株式会社帝国データバンクは2023年1月11日、2022年12月の「TDB景気動向調査」の結果を発表しました。調査は11,680社からの有効回答にもとづきます。
2022年12月の景気DIは43.0となり前月比マイナス0.1ポイントの結果で、5か月ぶりの悪化となりました。
電気・ガスなどのライフラインと食品を含めた生活必需品の値上がりがあり、原材料価格の高止まりもマイナス要因となっています。さらに半導体不足、新型コロナウイルス感染症の感染拡大もマイナス要因となりました。
一方で全国旅行支援政策の継続とインバウンド消費増が好材料であり、観光産業は上向きとなりIT投資需要も好調です。結果としては10業界中6業界、5業種中33業種が悪化しました。
「不動産」が44.8と前月比0.8ポイント減少し2か月ぶりの悪化、貸家などの不動産取引における不動産価格は高値で安定していますが、住宅着工数の減少や建築コストの高騰と土地の値上がりが原因となり売れ行きは悪化しています。
また日銀による利上げにより住宅ローン金利の上昇が懸念されています。
「建設」は2022年以降回復基調でしたが44.6と前月比0.3ポイント減となり、8か月ぶりの悪化です。
不動産業界の先行きについては、若者を中心とした投資人気が継続しており、不労所得の対象となる不動産人気は続くとみられますが、金利上昇の不安感やテナント空室の増加など下押し要因も多いと見られています。
元記事はR.E.port