不動産開業資金の調達は日本政策公庫がおすすめ

不動産の開業資金はおおよそ400万円が必要となります。

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しかしなかなか400万円を自己資本で用意できる方は少なく、さらに開業初期から銀行から融資を受けることはかなり難しいです。

そこでおすすめするのが、日本政策金融公庫です。

今回は「不動産の開業資金は日本政策金融公庫がおすすめ」をテーマに解説していきます。

日本政策金融公庫とは?

日本政策金融公庫の基本情報
出資元
担保・保証人 不要
融資までの期間 約1ヵ月
金利 3%から4%
※条件によってはさらに低くなる

日本政策金融公庫は、無担保・無保証でも借りられる国の出資です。融資の申込みから実行まで約1ヵ月と、比較的早いのも特徴になります。

ミカタくん
開業時に無担保・無保証は非常にありがたいですね!

金利は平均3~4%前後。金融機関やノンバンクと比較しても金利はかなり低いですが、新規開業・女性・若年・シニアといった条件を満たしている場合は、公庫側の判断でさらに低金利になることもあります。

日本政策公庫の融資上限について

公的な融資限度額は会社の自己資金(資本金を含め、出資者全員が会社に出せる現金)の倍、または1500万円のいずれか低い方ですが、実際は自己資金と同額とされている場合が多いようです。

連帯保証人を立てた場合は、7200万円(運転資金としては4800万円)まで増加します。

連帯保証人を立てるメリット

融資の増加だけでなく、審査がスムーズに通りやすくなるメリットがあるため、連帯保証人を立てるケースは少なくありません。

特に公務員や上場企業に勤める方は、保証人として立てると有利となります。重い印象を持つ方もいるかと思いますが、選択肢としてはありです。ただし、創業する会社の役員・従業員、または同居の親族は保証人として認められません。

なぜ自治体からの融資ではなく日本政策金融公庫をおすすめするのか?

開業する際には、日本政策金融公庫のほかに自治体からの融資も選択肢にいれる方が多いです。

自治体の融資は、自治体・信用保証協会・民間金融機関が協調することで成り立っています。

まず自治体が一部の資金を金融機関に委託し、信用保証協会が中小企業を保証、金融機関が自治体の定める条件で融資する仕組みです。つまり、借入自体は銀行から行われます。

金利は日本政策金融公庫より1%以上低いですが、融資の申込みから実行まで2~3ヵ月はかかってしまうほか、自治体居住年数などの条件があり、その上手続きが煩雑です。

自治体 日本政策金融公庫
金利 1% 3%~4%
融資実行までの期間 2ヵ月~3ヵ月 1ヵ月
居住年数制限 あり
※各自治体によって異なる
なし
その他手続き 煩雑 簡易
※自治体からの融資と比較

自治体からの融資は金利が安いといったメリットもありますが、実行期間の長さや手続きが煩雑がゆえに、最終的に多くの方が日本政策金融公庫に融資を申し込むことになります。

さらに融資額を得たい場合は、自治体の手続きも同時に進め、2つの融資を併用することも可能です。融資を受けられる細かな条件などは自治体によって大きく異なるので、必要であれば確認しておきましょう。

では銀行からの借り入れは?

銀行は新規起業の会社に対して自社の融資を行いません。

日本政策金融公庫は公的融資のため、銀行融資よりも金利が低いことが多いです。また、申込みから融資実行まで1ヵ月と審査期間を含めた期間が短いです。

ミカタくん
創業融資のため、実績が無くても融資が受けられる点も日本政策金融公庫をおすすめするポイントです。

ノンバンクはNGです。

信販会社やリース会社などといったノンバンクの利用も可能ですが、金利が高いため、よほど特別な理由がない限りはおすすめできません。

創業時に日本政策金融公庫から融資を受けるとのちのち銀行からの借り入れもしやすくなる!

自己資金が十分で当面借り入れが不要であっても、創業時に日本政策金融公庫から融資を受けておくことをおすすめします。

通常の金融機関は、実績の無い会社に融資を行いません。

この実績とは会社の業績はもちろんですが、融資の返済実績も含まれます。当初は必要ない資金であっても、将来規模を大きくする際に、資金が必要となることもあります。

その時に初めて金融機関と交渉しても、まず融資をしてくれません。少額であっても返済実績をつくることで、後の事業展開の可能性を広げておくべきです。

お金を借りて返した実績をつくることで、その後さらに大きな融資を受ける時のための信用を生み出すことができます。

日本政策金融公庫から融資を受けるための大まかな流れ

  1. 融資相談(電話・ホームページ)
  2. 創業計画書・申込書の作成
  3. 面談
  4. 実行

日本政策金融公庫への融資手続きは、まず、融資の相談を行います。電話でも可能ですし、ホームページから内容の確認もできます。

次に、創業計画書と申込書を作成します。創業計画書は、行政書士や税理士と相談して作成するといいでしょう。(申込書はホームページからダウンロードが可能です。)

作成した書類を窓口に持参するか郵送にて申込みをします。すると面談日を指定されます。

代表者が面談し、問題がなければ実行となります。申込書作成・提出から融資実行までの期間は約1ヵ月です。

不動産会社の場合実際にお金が振り込まれるのは、宅建免許が交付された後ですが、融資の申込みの手続き自体は免許交付前でもできます。

まとめ

日本政策金融公庫は金利も安く実行期間も短いため、これから開業する方には非常におすすめです。

開業資金をどのように調達しようか考えている方は、ぜひ日本政策金融公庫を検討してみてください。

参考ちなみに融資を受ける方の8割が日本政策金融公庫・残りの2割が自治体からの融資です。

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