全営業130人の中で圧倒的なNO1営業マンは 初回面談で定番ネタを繰り返している

130人もいる住宅戸建営業マンの中で圧倒的なトップを誇る営業マンのHさん。

130人もの営業のなかでトップを取り続けるには他の営業とは異なることを必ずやっているか、もしくは基本的なことを徹底して行っているかのどちらかです。

Hさんのことは20年近く前から知っているのですが、その当時も今と同じようにトップ営業でした。

どんな営業手法を取るのか、お客さんとの雑談では何を話しているのか、展示場の初回面談ではどのような営業トークを切っていくのか、など事細かに私は知っています。

今回のコラムはこの秘密に迫っていきましょう。

住宅営業はもちろんですが不動産営業、その他の営業マンにも共通して役立つ内容となっていますので、是非最後まで目を通して有益な部分を自分なりにカスタマイズして模倣をしてみましょう。

初回面談でHさんが必ず話すこと

自分の話をする

「初回面談では接客しているどこかで必ずプライベートの話をします」

これは私の現役時代と全く同じです。

住宅展示場に来たお客さんを接客するわけですから、展示場の説明とお客さんの要望のヒアリングが2大ポイントとなります。

お客さんに対して自社の住宅の良さや様々なものを伝えて、次回アポイントを取りに行くわけです。

しかし、建物の話ばかりではお客さんの信頼を得ることはできません。

これが住宅営業の極めて特異な特徴と言えるでしょう。

デザイン性や構造などを気に入るのはもちろんですが、会社の信頼性に加えて担当者の信頼性も非常に大きなポイントとなるのです。

ですから、自分という人間をお客さんに認知してもらうためにも、自らの歴史と言いますか一種の自己紹介をすると好意的に捉えられことが多いのです。

Hさんもその点を体感的に分かっているので、初対面のお客さんに対しては接客のどこかで必ず身の上話をするそうです。

彼の定番ネタは野球。

小学時代から大学まで野球一筋に来たという経験を、それとなく雑談風に話すとのこと。

お客さんが野球のことを大好きであれば話が当然盛り上がりますし、野球はそこそこであっても何らかのスポーツを学生時代にやっていた、スポーツをやっていなくてもサッカーを見るのが三度の飯よりも好き、といったケースでは話がすごく盛り上がるそうです。

筆者である私も定番ネタは持っていました。

新聞奨学生という制度をご存知でしょうか。

大学や専門学校に通うのが困難な学生に対して、新聞社が奨学金を貸付け、その代わりに新聞専売店に住み込んだりして配達や集金を行う制度です。

私もそんな苦学生でしたが新聞を毎日300部近く配っていた経験から、新聞を投函しやすいポストや、その逆に雨がちょっとでも降るとポストの中まで水が湿ってしまうようなものなど郵便受けに関して一家言をもいるのです。

住宅の話をしながら新聞ポストの場所やデザインの話を何気なく振りながら「実は私は学生の頃新聞奨学生で・・・」と身の上話に持って行くのです。

自然に話すのがポイントですが、こんな話をすればほぼ間違いなく「へー、そうなんだ」となりますよね。

そして、ほとんどの人は「学生時代に頑張ったんだ」「苦労したんだ」という目をして私を見ます。

この話を聞いて、私に悪意を持ったり嫌悪感を持つということはあり得ないでしょう。

どちらかといえば、学生時代に苦労して一生懸命頑張って社会人になった人、と評価するのが一般的だと思います。

そして、私と初対面ではありますけども、悪い人ではないだろうと普通は考えるのではないでしょうか。

人それぞれ自分の歴史を持っているわけですが、2つや3つは接客時に使う定番ネタを懐に隠し持っておくことを私はオススメします。

建築スケジュール

「すぐにでも家を建てたい」こういう方も来場されますが、やはり一番多いのは「建築時期は特に決めていません」「まだまだ先かな」「3年ぐらい先で考えてるんだけど」といったまだまだ組になります。

例えば2年先に引っ越しをしたいというお客さんがいたとしましょうか。

2年先なので急ぐことはないと思ってるわけですが、その気持ちを踏まえたうえで、そこから逆算したスケジュールを立てるのです。

多少余裕を持たせますが、結論としては1年先ぐらいには契約していないとバタバタになると伝えるのです。

そして1年先に契約会社を決めるということは、少なくとも今から半年後ぐらいには具体的に折衝に入らないと間に合わないと釘を刺します。

2年先だから焦ることはないかと考えていたお客さんに対して、半年先には具体的な折衝に入らないと間に合わなくなると認識させるのです。

このように建築希望時期がなんとなくふわっとしたお客さんをその気にさせるテクニックをHさんは繰り出します。

しかも口頭だけではダメ。

必ず具体的な日程を記入した建築スケジュール表をお客さんに渡します。

数字に対する貪欲さは半端ではありません

一番にこだわるHさん

もちろん基本的にこの精神があるのが前提です。

眼光鋭いHさんは、低めの声でゆっくりと話をします。

相手の目を真正面から見据え、どっしりと構えるタイプの営業マンですが、数字に対しても極めて貪欲です。

「2番じゃダメなんですか?」

立憲民主党の蓮舫議員がかつて言い放った言葉ですが、トップを取る営業マンというのは2番では納得しないのです。

トップ営業であるHさんも、もちろん入社以来全て一番を取れたわけではありません。

時には2番もあるでしょうし、4番、5番ということもあったでしょう。

しかし、一番じゃない時は気が狂わんばかりに猛省し、自分の不甲斐なさを嘆くとのこと。

一般的に見れば、営業マンが100人以上いる会社で常に5番以内に入っていれば、そこまで自分を責める必要は感じないでしょう。

ところがこのHさんは、それを許さない性格をしています。

住宅会社を決めるポイントを三つ話す

これも筆者である私が現役時代に全く同じ事をやっていたので、話を聞いていて嬉しくなってしまったのですが、皆さんもこれは是非真似をしてほしいとアドバイスします。

Hさん「たくさんの住宅会社の中から一緒に絞るだ大変だと思いますが、会社を決める際のポイントというのが三つあるんですよ」

客「それは何ですか?」

①高いデザイン性
②収納に対する見識の高さ
③営業マンとの相性

この3つを彼はあげるそうです。

この会社は、自他共に認めるデザイン性の高さが評判。

そして、収納に関しては設計士が極めて高い情報と見識を持ち併せ、お客さんからも非常に評判なのです。

3番目の営業マンとの相性ですが、これは彼自身のキャラクターといいますか、持って生まれた人懐っこい性格にHさんが自信を持っているということでしょう。

3つのポイントは何でも構わない

ここに挙げた3つですが、これをそのまま真似する必要はありません。

真似する必要がないどころか真似してはだめなのです。

この3点はHさん自身の利点とHさんが所属する会社が得意としている部分なのです。

つまり評価尺度を自分で決めてしまうわけです。

例えば一条工務店の営業であればどうでしょうか。

絶対にこのようなポイントをあげることはないと思います。

一条工務店の営業であれば「家は性能です。デザインやその他も大事ですが性能が一番の会社を選ぶことが最も肝心なのです」こう話すでしょうね。

私は現役当時に五つのポイントを挙げていましたが、積水ハウスが他社よりも有利に働くポイントを優先してあげていました。

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