住宅関連サービスを開発する株式会社TERASSが今年度実施した「コロナ禍における住宅売買の変化」に関する調査により、不動産のプロ8割がコロナ禍前後において消費者の家探しにおける動向が変化したことが明らかになりました。
コロナ禍により物件の在庫数が減少し、多くの消費者が住宅購入に苦戦しています。そのような背景の中で、不動産エージェントは消費者の動向について大きな変化を感じているようです。
元記事はPR TIMESより
中でも変わったと感じたポイントは、「希望エリアの広がり」と「広さ・部屋数の重視」の2点になっており、コロナ禍によってリモートワークが一斉に普及したことが大きく起因しているようです。巣ごもり生活が浸透したことで、多くの社会人にとって寝るための場所であった家が、働く場所、学ぶ場所、運動する場所といった側面を持つようになり、広さやプライバシーへのニーズが拡大したと考えられます。また、週における出勤回数が減ったことから都心部にアクセスが多少悪くても自然豊かな郊外に引っ越したいという需要も増えているようです。
もう1つ変化が目立ったポイントとしては、消費者にとっての「物件を探す過程が難しくなった」という点で、対象者の半数程度がそのように回答しています。物件探しが難化した背景としては、物件が流動化し無くなるスピードが速くなったことや、需要の増加により価格が高騰したこと、さらには在宅時間の長時間化によって選択時のこだわりが強くなった点が挙げられます。
また、このような状況下でも物件購入を成功させる秘訣は、「買う物件の条件と優先度を明確にする」ということだと言います。何を選び何を捨てるのかをしっかりと考え、合理的にかつ現実的に物件を探す必要があるようです。また不動産を販売するサイドにおいては、こうした背景を踏まえ不動産に対する消費者のリテラシーも向上させながら営業活動をする必要性があるのかもしれません。