成約率を上げるために接客中にできる簡単な5つのこと

仕事でも趣味でもそうだが、ある一定までのスキルを身につけると、その後、それ以上成長するのが難しいことが多々ある。

基本的なルールを覚えたり、基礎的な対応方法を覚え、自分なりにやっていくとそれなりに形にはなる。しかし、そこから圧倒的に成長することはできない。これは自分自身も趣味で行っているスポーツなどでもよく経験することだ。

ちなみに、仲介業務においてもこうしたことが当てはまるだろう。接客対応の方法を覚えて、契約手続きを覚え、周辺の相場を頭に入れると一定の業務はできるようになる。しかし、その後、売上数字を大きく伸ばせることはできない。勿論、ある一定までは成果を出すことができるだろう。しかし、その後の大きな成長はなかなか難しくなってしまうケースを多く見てきた。

営業研修をさせて頂き、その後のフィードバックを頂く際に以下のような感想を頂くことがある。

「〇〇だけをまず実践してみます」、「〇〇の箇所を明日から始めようと思います」

実際に丸1日という長い時間、研修を行なっても、参加者の方に印象に残るポイントは数ヶ所である。

個人的に嬉しいのは、その印象に残った数ヶ所を実践して頂き、参加者の方が成長することだったりする。そして参加者の方が印象に残り、実施していくポイントは、かなりシンプルなものが多い。そこで今回は、賃貸仲介営業における営業において、簡単に実践でき、かつ効果が現れやすい5つのポイントを紹介したい。

意外にも簡単な改善で大きく売上が伸びたり、営業が改善されることも多いのだ。

成約率を上げるために接客中にできる簡単な5つのこと

声のトーン、雰囲気を変えるだけで営業は大きく改善される

自信のない声、聞き取りにくい声。暗い表情、自信なさげな対応。こうした内容を改善するだけで営業成績は劇的に改善される。

どうしても売上数字を上げるためにクロージングなどのようなテクニック的な部分を優先的に伸ばそうとするが、実際はまず営業の基本的には、「声」、「態度(雰囲気)」を変えるだけで大きく改善する。

なかなかこうした基本的な営業姿勢を社内で徹底的に鍛えるのは、難しい。そうした場合は、外部講師を招いて基礎的な対応方法の営業研修を行う不動産会社も多い。

意識的にヒアリングに時間をかける

最近は現地対応のケースが多く、なかなかユーザーに条件のヒアリングする機会が少なくなっている。それでも、現地での待ち合わせの前に電話でヒアリングをしたり、現地でヒアリングを行えるようにしておく。

仲介営業において、ヒアリングをすることはかなり重要なポイントになる。ヒアリングをしなければ、最適な物件の提案も、クロージングもできない。

しかし完璧なヒアリングを実行をすることは、現場ではかなり難しい。そこで重要なことは、営業メンバー自身が「ヒアリングをする時間を作る、なるべくヒアリングに時間をかける」ということを意識することだ。

実際に、スランプだった優秀な営業メンバーが、「ヒアリングに時間をかけた」ことでスランプを脱したケースは多い。

物件を「丁寧に」提案する

ユーザーにたくさん図面を送ったり、接客時多くの物件を提案することが多いが、そこでユーザーに目に留まった物件の条件などを「丁寧に」説明する。これだけでも成約率はかなり高まる。

具体的に言えば、図面をしっかり読み合わせる。間取りを細かく見ながら説明する。周辺エリアをしっかり説明する。とても基本的なことだが、多くの物件を提案すると、こうした基本的な物件紹介の精度が落ちていく。

全ての提案した物件にこれを実践することは難しいが、ユーザーの目に留まった物件や推したい物件に対しては、このような対応を心がけで見てほしい。

ユーザーに申し込みをしない(しなかった)理由を聞く

提案された物件に対して重要な懸念点がある場合、ユーザーは申し込みはしない。気になる懸念点が無くなってから初めてユーザーは、申し込みを検討する。

接客中にユーザーのこの「懸念点」をしっかりヒアリングをして、それを解消することは、成約率を上げるうえでかなり重要なポイントになる。入居の時期の問題、通勤の時間の問題、予算の問題。ユーザーの引っかかっている部分をしっかりとヒアリングし、解消する。特に数件内見しても申し込みをしていないユーザーに対しては、何故申し込みをしなかったのかの理由をヒアリングした方が良いだろう。懸念点を解消しないまま、なんとなく物件提案をし続けてもなかなか成果には繋がらない。

物件のメリット、デメリットを簡潔に伝える

紹介時、内見時に物件のメリットのみ伝えていないだろうか。もしくは、こうしたメリットすらもあまり伝えられていないケースもあるだろう。

ご存知のように完璧な物件というのは存在しない。物件には、良い部分もあれば悪い部分もある。こうしたメリット、デメリットをしっかりと提案中や内見中に伝えることも重要になる。

物件のメリット、デメリットを伝えることで、営業メンバーに対する信頼度が上がり成約率が高まる。ベテランの営業担当者からすれば当たり前のように聞こえるかもしれないが、実際にメリットデメリットをしっかり伝えることを徹底できている営業メンバーは、意外にも少ない。

以上の5つの項目は、すぐにでも使えるものだ。営業数字を上げるためには難しいテクニックを使うよりも、こうしたシンプルなポイントを継続的に実行していった方が効果は出やすい。

是非、改めて自身の営業を見直してみてほしい。

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