斎藤健法務大臣は1月20日、記者会見において不動産の登記地図データを無償公開することを発表しました。登記地図の無償公開は1月23日からであり、G空間情報センターの専用サイト「法務省登記所備付地図データ」から可能になります。
無償公開の目的は「まちづくりや災害対応、スマート農業といった幅広いニーズへの対応や新たな経済効果につながることを期待する」と発言しており、これまでは有償で登記情報提供サイトからダウンロードするか、各地の法務局窓口にて交付してもらう方法でした。
一方、日常生活において我々がこれまでデジタルで取得できる地図データは、パソコンやスマホの地図アプリ情報でしたが、これらのデータは緯度や経度が基盤となっています。日常生活において建物などの位置を確認するには問題がなかったのですが、土地の境界を正確に知ることはできませんでした。
法務局に保管されている地図データは測量に基づき土地の寸法がミリ単位で表記されており、ドローンを活用した農薬の自動散布や、災害時において住宅再建を迅速に行うことに役立つ可能性があります。
遅れていた我が国のデジタル環境ですが、一歩すすんだ感がする決定です。
元記事は日本経済新聞