現代の不動産会社に必要なマネジメント力とは?

私が知ってる限り、どの会社でも「マネジメント」に関しての課題を持っている。

どんなに業績の良い企業でも、どんなに規模の大きい企業でも、組織のマネジメントに対する課題は、必ずと言って良い程存在している印象だ。

ちなみに、この「マネジメントの課題」というのは、組織が世の中に存在する以上、半永久的に付き纏うような気がする。

また、「弊社のマネジメントは上手くいっています」と自負している会社も、この「上手くいっている状態」が永遠に続くわけではない。

ほんの数年でこれまでマネジメントが上手くいっていた会社が、急に上手くいかなくなることも多い。いずれにしても「マネジメント」は、組織の最重要の課題のひとつなのは、間違いないだろう。

不動産会社も同様だ。どの不動産会社の幹部のかたと話しても、行き着く課題がマネジメントだったりする。

「とある部長が退職してから、人材育成が課題になっている」、「マネジメントが上手い店長が育っておらず、事業展開ができない」こうした悩みを聞くことが本当に多い。

また、マネジメント手法自体も時代と共に大きく変化している。

特に不動産業界は、一昔前までかなり厳しい数字管理、工数管理などで部下をマネジメントしていた会社が多いだろう。さらに言えば、叱咤激励という名の上司からの激しい叱責も、業界全体では文化と呼べるぐらい当たり前になっていた。

しかし、ここ近年では、このマネジメント手法は、時代にそぐわない状態になっている。もっと言えば、「コンプライアンス的にNG」になっている。この以前までのマネジメント手法がNGになっている今、不動産業界全体も組織運営、マネジメント手法に関して岐路に立っていると言っても良いだろう。

今回は、2024年の現在部下のマネジメントに成功している不動産会社のマネジメント事例をまとめてみた。是非参考にして頂ければ幸いだ。

現代の不動産会社に必要なマネジメント力とは?

部下へのヒアリングを優先する

これは昔からかもしれないが、マネジメントが上手い管理職はヒアリングをしっかりと行う。

所謂、コーチングを実施し、部下が自らモチベーションを上げるように導く。勿論、不動産業務を教えるために、細かく指示や指導も必要になるが、それでも基本は「ヒアリング」をすることが基本になる。

いろいろと小言を言いたいかもしれないが、ぐっと堪えて部下に対して現状の課題を聞き出す。

このヒアリングをしっかりと行うマネジメントは、現在の管理職の必須のスキルのひとつだろう。

業務の細かいマイルストンを確認する

一昔前のマネージャーは、結果優先のマネジメントが多かったように思う。

「月末までに売上を〇〇円!」この一言と、あとは週次の数字確認と叱責がマネジメントの基本だった会社も多かったのではないだろうか。

現在、上手くマネジメントを実施しているマネージャーは、部下に対してゴールまでの細かいアテンドを行っている。業務としては、次に何をすべきかの共通認識、数字をクリアするための必要な案件数の確認、そしてトラブルの対処法などを細かく伝えることがそうだ。

先程紹介したヒアリング業務はしっかりと行うものの、業務の細かいアドバイスは欠かさない、というのが上手くいくポイントのような気がする。

実際に、このヒアリングと細かい業務アドバイスを織り交ぜてマネジメントしているマネージャーの部署や店舗は、かなりの高確率で売上数字を達成している。

なぜやるか?の説明

部下に指示を出す時には、やるべきことの背景をしっかりと伝える。

不動産会社は、売上数字の達成という数値目標の設定になっている会社も多いと思うが、それでもしっかりと理由と背景を伝えることが重要だ。

かなり具体的な例として、「営業メンバー自身のための数字背景の説明」ではなく、「会社として何故この数字を設定しているかの背景の説明」が重要になる。 

「君の将来やキャリアのためにも数字の達成を目指そう」ではなく、「会社のビジョンを達成するためには、君の売上数字が必要だ」と伝えなければいけないだろう。

これも一昔前とは大きく変わった。

昔は、部下を思うが故に、個人のキャリアのために必死に数字のプレッシャーをかけていたが、現在の20代のメンバーは、そんなことでは動かない。

あくまで「組織としてやるべきこと」の前提条件を理解しなければなかなか自発的に動かない印象だ。実際にこうした「業務をやるうえでの背景の説明」をしっかりと伝えることで、組織力が一気に強くなり、売上を大きく伸ばしたマネージャーもいる。

コミュニケーションツールの使い分け

最後がコミュニケーションツールの使い方だ。これも優秀なマネージャーは共通に上手く使いこなしている。

悪い例で言うと、コミニュケーションツールが常にチャットのみでしか利用しないケースがそうだ。

チャットでかなり細かくマネジメントを行い、業務時間外でもチャットで指示が飛んでくる。こうしたマネージャーは、なかなか組織運営に苦労しているようである。

いっぽうで、部下とのコミュニケーションが直接対話しか行わないことも、それはそれで良くはないだろう。

指示された、されていないの言った言わないの問題になったり、そもそも対話する時間を確保できなかったりで、齟齬が起きやすい。

一番ベストなのは、チャットでのコミュニケーションと直接対話のバランスをしっかりと取りながら、部下とやり取りをすることだ。

具体的な指示や簡単なやり取りは、チャットで行う。しかし、ヒアリングの実施や相談を受ける場合は、直接対面で話す。

当たり前に見えるかもしれないが、意外にもこうしたバランスを取らず、どちらか一方に偏ってしまうケースが多いのも実情だ。

部下と「何を使って」コミュニケーションしているかも確認しなければいけない。

昔ながらのマネジメントが有効な部分もあることも否定できない。

しかし、時代が変わり、働く若いメンバーの価値観は、時代と共に変化していく。マネジメントが上手い会社は、その時代にあったマネジメント方法に変化している。是非、今一度、自社のマネジメント方法を見直して見ても良いかもしれない。

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