が実施できているかをチェックできる仕組みを構築することである。

反響接客率向上方法

ビジネスマン,ひらめき

初動の返信対応の時間の短縮やメッセージ内容の検証を行い、改善点を打ち出す。

また、ホームページの充実、サイト上の店舗ページの充実など「店舗の見える化」を行う。

そして、追客を店舗でルール化ししっかりとユーザーに対して追客をしていく。

また意外と重要なことは「店舗のスケジューリング」である。

「来店予約を入れたいけど、アポが埋まっていて、お断りしないといけない」というケースが意外に多いようだ。

こうしたことを防ぐために、アルバイトスタッフのシフト調整やユーザーとのスケジュール調整方法も検証していかなければいけない。

反響数向上方法

ポータルサイトに掲載している場合は、掲載物件の分析、画像点数の充実や各チェックリストの徹底などがあげられる。

またポータルサイト以外にもホームページからの集客、SNSの集客、そして学校や法人への営業などが集客導線として存在している。

ひとつひとつとても細かく施策を打たなければならないのでここでは割愛するが、とにかく「複数の集客導線を確保しておく」ことが重要になる。

このように、まとめてみると意外と各指標の対策はシンプルなことのように感じるかもしれない。

しかし、繰り返すがこうした指標をどれだけ店舗で認識し、そして対策を打つことができるかが重要になる。

数値の認識と施策の継続性が数字達成には必須項目なのだ。

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