九州電力は2022年4月28日プレスリリースにて、住友林業が米国子会社Crescent Communities, LLCとともに組成した米国不動産私募ファンドに出資し、米国南部の4都市で開発する「ESG配慮型集合住宅開発事業」に参画すると発表しました。
同ファンドは米国サンベルトの都市圏において、賃貸用集合住宅4件、総戸数1,000戸(資産規模約700億円)を開発し、5年間の運用を図るプロジェクトであり、環境認証を全物件で取得しESGに寄与するファンドと位置づけています。
認証取得を予定しているのは以下の項目です。
1. LEED(US Green Building Council が開発・運用を行う、建物と敷地利用についての環境性能評価システム)
2.NGBS(環境配慮型の戸建住宅や集合住宅の評価制度として、米国国家規格協会が唯一認めている認証)
3.Fitwel(米国連邦政府調達局と疾病管理予防センターの主導により開発された、建物利用者の健康や労働環境に配慮したデザインや管理運用を認証する仕組み)
九州電力以外にも、熊谷組、長谷工コーポレーション、海外交通・都市開発事業支援機構、芙蓉総合リースなど日本企業が複数参画しており、各企業が培ってきた多様な知見が活かされた開発プロジェクトとなる見込みです。
九州電力は2019年6月7日に発表した「九電グループ経営ビジョン2030」にて、2030年の連結経常利益1,500億円の5割を国内電気事業以外で確保する目標であり、都市開発・まちづくりに積極的に取り組むとしていました。
米国サンベルトにおける開発プロジェクトへの参画はその一環ともいえ、今後も国内外における都市開発事業に積極的に投資するとみられます。
元記事は九州電力