1月からいっきに仲介会社、仲介店舗は忙しくなる。
日々の業務内容が繁忙期仕様に変わるタイミングは正月明けだ。
年が明けたタイミングでいっきに反響数は増加し、それに応じてアポイントも比例するように増加する。
1月から3月までで年間の売上の半分程度まで、この時期に売上を上げる仲介店舗も存在する。
当然のことながら、この時期の忙しさは閑散期とは比べものにならない。
しかし、3ヶ月という期間は長いようで短い。
あっという間に4月になり、気がついたら繁忙期が過ぎてしまったことを感じることもあるだろう。
ちなみに繁忙期にしっかりと売上を上げることができる店舗とそうではない店舗は、「土日」(祝日も含む)の使い方に差があるように感じる。
土日にしっかりと申し込みを獲得することができるかどうかが、繁忙期の売上を大きく左右する。
今回は、繁忙期の土日の最適な店舗運営方法を紹介してみたい。
1.土日の接客可能数を把握しておく
いくら反響数が増加してアポイントが組めるといっても、一人当たりの営業メンバーの1日の接客数は限られる。
およそ1組の接客時間が2〜3時間程度の想定だと、3組程度が1日の営業メンバー1人あたりの接客可能数だろうか。
しっかりと繁忙期に数字を立てられる店舗は、この接客可能数を把握した上でアポイントを組む。
ベストは、接客可能数に対して最大にアポイントを組むことだ。
たとえば、1日最大8組の接客が可能であればできるだけ8組のアポイントを入れる。
逆にこの店舗の接客可能数を把握しないままアポイントを組んでしまうと時間にムラが生まれ、店舗運営効率が悪くなる印象だ。
多くの仲介店舗ではあらかじめカレンダーで時間ごとに空き枠を作り、その空き枠にアポイントを埋めていく。
こうすることによって、店舗の運営がかなり楽になるだろう。
いっぽうでこうした空き枠を作らず無秩序にユーザーの言われるままアポイントを組んでしまうと、かなり毎週の売上にバラつきが生まれてしまう。
2.内見時の店舗内の連携
スタッフの内見の終了時間や、到着予定時間をLINEグループ(LINE Works)などのチャットツールでしっかりと共有する。
また、急遽の追加内見や手配なども店舗内で上手く協力して進めなければいけない。
繁忙期にしっかりと売上を立てることができる店舗は、このあたりの店舗内の連携が上手くいっている印象だ。
そしてこれらの店舗に共通していることは、なるべく毎日情報共有のミーティングも行なっていることだ。
朝礼や終礼も形式通りのものではなく、かなり具体的な「作戦会議」のようにしっかりと実施している。
情報共有を密にすることで機会損失を減らし、全体の売上を上げることができる。
3.アポイント前日の連絡をしっかりと行なっているか
これは実行している仲介店舗も多いと思うが、アポイント前日にしっかりとユーザーに確認の連絡をしているかどうかも重要になる。
アポ前日にユーザーに連絡を入れることで、当日のキャンセルをかなり防ぐことができる。
さらに前日連絡が取れた際に、可能な限り当日の予定をユーザーと共有をすることで実際の商談が楽になる。
当日までにヒアリングをしている場合とそうではない場合とは、成約率に大きな差が生まれるのだ。
ベストは前日の確認プラスヒアリングができればベストだ。
4.しっかりとクロージングを行えているか
土日にたくさんのアポイントが入ると、ひとつひとつの接客が疎かになりがちになる。
そうならないように、しっかりと確度の高いユーザーに対してクロージングを行うように店舗内で徹底をしておくことがベストだ。
繁忙期は、ユーザーも複数の不動産会社に問い合わせを行う。
せっかく良い物件を紹介しても他社の営業力に負けてしまうと、これまでの営業活動が無駄になってしまう。
ひとつひとつの営業を丁寧に行うために、しっかりとクロージングを実行することを忘れてはいけない。
店舗内でルール付けを行っておくことがベストだろう。
5.土日の獲得すべき目標数字が明確にあるか
最後に、一番重要なポイントとして「数字の組み立て方」である。
土日で何件の申込を獲得しなければいけないのか、売上をいくら上げなければいけないのかをしっかりと当月の目標から逆算し、組み立ててるかどうかが重要になる。
実際は、こうした週末の目標数字があまり定まっていない店舗が意外と多い。
逆に、こうした土日の目標数値がしっかりと定まっているところは、繁忙期には良い成果を出している傾向が強い。
さらにこうした店舗の目標数値が、スタッフにも浸透しているかどうかも重要だ。
店舗だけではなく、スタッフもしっかりとこうした目標数値を理解することで、土日の動き方も変わってくるように感じる。
賃貸仲介業は、基本的に大きい単価のものを獲得して売上を上げるというよりも、成約件数を細かく増やしていって目標を達成する業務だ。
そうするとやはりこの土日の動き方は売上を上げるうえで非常に重要になる。
繁忙期は特にそうだ。
是非、今一度自社の繁忙期の土日の動き方を検証してみても良いかもしれない。
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