中小企業庁は「価格交渉促進月間」を今年3月に設定し、エネルギー価格や原材料費が高騰するなか中小企業が適切に価格転嫁できているかを把握し、価格転嫁しやすい環境を作れるよう図っています。
6月22日にフォローアップ調査の結果を公表しましたが、直近6か月間では価格転嫁の厳しい状況が浮き彫りになっています。
業種別では建設業が厳しい状況にあり「価格交渉の協議状況」「価格転嫁状況」が27業種のうち12位になっており、原材料費が16位と価格に反映できていない状況が明らかになりました。しかしながら労務費は2位、エネルギーコストが3位と、価格転嫁できている要素もあります。
建設業界における価格転嫁について、ヒアリングにより収集できた声をいくつか紹介すると、以下のようなものがあります。
・取引先がよく社会情勢を理解しており、原材料の値上がり分に関しては価格交渉に応じてくれた
・契約時と着工時の仕入れ単価の上昇は、再見積もりによる金額変更が認められた
・労務費の単価アップについては協議には応じてもらえるが、個別の交渉は難しい
・仕入れ価格の上昇は理解を得たが競合会社もおり、価格の改定ができるかは不明
・大手ゼネコンの影響が強く、4割程度の反映がみられた程度
などの声がありました。
元記事は新建ハウジング