【不動産売却依頼】売主にヒアリングすべき7つのこと

売主から売却を依頼されたとき、調査すべきポイントのひとつに「売主の本人確認」があります。

自動車運転免許証など本人確認書類だけでは事務的・形式的であり、より有効性の高い本人確認方法について解説します。

【不動産売却依頼】売主にヒアリングすべき7つのこと

  1. 登記済権利証または登記識別情報通知書の所有
  2. 登記事項証明書に記載された所有者の氏名・住所を確認
  3. 印鑑証明書の確認
  4. 固定資産税等納税通知書に記載された氏名・住所を確認
  5. 顔写真付き本人確認書類で確認
  6. 制限行為能力者の確認
  7.  売主居住地での周辺聞き込み

ポイント売主本人からヒアリングしますが、ヒアリング当初は “売主と思われる” 段階であることに注意しなければなりません。

1. 登記済権利証または登記識別情報通知書の所有

真の所有者は「登記済権利証」を所有していることが一般的です。

所有権を得たのがずいぶん以前で、そのご引越しを数回したため保管場所がわからなくなった、といった事情により所有していない場合もあるかもしれません。

しかし多くの場合は「登記済権利証」を所有しています。

なお、2005年3月7日から施行された「改正不動産登記法」により、権利証が廃止され「登記識別情報」を所有者に伝える方式に変わりました。施行日以後は登記識別情報を通知する「登記識別情報通知書」が所有者の手元にあるはずです。

2. 登記事項証明書に記載された所有者の氏名・住所を確認

売主からのヒアリングは自宅に訪問するのが一般的です。

現在の居住場所と登記事項証明書に記載された住所・氏名が一致している場合は、本人であることがかなり高い確率であるといえるでしょう。

住所や氏名が異なる場合には、その理由を確認することが必要。よくあるケースでは住所地の変更登記未了です。

住民票を取得すると前住所が記載されており、前住所が登記上の住所であれば所有権移転登記においても、住民票の添付により住所変更登記が可能ですが、住民票の異動履歴で登記上の住所が確認できない場合は「戸籍附票」の取得が必要です。

現住所と登記上の所有者住所が異なる場合は、住民票および戸籍附票を取得し確認するようにしましょう。

3. 印鑑証明書の確認

所有権移転登記には売主の「印鑑証明書」が必要です。

発行から3ヶ月以内の証明でなければ有効ではありません。

発行日と住所・氏名を確認しますが、住民登録している住所で登録した印鑑の証明です。住民票の住所と印鑑証明書の住所が異なる場合は無効なので気をつけましょう。

4. 固定資産税等納税通知書に記載された氏名・住所を確認

固定資産税納税通知書はその年の1月1日現在の所有者に、市町村から送付されます。納税通知書の氏名と住所を登記事項証明書に記載された所有者と照合しましょう。

その年の1月2日以降に所有権が移転されている場合以外は、一致しているのが普通です。

なお納税通知書はその年の4月末前後に送付されるので、時期によって固定資産税等納税通知書での確認ができない場合があります。

5. 顔写真付き本人確認書類で確認

自動車運転免許証、パスポート、マイナンバーカードで顔写真と本人との同一性を確認します。

6. 制限行為能力者の確認

売主が「制限行為能力者」ではないことの確認をおこないますが、制限行為能力者には次の種類があります。

  • 未成年者
  • 成年被後見人
  • 被保佐人
  • 被補助人

未成年者は本人確認書類の生年月日で確認できますが、ほかの3種類の制限行為能力者については、法務局から「登記されていないことの証明書」を交付してもらいます。

交付申請は本人または配偶者および4親等内の親族か、これらのひとから委任を受けた代理人に限られます。

7. 売主居住地での周辺聞き込み

売主が居住している隣人などへの聞き込みにより、本人確認をする必要がある場合もあるでしょう。

以上の確認作業を経てはじめて、売主には取引に関わる権限があり、かつ本人であることの確認ができるわけです。

代理人からのヒアリング

不動産取引を代理人がおこなう場合には、売主本人と代理人からヒアリングをおこない、代理人に売主としての権限があることを確認しなければなりません。

1. 代理の種類を確認

代理には「法定代理」と「任意代理」があり、前述の「制限行為能力者」の代理は法定代理になります。

任意代理により代理人が不動産取引をおこなうケースとして次のようなものがあります。

  • 販売代理契約にもとづき宅建業者が代理行為をおこなう
  • 破産管財事件において弁護士がおこなう任意売却
  • 売主の事情により契約・引き渡しの実務に関われない場合
  • 所有者が複数おり1名または数名が取引に望む場合

2. 代理権の範囲を確認

不動産取引では契約前の交渉段階から決済・引き渡しに至るまで、さまざまな決め事や金銭の授受がおこなわれます。これらの行為について「委任状」または「業務委託契約書」で、代理権の範囲を明記しているか確認しましょう。

「委任状」または「業務委託契約書」明記すべき範囲や内容と確認事項は以下のとおりです。

  • 代理権がおよぶ不動産の特定
  • 決め事の具体的な内容と金銭授受の種類
  • 代理権の有効期限
  • 禁止事項
  • 売主と代理人の氏名・住所および実印による捺印
  • 売主の印鑑証明書・住民票
  • 代理人の本人確認書類

法人の場合のヒアリング

売主が法人(株式会社)で固定資産を売却する場合は取締役会の専決事項になることが多く、代表者や一部取締役の意思決定により不動産が売却されることはありません。

1. 権限の確認

売却にあたっては代表印および印鑑証明書が必要となるので、しかるべき立場にある取締役などが取引の実務に関わります。売主法人の担当者からヒアリングして役職や権限を確認することが重要です。

また法人には次のような種類があり、取締役を設置しない法人もあるので、担当者が不動産の売却に関する権限の有無については必ず確認するようにします。

  • 株式会社(旧有限会社は取締役会非設置会社)
  • 合同会社(出資者全員に代表権がある)
  • 合資会社(無限責任社員に代表権がある)
  • 社団法人(理事会が取締役会に該当する)
  • 財団法人(理事会が取締役会に該当する)
  • NPO法人(理事会が取締役会に該当する)
  • 法人格を有した組合(理事会が取締役会に該当する)

2. 売却制限の確認

法人が固定資産を売却する場合、裁判所の許可が必要であったり制限を受ける場合があります。個人所有の不動産に対して法的制限がある場合は登記事項証明書で確認できますが、法人所有の不動産は不動産登記での記載はありません。

そのため法人登記記録で確認する必要があります。制限を受けるのは法人が次の手続きを開始したときです。

  • 破産
  • 民事再生
  • 会社更生
  • 整理
  • 清算

まとめ

売主の本人確認はきわめて重要です。

民法第560条では「他人の所有権を売却する」ことを認めています。つまり現在所有権のないひとが他人の不動産を売却する契約は可能です。これを「他人物売買」といいます。

「他人物売買」は法的に成立する契約なので、万一、売主が買主に目的不動産を引き渡しできなかった場合にはトラブルを生じる恐れがあるのです。

媒介する立場としてはできる限りトラブル防止をする義務があります。売主の確認および真の所有者の意思確認を必ずおこなうよう気をつけましょう。

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