敷地調査のアポイントは契約への第一歩。
注文住宅経験者であれば、これはよくわかっているはずです。
ただ、この敷地調査のアポイントがなかなか簡単には取れません。
ほとんどの会社では敷地調査を無償で行うケースが多いでしょう。
一部のハウスメーカーなどでは、有料だったり契約をすれば返金するなどいろいろな仕組みがあります。
このようにルールはいろいろあるでしょうが、注文住宅営業マンにとって敷地調査のアポイント取得は契約へ近づくための第一歩であるのは間違いありません。
今回のコラムでは、そんな敷地調査のアポの取り方と提案のポイントを解説していきましょう。
ちなみに私はこの敷地調査アポイントをとるのがとても得意で、同期社員の2倍はありました。
この流れを何とか断ち切れ!
お客様「そこまではけっこうです」
新築営業の接客現場でよくみられる光景ですね。
土地無しのお客さんは関係ありませんが、土地を持っている場合はこの切り口でアポイントを取りに行くのが常套手段です。
しかし、お客さんとしては、この敷地調査に関して次のような問題が発生します。
つまり、これらの問題を除去するのがあなたの仕事になるのです。
問題①・・・「土地をいろいろと調べてもらえるのは良いのだが、無料というのが引っかかるな。あとで断りづらくなるし」
問題②・・・「見てもらうのは良いけどご近所さんに気づかれちゃうのがちょっと嫌だな」
問題③・・・「すぐ建築するわけでもないからそこまではいいかな」
今回はひとまず3点に絞りましょう。
あなたが敷地調査のアポイントを迫ったときに、お客さんが考えるだろうと推測できる断る理由の候補です。
もし、敷地調査のアポをうまく取ろうと考えるならば、この3点をクリアーする方法を考えればOK。
問題①「土地をいろいろと調べてもらえるのは良いのだが、無料というのが引っかかるな。あとで断りづらくなるし」
これはよくわかります。
ただほど怖いものはありませんからね。
平気な人は平気ですが、一般的な傾向として日本人はこの手のものが断り切れないでしょう。
そうであれば、こう考えるのです。
「敷地を無料で調査されても簡単に断りやすいな」とどうやったら思ってもらえるか。
私もこのような思考回路で当時は営業していました。
そして到達したのが【1/10話法】 文章にするとわかりにくいかもしれませんが、だらだらと書いてみます。
「住宅営業マンをしていると毎月のように土地を調べに行く機会があります・・・そうですね・・・10件くらいは調査していますが、そのうちご縁があって弊社と契約するのはせいぜい1~2件ですね」
以上です。
この趣旨がわかりますか?
無料で敷地調査を10件してもそのうち9件はほかの会社で家を建てているということ。
つまり、無料で敷地調査をしても簡単に断る事ができるので、安心して無料の敷地調査を受けてくださいねという意味です。
どんな業界でも同じですが【無料○○】はその後が鬱陶しいことになるのではないか、と思いますよね。
敷地調査も同じことで、無料で自分が所有する建築地を調査されたら、プレッシャーを感じるのも当然のことでしょう。
問題②「見てもらうのは良いけどご近所さんに気づかれちゃうのがちょっと嫌だな」
これは住宅営業初心者の方へのアドバイスです。
家を建てることをわざわざご近所に言いふらす人はいません。
また、建てることを直前まで知られたくない人もいます。
それなのに、敷地調査をされると、その作業中の光景を近隣の人に見られてしまいます。
経験を積むとわかるのですが、「社名が入っていない車で敷地調査に来てほしい」という要望が出たりします。
このことを頭の片隅に入れておくと、何かの時に役に立つかもしれません。
問題③「すぐ建築するわけでもないからそこまではいいかな」
私がお客さんの立場であれば、確かにこう考えますよね。
土地を見てもらうことには興味はあるが、今すぐというわけでもなければ「申し訳ないな」となります。
これも先ほどの理論と同じで「私が担当する敷地調査のうち半分以上はまだまだ先の話」だと皆さんおっしゃっています。
ですから、10件も敷地調査をしながらご縁があるのは1~2件なのです。
10年後でいいのでご自分の土地が抱える問題点を把握されておいた方がいいですよ」という感じですね。
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