お客様が購入する決断をされたら、まずすべきことは「資金計画」です。
ほとんどのお客様は住宅ローンを利用して購入するので、資金計画をしっかり立てないと売買契約のステップに進むことができません。
ここでは「資金計画」の目的や資金計画書の内容について解説します。
不動産営業マンが100%覚えたほうがいい「資金計画」基本編
資金計画とは?
資金計画には次のような目的があります。
2. 必要資金の捻出方法を決める
一般的に資金を全額自己資金で賄うひとはいません。ほとんどの場合は住宅ローンを利用します。
返済期間は長い場合で35年(50年というケースもあります)にもなり、人生の半分近くを借金返済に費やすことになり、人生最大の決断をするのが「住宅購入の資金計画」ともいえるのです。
営業担当はこのような重大な決断に立ち会うことの重要性を自覚してほしいもの。
特に返済計画において無理な計画があると、将来に禍根を残すことにもなりかねません。適切なアドバイスをすることも住宅のプロとしてやるべきことでしょう。
資金計画の実際
資金計画はまず必要資金の算出からおこないます。
必要な費用は上式から算出されるのですが、必要資金をどのように準備するかまず決めなければなりません。
一般的な必要資金の準備方法が以下。
自己資金 | 預金 |
財形貯蓄 | |
保有株式売却による売却益 | |
ほかの不動産の売却益 | |
借入金 | 住宅ローン |
共済組合の住宅貸付 | |
不動産担保ローン | |
親などからの援助 | 住宅資金贈与 |
一時貸付 | |
出資 |
お客様の資産に関わる大切な情報をお聞きするところからスタートしますが、個人情報の典型的なものばかりです。「守秘義務」も当然あるので情報は慎重に取り扱わなければなりません。
資金計画を立てることにより「借入金」の申込金額が明確になります。そして予定どおりの借入が可能かどうか「事前審査」を金融機関に申込み、資金計画を確定しなければ売買契約まで進めません。
注意したい自己資金
自己資金には上表のように現在はまだ準備できていない資金も含まれます。
- 財形貯蓄は非課税適用を受ける場合、払い出し時期に制限があります
- 保有株式売却による売却益を自己資金に充当する場合、売却までに時間がかかることがあります
- ほかの不動産を売却し得たお金を、自己資金に充当する場合も売却までに時間がかかることがあります
このような資金はタイミングがずれると、自己資金として充当できない可能性があるので注意が必要です。
また「ほかの不動産を売却」についても、借入金の有無や譲渡所得税により、手取り金額が変わるので注意しましょう。
まとめ
住宅購入時の資金計画は、お客様の人生設計に大きな影響を与えるもの。無理な返済計画が原因でせっかくのマイホームを、手放すことになるケースもあります。
- お客様の立場になり最善の計画を立てるよう心がける
- 住宅の専門家としてアドバイスすべきところはする
- 「お金」という重要な個人情報に関わっていることを自覚する
このようなことに気をつけてお客様をリードしてあげてください。
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