三井不動産(株)と日鉄興和不動産(株)は、両社初の共同事業として東京都板橋区に「街づくり型フラッグシップ施設」を建設します。建設するのは「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」と称し、マルチテナント型物流施設です。
敷地面積は約93,200m2、延床面積は約256,100m2と都内最大、鉄骨免震構造で地上6階建て、竣工は2024年9月を予定します。
立地は都営三田線「西台」駅徒歩10分で、日本製鉄(株)の工場跡地となります。
日鉄興和不動産が土地を21年6月に取得し事業計画を検討していましたが、事業規模が大きく地域の防災力を向上させる期待値も高く、三井不動産との共同事業となったものです。
物流施設となる倉庫はダブルランプ型のセンターバースとなり、ワンフロア面積としては全国で最大となる約1.1万坪あり、最大8分割の利用が可能となります。
施設全体として1,000人超の雇用創出が見込めるため、従業員用の共用部分も拡充されます。共用部には、売店・カフェテリア・ラウンジ・デッキテラスなどが用意され、ダイバーシティに対応するよう礼拝堂やジェンダーレストイレも設置します。
屋上には約4MWの太陽光発電設備が設置され、屋内照明はLED化し環境にも配慮する取組みも行われ、ZEB認証とDBJ Green Building「5スター」の認証も予定しています。
また労働力不足への対応として、ドローン配送可能な賃貸用研究開発区画やドローン飛行用のフィールドを整備し、倉庫の一部はドローン事業者の専用区画として用意します。
将来的には都心各地へのアクセスの良さと、ドローン飛行のハードルが低いメリットを生かし、ドローンによる災害支援と物流配送拠点としても活用できるよう検討します。
現時点ではヤマト運輸(株)の入居が決定しており、三井不動産と日鉄興和不動産そして板橋区により「災害時等における防災施設整備等に関する4者基本合意書」が締結されています。
板橋区は河川氾濫時の水害に対し安心安全なまちづくりを目指しており、「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」は地域住民1,000人の緊急一時避難場所としても提供されます。
三井不動産は本プロジェクトをとおして「官民連携により地域課題を解決する施設」を造っていきたいとしています。
元記事はR.E.port