「東京オリンピック閉幕・米国利上げ・2022年問題…」売主にはいつ・どのように訴求すれば良い?

東京オリンピック・パラリンピックが閉幕し、今後の不動産価格について予測する記事が散見されるようになりました。
貴社においても、オリンピック閉幕による不動産価格の先行きやコロナ禍における今後の不動産市況などについての質問を受ける機会が増えているのではないでしょうか。
コロナ禍によって経済的打撃を受けた方の増加、1年延期になったオリンピックが閉幕、2022年には米国における利上げが実施される可能性、生産緑地に関連した2022年問題など、不動産を取り巻く環境は大きな変化の真っ只中にあると言えそうです。

この記事では、現在の不動産市況・消費者マインドなどを分析しつつ、過去のオリンピック開催国・開催地のデータを分析しながら、今後の不動産市況について考えてみたいと思います。
売主にいつ・どのように訴求すべきかも検証していますので、ご参考になればと思います。

【無料配布】査定依頼獲得のためのホームページ改善20の施策集

効率的な売主からの査定依頼を獲得していくためには、ホームページでいかに魅力を感じてもらえるかが非常に重要です。

本資料では、今日から始められるホームページの改善ポイントを整理し、20個の項目にまとめさせて頂きました。

①2021年8月度中古マンション・戸建ての成約数・成約価格

まずは直近2021年8月の中古マンション/戸建ての市況から見てみましょう。

中古マンション

中古マンション成約数・平均坪単価(各年8月の実績)

2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
成約数 2,265 2,303 2,584 3,053 2,615
前年同月比 95.0% 101.7% 112.2% 118.2% 85.7%
成約平均坪単価 50.5万円 52.1万円 53.88万円 54.85万円 59.2万円
前年同月比 105.9% 103.2% 103.4% 101.8% 107.9%

引用:(公財)東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート」

中古マンションは、成約数が過去5年間で最大の下落幅(前年同月比−14.3ポイント)となりました。
その一方で、成約平均価格(坪単価)は過去5年間で最大の伸び幅(同+7.9ポイント)となっています。

中古戸建て

中古戸建て成約数・平均成約価格(各年8月の実績)

2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
成約数 804 798 965 1,175 1,046
前年同月比 90.4% 99.3% 120.9% 121.8% 90.1%
平均成約価格 2,953万円 3,173万円 3,030万円 3,216万円 3,425万円
前年同月比 95.5% 107.4% 95.5% 106.1% 106.4%

引用:(公財)東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート」

中古戸建ては、こちらも成約数が過去5年間で最大の下落幅(前年同月比−9.9ポイント)となりました。
その一方で、成約平均価格(坪単価)は上昇傾向に(同+6.4ポイント)あります。
マンション・戸建て共に成約数が減少したことは、価格が高騰していることによって消費者が購入を敬遠していることが予測されます。
ただし、2020年7月・8月は一回目の緊急事態宣言明けで一気に成約数が増加しましたので、2021年8月はその反動減との見方もあることを付け加えておきます。

②買主はネガティブ、売主はポジティブ。それぞれの景況感とは?

では次に、消費者の不動産購入に関するマインドについて検証したいと思います。
野村不動産ソリューションズ(株)が行った「住宅購入に関する意識調査アンケート」(調査時期:2021年7月20日(火)~8月1日(日))の結果をご紹介します。

Q1.今、不動産は買い時だと思うか?(n=1,725)

「不動産は買い時だと思う」(「どちらかと言えば買い時だと思う」を含む)の回答率が24.2%となり、前回調査(2021年1月実施)と比較して0.8ポイント減少しました。
その一方で、「買い時だと思わない」の回答率は36.1%で、前回調査と比較して5.2ポイント増加しています。

Q2.買い時だと思う理由は何ですか?(n=418)

「買い時だと思う」理由で最も多いのは「住宅ローンの金利が低水準」が72.0%で最多となりました。
また「不動産価格が落ち着いている(割安感がある)」は15.8%ながら、前回調査から13.6ポイントの大幅増となっています。
その一方で、「景気が良くなっている」と回答した人は5.7%で、前回調査から−21.8ポイントの大幅減となりました。
景況感が悪化していることが分かります。

Q3.今、不動産は売り時だと思いますか(n=917)

持ち家にお住まいで売却意向のある方に聞いたところ「売り時だと思う」は20.9%、「どちらかと言えば売り時だと思う」が49.7%となりました。
両方合わせると70.6%が「売り時」と回答しており、前回調査の55.1%から15.5ポイントの大幅増となっています。

Q4.売り時だと思う理由は何ですか?(n=648)

売り時だと思う理由として最も多かったのが「価格が上がったため」で71.1%となり、前回調査から14.3ポイント増加しています。
次いで「好条件での売却が期待できる」が50.3%で前回調査から6.2ポイント増となっています。
その一方で「景気の先行きが不透明に感じるため」が6.8%で前回調査から3.5ポイント減少するなど、売主の景況感は改善傾向にあるようです。

ここまでの結果を踏まえると、売主は市況を比較的ポジティブに、買主は比較的ネガティブに捉えていることが分かりました。
今回の調査時期が7月末だったことから、デルタ株の感染者が日々増加していることが盛んに報道されていた時期だったことがその一因と考えられます。

③過去のオリンピック開催国・開催地の建設投資と住宅価格の推移

次に、みずほ総合研究所(株)のレポート「不動産市場は転換点にあるのか?」から、過去のオリンピック開催国・開催地の建設投資・住宅価格の推移から東京オリンピック閉幕後の不動産市況について考察してみましょう。

オリンピック,不動産市況

※引用:みずほ総合研究所(株)「不動産市場は転換点にあるのか?」

グラフを見ると、オリンピックの開催が決定すると開催都市の建設投資や住宅価格は上昇する傾向にあることが見て取れます。
建設投資は上下動が見られますが、これは通貨危機やリーマンショックといった世界的な経済情勢の変化によるもので、全体のトレンドで見ると上昇傾向にあると言えるでしょう。
東京もこれらの例に漏れず、マンション・戸建て共に価格が上昇しているのはすでにご存知の通りです。
同じ先進国・民主主義国であるイギリスのロンドンやオーストラリアのシドニーの価格動向は今後の動きを占う上でも参考になりそうです。

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④<まとめ>売主のマインドは良好。2022年繁忙期での刈り取りを目指す!

ここまで、不動産市況・消費者マインドなどを分析しつつ、過去のオリンピック開催国・開催地のデータを検証しながら、今後の不動産市況について考えてきました。
ポイントを以下にまとめます。

・2021年8月の中古マンション/中古戸建ての成約数は前年同月比での減少幅が大きい。一方、成約平均坪単価は上昇を続けており、特に中古マンションの伸び幅は直近5年間で最大となった

・買主において、「不動産の買い時ではない」と回答する割合が増加傾向にあり、デルタ株感染者数の増加による景況感の悪化が一因と考えられる

・売主は、不動産価格や低金利の影響で買主が多いと考えており、「不動産の売り時」と考えている割合が高い

・過去のオリンピック開催国・開催都市はいずれもオリンピック開催前後で建設投資額・住宅価格ともに右肩上がりで上昇する傾向にある

一部例外はあるかとは思いますが、巷間言われているような「オリンピック閉幕後に不動産価格が急落する」といったことは、過去のデータを見る限り考えにくいと言えそうです。
その一方で、2022年にはアメリカで利上げの可能性、国内では生産緑地問題(2022年問題)でマーケットの需給バランスに変化が起こる可能性なども考えられます。

また、コロナウイルスの新たな変異株の出現によって感染者数の大幅な増加による買主の購入意欲減少といったリスクも考えておく必要があるでしょう。
これらを踏まえると、オリンピック・パラリンピックが閉幕し、2022年の繁忙期まである程度時間があるタイミングで売主に対して働きかけを強める好機と言えるかもしれません。

不動産売却に成功/満足した売主の特徴

不動産売却を検討し始めた売主に対して、どのようなアプローチが有効なのでしょうか?LIFULL HOME'Sが行った調査「住まいの売却データファイル」から考えてみたいと思います。

売却に際して集めた情報(上位3項目を抜粋)

売却に成功(満足)した人

(n=1,937)

売却に満足しなかった人

(n=1,063)

売却金額の相場などの価格情報 39.8% 30.7%
売却までに必要な手続き・手順 37.5% 26.1%
売却時にかかる税金などの費用情報 33.4% 23.0%

引用:LIFULL HOME'S「住まいの売却データファイル」

当然のことではありますが、情報収集を念入りに行った売主ほど不動産売却に成功(満足)する傾向にあります。
具体的には、価格・手続き/手順・費用などが関心が高いようです。
これらはいずれも物件や売主のライフステージ・属性によって異なるもののため、ワンストップで一人一人に対して繰り返し理解を促すような仕掛けが有効になります。
集客においては、セミナーや相談会などのイベント(オンラインも含め)を活用し、売主が主体的に不動産会社に問い合わせを入れるような仕組みづくりがより重要になりそうです。

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