南海電鉄高石駅ほど近くに、空き家事務所を改装したカフェ兼店舗「巣箱」が開業しました。これは、当店舗が所在する大阪市高石市が主導で進めている空き家問題解決のためのリノベーションを核とした民間によるまちづくりの最初となる物件で、企業活動にはほとんど使われていなかった遊休不動産を活用する形でオープンしました。
運営者はカフェのオープンに合わせて合同会社を設立した農家、生花業、パン屋経営夫婦の4人が中心となり、それぞれが本業にて培ったノウハウを全面的に生かしながら副業という形で行われるようです。本件のリノベーションには元々取り壊しが決まっていた古民家の建材であったり、大阪湾に漂着した流木などを活用しており、コストを抑えながら環境にも配慮したリノベーションの形となっています。また、地域の人々を巻き込みながら運営をすることで、DIYによって人のぬくもりを感じられるサービスや空間づくりを目指しています。
カフェ兼店舗にて展開するサービスとしては、地元でとれた食材を使ったランチの提供や野菜などの販売が見込まれています。農家の中野哲哉さんによれば、「高石にも農地がしっかりと残っているということを知ってほしい」とのことで、一つの事業としての収益化だけでなく、高石の産業や地域にまつわる情報発信の拠点としての効果に期待が持てそうです。