この時期、仲介会社は閑散期に入っているのでよく営業研修を依頼される機会が多い。
反響獲得後の初期対応から接客時の物件提案方法や内見時のクロージングまで、ひととおりの営業手法をお伝えする。
ちなみに不動産会社の営業手法は、各社本当に様々だ。
他社では実施していない独自の接客方法も多く存在している。
しかし、根本的には接客の基礎的な部分は変わらない。
是非閑散期に自社の接客方法を総点検してみても良いかもしれない。
営業の質の向上のために各社が営業研修を実施するいっぽうで、反響獲得のための研修などはあまり実施する機会が少ない。
よくよく考えると、反響獲得に頭を悩ますのは店長クラスや集客担当の部署や幹部陣のかたが多い。
反響獲得研修は、ある意味会社全体で実施する必要はなく、社内の一部の役割を持ったメンバーに限定的に実施したほうが良いだろう。
とはいえ何よりも売上を向上させるためには、反響数を増加させて集客を増やしていかなければいけない。
何よりも反響獲得は、最初の営業活動の第一歩だ。
どんなに営業行為がイマイチでも莫大な反響数があれば売上はなんとかなってしまうのも、悲しい現実ではある。
一般的に反響数を獲得するためには、利用中のポータルサイトの掲載枠増枠やキャンペーン広告などの導入、また他の新規ポータルサイトの導入などがあげられる。
さらにいえば、ホームページ集客の注力、SNSの発信などだろうか。
他には、法人営業や学校営業、店頭掲示のブラッシュアップなども含まれる。
いずれも多くの効果を生むことができるが、それと同時にそれなりのコストが発生してしまう。
ポータルサイトの増枠やキャンペーンの導入などは、まさにこれに当てはまる。
反響も増えて売上も増えたが、広告コストが増加し、利益が下がってしまったという残念な結果を生むこともある。
今回は、広告コストをかけず、反響数増加をさせる「掲載物件の分析方法」を紹介したいと思う。
現実的に、同じコストでかつ管理物件や専任物件の数が同じでも、不動産会社によって反響数に大きく差が生まれてしまうことが多い。
この違いといえば、掲載物件を細かく分析しているか否かが大きく左右しているように感じる。
物件掲載をし、その後反響が来ればラッキーという取り組みだと、どうしても反響数は安定しない。
しっかりと掲載物件を分析していかなければいけない。
詳細PVの分析
掲載物件が何件プレビューされたかをしっかりと確認することが基本中の基本だ。
掲載初週のタイミングのPV数と次の週との差を見ておく。
基本的に掲載した最初の週が一番PVが多い。
そこから少しずつPVが落ちていく。
その落ち方を確認する。
また、物件を複数掲載すると、PV数が多い物件とそうではない物件が存在する。
そのなかでPV数の多い物件の特徴をしっかりとおさえることが重要だ。
詳細PVが多い物件の特徴の抜き出し方
- エリア
- 築年数
- 賃料、価格
- 面積
- 特殊な条件(ベット可など)
基準となる詳細PVは、エリアやサイトによって様々なので自社内で基準を設けておいたほうが良い。
たとえば100PVがある物件は、特徴を抜き出しそれをデータ化しておく。
それにより、「PVが取りやすい条件」が明確になっていく。
そうすると掲載する物件を選ぶ際に、優先的にその該当条件の物件を掲載していくという手を打つことができる。
どれほどのPV数を取れれば、反響を獲得できるか
所謂「PV反響率」という指標である。
たとえば100PVで1件反響を獲得することもあれば、10PVしかないのにも関わらず反響を獲得することもある。
こちらの反響率もしっかりと数値化をしておく。
こちらも多くの物件を掲載すると、だいたいの反響率が割り出せるようになってくる。
100PVで1件ぐらいが平均の反響率だな、という認識が出来ると次の打ち手が決まってくる。
PV数はあるが、反響が獲得できない場合
自社内の平均的なPVを大きく超えているのに反響数が全くない場合は、掲載内容に問題があるケースが多い。
画像が見えづらい、画像数が足りない、間取りがわかりにくい、コメントで魅力付けができていない、などがあげられる。
PV数が多く獲得できているということは、それだけ多くのユーザーの目に触れられているということだ。
掲載内容の改善により、反響を獲得できることが多いので、見直してみても良いだろう。
エリアや条件による一覧PV数の分析
一覧PV数というのは、ユーザーがサイトで最初に検索した際に画面に一覧でズラリと出てくるページのプレビュー数だ。
この一覧PVが高い場合は、「最初の検索条件」でよく選ばれるエリアや条件だということだ。
これも多くの掲載物件を分析していくと、人気のエリアや駅や条件が見えてくるので、定期的にしっかりと見ていったほうがよいだろう。
いっぽうで、一覧PV数は多くても詳細PVは少ない場合は「競合物件が多くある」ケースが多い。
改めてエンドユーザー側からポータルサイトを確認して、実際の競合物件を分析し、差別化を図る掲載内容や条件変更などを実施しても良いかもしれない。
このように一覧PVの検証や詳細PVが高い物件の条件やエリアをしっかりとデータ化することで、店舗内で「反響を獲得しやすいエリア、賃料、条件」などが可視化されてくる。
データを基に掲載をしていったり、さらにいえば媒介物件を獲得していけば、高い確率で反響は獲得できるだろう。
ここまで実施したうえで、改めてコストをかけて広告費を投じた反響獲得施策を実施したほうが良い。
最初は慣れないかもしれないが、是非こうした分析を実施してみてほしい。
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