アメリカにて10階建て木造ビルの振動実験に参画している株式会社アキュラホームは、川崎市川崎区の総合住宅展示場「川崎公園」に、5階建て純木造ビルのオープンを11月5日発表しました。
同社がすすめる木造ビルプロジェクト「Re:Treeプロジェクト」の本格的スタートと位置付けられます。
オープンしたモデル棟は同社が開発した「普及型純木造ビル」の手法を採用しており、一般に流通されている部材や住宅用のプレカット木材など、特殊な資材や技術を必要とせずに耐震性を備えた中規模木造建築を実現する工法です。
2016年には同社の埼玉北支店(3階建て)、2017年にはつくば支店(2階建て)を同工法で建設しています。
川崎公園に建設した5階建てモデル棟は、1階を店舗、2階はオフィス、3階を賃貸住宅にそして4~5階をオーナー住居として設定し、都市部に建築する前提となっています。
規模は延床面積439.53m2、1階97.28m2、2~4階はそれぞれ96.78m2、5階が51.91m2です。
9月に同モデルを再現した5階建て建物で耐震実験を実施しており、国の基準である地震波で倒壊や損傷のない実証データを得ています。
建築工事費は同規模の鉄骨造やRC造と同程度であり、炭素貯蔵量は約84t-CO2と鉄骨造やRC造の半分程度にとどまります。
「Re:Treeプロジェクト」は都市部における中規模木造建築物の受注促進を図っており、2023年の夏までには錦糸町の住宅展示場においても、5階建て純木造ビルのモデル棟を計画、千葉県や埼玉県においてもモデル棟を展開していく予定です。
また同社新本社ビル(さいたま市西区)も純木造8階建てで2024年完成予定です。
元記事はR.E.port