住宅生産団体連合会(住団連)は「2021年度戸建注文住宅の顧客実態調査」の結果を公表しました。その結果、太陽光パネルや蓄電池への関心が高く、長期優良住宅を適用した割合が8割を超え、住宅性能表示制度を採用した割合が約7割になりました。
近年住宅取得年齢の低下傾向がありましたが、2021年度の世帯主年齢の平均は39.9歳と昨年より0.3歳上昇しました。
住宅の延床面積は2.3m2縮小し124.5m2、建築費は3,816万円となり昨年より1万円増加しました。土地代を含めた住宅取得費は5,783万円となり446万円の増加です。
住宅敷地の取得状況に関しては、従前住宅の敷地の割合が2.4ポイント増加し28.2%になっています。従前住宅の敷地には古屋解体も含まれ、建替えの増加も想像できます。
新規に土地を購入した割合は54.1%ですが2.5ポイント減少しています。このうち約7割が従前から建物があった宅地であり、建物の更新が進んでいる状況が推測されます。
地域の特性については、敷地の属性は39.7%が「居住誘導区域内」であり、73.3%が「災害危険区域等に該当しない」でしたが、昨年よりは1.4ポイント低下し「災害危険区域等に該当」するが4.2%で0.6ポイント増加していることに注目です。
住宅の種類としては「戸注建文住宅」が88.8%ともっとも多く0.5ポイント増加しています。また「プレハブ工法」が48.6%を占め高いシェアを表しました。
住宅取得で重視した点については例年と同様の傾向となり、間取りがもっとも重視されており67.1%となっています。
環境対応住宅への関心も高く、太陽光パネルに関しては64.4%、メンテナンスフリー外壁は35.6%、蓄電池が35.6%と上位になっています。
住宅取得の動機としては税制特例をあげる意見が多くありました。また消費税について圧迫感が強くなったとの印象があります。
この調査は2000年から毎年行われているもので、3大都市圏と地方都市圏における、戸建注文住宅の顧客ニーズを把握するために行われている調査です。
元記事は新建ハウジング