ホームステージングの必要性と求められる資格とスキル

中古住宅のオープンハウスや賃貸住宅の内見で行われるようになった、家具やインテリアグッズを室内にレイアウトする「ホームステージング」。
成約率が高まりマーケティング手法として効果を認める声が多くなっています。
これからホームステージングの導入を考えている不動産会社の方へ、ホームステージングの必要性やその方法と効果、実施するにあたっての知識や資格などについてお伝えします。

 

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ホームステージングはなぜ必要?

ホームステージングの目的は、内見にきた人に実際の暮らし方や生活のシーンを想像させ、この物件に決めた場合のベネフィットを実感させることと言えるでしょう。
インテリアコーディネートと似ていますが、実際の生活者のためにさまざまなインテリアの要素を組み合わせるのがインテリアコーディネートであり、ホームステージングは “演出” に重点がおかれます。
新築住宅のモデルハウスや分譲マンションのモデルルームでは、古くから採用されていた手法ですが、中古住宅や賃貸住宅のマーケティングに採り入れられるようになったのは近年のことです。

新築住宅やマンションではモデルへの集客が目的であり、ホームステージングを行った物件そのものだけの販売目的ではありません。
そのため新築物件の場合にはホームステージングのコスト吸収は簡単なものでした。
しかし中古物件販売ではホームステージングのコストは、該当する物件で償却しなければならないという面があります。
しかしホームステージングを行った物件と行っていない物件での、成約率の高さや決断するまでの時間の短さなど、ホームステージングの効果を実感する機会が増え、今日のようにホームステージングが注目されるようになったのです。

効果のあるホームステージング技術

ホームステージングにはある程度の知識や経験が必要です。

・ターゲットユーザーに適したインテリアスタイルの選択
・インテリアスタイルにマッチする家具や照明そしてグッズのコーディネート
・インテリアカラーコーディネートの基礎知識

売却する物件あるいは賃貸する物件内に、インテリア要素をレイアウトするのが実際の作業ですが、そのためには上記のような知識やセンスが求められます。
とくにターゲットをどのように設定するかは重要なポイントです。

・年齢
・所得階層
・家族構成
・ライフスタイル

物件の立地条件や特性などからターゲットを絞り込み、具体的なユーザー像を設定するペルソナ作成も効果的でしょう。
ホームステージングはマーケティング技術としてまだ蓄積が少なく、まだ体系的・普遍的なものとしてまとめられてはいません。
現在、日本にはホームステージングの認定資格事業をおこなう「一般社団法人日本ホームステージング協会」が設立されており、ホームステージャーの育成を図っています。

ホームステージャー資格とは

一般社団法人日本ホームステージング協会が実施している「ホームステージャー資格」についてみていきます。
「ホームステージャー」とはホームステージングを行う専門家のことです。
協会では1級と2級の資格を設けており、一定の講習を受けたのち認定試験や実技試験により合格すると資格が授与されます。
カリキュラムは以下のようになっています。

ホームステージャー2級 ホームステージャー1
ホームステージング概論 空室ホームステージング
片づけ基礎 ホームステージングビジネス
掃除基本 快適空間比率
在宅ホームステージング ホームステージャー1級認定試験
遺品整理基本 ステージング写真と撮り方
インテリアの基本 空室ホームステージング実技実習
空室ホームステージング 実技試験
『快適空間判定装置及びプログラム』について
ホームステージャー2級認定試験

片付け・掃除・遺品整理と、生活空間の創造に関わる基礎的な知識も習得するのが特徴です。またホームステージングビジネスとして起業できるスキルも学べるようになっています。

ホームステージング導入の成功例

ホームステージングの具体例をみてみましょう。
専門的な知識がなくとも導入できる方法もあり、ハードルはあまり高くないというのが実感です。

1. 賃貸リフォーム+ホームステージングで工事完了後30日以内の入居
リフォーム事業を手掛ける建築会社が、10年以上ほとんど修繕しなかった1ルームをリフォームし、小物主体でホームステージングを実施し早期の入居に成功した事例

2. バーチャルホームステージングのツール「フォトステ」で反響数が60倍
この事例は実際に家具などをレイアウトするのではなく、画像処理によるバーチャル手法のホームステージング、内見申し込みに至る確率も上がりなによりコストがほとんどかからないのが魅力

3. 家具のニトリが展開するホームステージングサービス
実際の家具などを提供し内見・内覧に使用する本格的なホームステージングから、費用を抑えた写真撮影のみのサービスメニューが用意され、予算に見合ったホームステージングが可能、中古物件では販売期間を1/3に短縮

ホームステージングの効果

ホームステージングを導入するにあたり、日本ホームステージング協会が公表している「ホームステージング白書2020」から、次の3つのポイントについてアンケート調査結果をみてみましょう。

・ホームステージングの実務者
・費用の負担者
・ホームステージングの効果

売買物件のホームステージング導入の状況と効果について、不動産仲介事業者に対しておこなった調査結果が以下です。

【ホームステージングを行った実務者】

【ホームステージングの費用を負担した人】

【明らかにホームステージングの効果があったと感じた割合】


出典:日本ホームステージング協会「ホームステージング白書2020」

ホームステージングの実務は専門業者に依頼せず、仲介会社か売主が自ら行うほうが多い結果となりました。
費用負担は仲介会社か売主がほぼ半々という状況であり、売主にも一定の理解が広がっていることが想像できます。
効果については、以下の4つの設問に対する回答から「明らかな効果」についてグラフにしたものです。

・明らかな効果
・わずかな効果
・変わらない
・不明

「わずかな効果」を含めると、すべての設問において効果があるとの回答は2/3~3/4となり、効果は期待できると考えられます。
仲介会社や売主が自ら実施しているように、必ずしも資格がなければできないといったものではないようです。
もちろん視覚効果に関する理論的な知識はあったほうがよいと思いますが、試行錯誤の繰り返しによりノウハウを身につけることも可能でしょう。

まとめ

ホームステージングは大手不動産仲介会社でも採用しており、売主に対しての無料キャンペーンにより媒介契約獲得手法としても活用しています。
販売促進・Web反響率・内見率・成約率などに効果があり、費用負担を少なくする手法も生まれています。
最近はバーチャル技術によりホームステージングをおこなうサービスがリリースされており、技術的にも優れたものがみられるようになりました。
ホームステージングの導入がまだの不動産会社には、積極的な活用をおすすめします。

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