賃貸紹介業務は近年で大きく進歩した。
特に大きいところだと、ユーザーとのやり取りがメールや電話ベースから専門アプリのチャットツールに変更したところだろう。
これまでメール返信などではいかに「長く」「見栄えが良い」内容で送るかが重要であった。
また電話応対に関しても、どれだけ「親密に長く」話すかが重要であった。
メールの返信に関してはその返信の内容を充実することで信頼性を担保できるし、また電話に関してはより長くユーザーと繋がることでその関係性の強化ができることが理由であった。
近年、世の中では電話コミュニケーションの是非について語られることが増えてきた。
たしかに電話というのは一昔前に比べて随分ハードルが高くなってきたことは間違いない。
またメールもかなり形式的な対応に変化してきたように思う。
部屋探しを行うユーザーも同様である。
問い合わせを行った後に、矢のように不動産会社から電話があると今まで以上に不審に思うだろう。
また、メールでの反響への返答に関してもそうだ。
そもそも今のユーザーはメールをあまり見ない。
特に長い文面のメールが送られると、どう返信すれば良いかすらわからないケースがあるだろう。
そんなわけで世の流れに乗り、今や部屋探しツールはチャットツールが主流になりつつある。
現場で使ったことがある営業のかたなら実感すると思うが、本当に便利である。
コミニュケーションがどんどん進み内見や申込みまで流れるように進む。
非常に便利だ。
システムによっては自動マッチング機能などもあり、追客機能も充実している。
ぜひまだ導入されていない企業は導入をお薦めする。
とはいえ、ではこうしたチャットツールを導入する仲介会社が全社確実に成約率が上がったかといえば、これは一概に言えないところもある。
ここでもやはり各不動産会社の使い方によって大きく差があるようだ。
実際、最近反響チャット対応に関してのご相談を頂く機会も増えてきたのも事実である。
以前にも寄稿したがチャットでの返信率アップのコツは「短文」で、ユーザーに合わせて「親しみやすく」、「即レス」をすることだ。
まずこのあたりを徹底していかなければならない。
なるべく文章は5行程度にし、内容を分けて送信する。
あまり堅苦しい文章ではなく「!マーク」など親しみやすい文章にすることが大事だ。
また、返信があれば即レスを心がけ対応していく。
これがチャットツールにおける必須の運用方法だろう。
ここまで運用ができるようになるのがまず前提になる。
問題はさらにここから確度を高める方法だ。
ここから先は、いかに「自」をだすかということがポイントになる。
テンプレートを作り込んで早く対応しても、なかなか返信をもらえないケースが多いようだ。
短文で、即レス、親しみを込めた文章にしてもなかなか返信がもらえない。
そういった声が最近仲介会社から聞かれるようになった。
またいっぽうで、とある一般のお部屋探しのユーザーと話す機会があった。
その際に、なぜ不動産会社からの連絡に返信しないのか?と質問してみた。
そのユーザーからの返答はこうである。
「だって自動で連絡が来るんですよね?無視しても問題ないかと思って」
つまりテンプレートを統一化すればするほど営業メンバーの顔が見えにくくなり、返答する必要性を感じなくなっているようだ。
これは意外な落とし穴かもしれない。
人間の心理状況として、誰かの顔が見える状況になれば「反応しなければならない」という心理になる。
送る人間の顔が見えるとその圧倒的に返信率が上がるようだ。
テンプレートを少し変更して返信する。
たとえば、問い合わせた物件の営業メンバーの個人的な私感を盛り込むことなどもひとつかもしれない。
また「自動化」対応と、「手動化」対応の顧客の選別を業務として行うのも重要だろう。
今後も部屋探しの自動化は進んでくる。
そのなかでどのように営業の色を出していくかがポイントになるだろう。
現在反響成約率で悩んでいる仲介会社は、是非このあたりを見直してみてもよいかもしれない。
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