
従来のチラシやポスティングなどは不動産会社集客手段は有効ではありますが、手間や時間も掛かる上限界があります。
最近ではどの企業もWEBを使っての集客が当たり前となり、ポータルサイトや自社サイトなど、ネット上の様々なツールを活用して新規顧客獲得に乗り出しています。
WEB集客は場所や時間に関係なくあらゆる層へのアプローチが可能であり、うまく使えば低コストかつ効率的にユーザーにアピールできるといったメリットも魅力的です。
そのため、不動産業界の集客競争に打ち勝っていくためには、従来の集客方法にプラスしWEBを効果的に使うことが必須でしょう。
今回は不動産会社がWEB集客の種類や成功させるためのポイントについて、詳しく解説していきたいと思います。
WEB集客とは?
WEB集客とはインターネット上の様々なツールを活用してお客様を集める集客方法を指します。
現在ではPCやスマートフォンが急速に普及、定着し、情報収拾の手段としてインターネットが一般的になっています。
大手検索サイトのGoogleやYahoo!JAPAN、SNSではFacebookやLINE、Twitter、動画サイトのYouTubeなど、オンラインツールは日本問わず世界的に利用され、ほとんどの方がご存知かと思います。
このような利用者の多いサービスをうまく活用することで、大きなコストを掛けず効果的にユーザーにアピールすることが可能となります。
そして、できるのは自社商品・サービスの購入を促す直接的な営業だけではありません。
魅力的なコンテンツや役立つ情報を日常的に提供することで、自社に興味や関心、親近感を持ってもらい、将来的に購入などポジティブな行動を取ってもらうきっかけを作ることもできます。
自社やブランドを知ってもらうことは短期的に見ればわかりませんが、長期的な戦略として十分成果が期待できる有効な手段なのです。
不動産会社向けWEB集客の種類
ではここで、不動産会社におすすめのWEB集客方法を具体的に紹介していきたいと思います。
1.自社サイト(ホームページ)
自社サイトは言わば会社の顔です。
ユーザーがネット検索で物件情報を探してサイトを訪れた際、物件情報はもちろん、信用できる会社かどうかサイトを通して見極めます。
コンテンツが乏しい、デザインが見辛いなど不便さを感じてしまうと、せっかく訪れたユーザーもすぐに離れていってしまいます。
まずはユーザビリティを意識した見やすくわかりやすいサイトに整えていきましょう。
また、会社の強み、専門性をわかりやすく打ち出すことも大切です。
- 学生向け賃貸サイト
- 女性向け賃貸サイト
- おしゃれなデザイナーズマンションを扱う賃貸・売買サイト など
そうすることで、ユーザーは部屋探しや物件の購入イメージを具体的にしやすくなります。
他のサイトと差別化もでき、他のサイトに埋もれることなくターゲット層にアピールすることができます。
自社サイトに必要なコンテンツとしては
- 物件情報
- スタッフブログ
- スタッフや店舗情報
- お役立ち情報
- お客様の声
- 会社情報
- 自社の取り組み
などがあります。
基本ですが物件情報は常に管理し最新のものを掲載しましょう。
契約済の物件が掲載されたままお客様からの問い合わせが入ってしまった場合、信頼を失い会社自体のイメージダウンにも繋がってしまいます。
またスタッフ情報などはさらっと記載されている会社も多いですがこれも意外と見られており重要です。
スタッフの写真や出身地や趣味などの情報を乗せることで、親近感や安心感を与えることができます。
どんなスタッフが対応してくれるのか紹介することで、行ったことがないお店にもお客さんが足を運びやすくなるので大変おすすめです。
そして集客のためのポイントですが、自社サイトは作ったまま何も手を加えないと、上位表示されずユーザーの目に留めてもらうことは難しくなります。
そのため、スタッフブログなどのブログ記事を日常的に更新し、キーワードを意識した記事を作るなど、Webサイト自体の評価を上げ上位表示されるサイト作りを心がけましょう。
2.ポータルサイト
不動産ポータルサイトとは、複数の不動産業者が自社で扱っている物件情報をサイトに掲載することにより、お客さんに物件を紹介するサイトです。
物件情報数も膨大でインターネット検索上位に表示されるため、多くのお客さんの目に留まりやすく、また初めからポータルサイトを検索する利用者も多いため露出度が非常に高い媒体になっています。
ただ、多くの不動産会社が利用しているため物件情報が重複したり、自社サイトと違い決まったフォーマットで表示されるため差別化しづらく自社が選んでもらえないこともしばしば。
そのため不動産ポータルサイトでの集客は、いかに他社と情報を差別化できるかが非常に重要になってきます。
差別化するための対策としては以下が挙げられます
- 物件に関する情報を多く載せる(コメント・特徴・設備など)
- 周辺情報の充実(近隣施設の紹介や利便性のアピール)
- 高画質で見やすい写真をたくさん載せる
- 他の不動産会社が掲載していないユニーク物件を掲載する
最近では360度カメラや動画なども載せることができ、より多くの情報で物件をアピールすることができます。
ユーザーのニーズに合致するような情報を一つでも多く発信し、多方面から物件の魅力を伝えることで差別化していきましょう。
今ではポータルに依存しないサービスも出てきていますので、外部サービスを活用してポータル以外の集客を行うのもひとつの手です。
3.SNS
SNS集客はFacebookやTwitter、InstagramなどのSNSツールを使って集客する方法です。
上記SNSで企業アカウントを作成し情報発信することで、お客様に商品・サービスを知ってもらったり、ブランド力の強化を図ることができます。
Twitterなどは拡散されるとかなり多くの人の目に触れ、多大な影響力もあるため特に集客に向いているSNSと言えます。
ハッシュタグを活用すれば、より多くの人に検索してもらいやすくすることもできます。
また、SNSは写真や動画など視覚に訴えるコンテンツに強みがあり、それこそ物件情報としてネットに掲載される物件写真と同じ感覚で、物件を探すユーザーに対してSNSで情報発信することができます。
SNSで情報収集や検索を行う層に向けて情報提供することで新たな客層を獲得でき、フォローしてもらえれば常に情報を届けることができるため新規顧客発掘にも適しています。
SNS集客のメリットとしては下記が挙げられます。
- 物件情報や不動産広告の拡散が期待できる
- ハッシュタグ機能で物件情報を見つけてもらえる
- お役立ち情報を発信しブランド力強化
- リンクを貼って自社サイトへの流入経路も作れる
- ユーザーの声やコミュニケーションが取れる
ただし、SNSよってユーザー層が異なるため、自社のターゲット層が多いSNSを選び、ニーズに合った情報発信を心がけるようにしましょう。
4.メルマガ
メルマガとは、メール配信によって企業が発信したい情報を顧客に届けるマーケティング手法のことです。
自社の物件情報やイベント等の情報を定期的に発信することで、顧客の興味や関心を引き、問い合わせや自社サイトへの流入に繋げることができます。
ある程度登録者数が確保できると、顧客ごとに分類し配信内容を分けるなど、よりターゲットのニーズにあったメルマガを配信することもできます。
メルマガの配信にあたって重要なポイントは下記になります。
- 開封したくなる件名を付ける
- 宣伝に偏りすぎずユーザーの関心の高い内容にする
- ターゲット層に合わせた配信時間を設定する
- 時事ネタやトレンドを盛り込む
- 属性に応じて内容を変える
メルマガはただ大量に発信すれば読んでもらえるものではありません。
見込み客、既存顧客、リピート顧客など読者の状況や、年齢・職業・関心ごとなどターゲットを細かくセグメント化するなど属性に合わせた内容が求められます。
日々の運用の中で読者の反応を見ながら内容を工夫し、登録者数を伸ばしていけるよう上手く運用していきましょう。
5.ステップメール
ステップメールとは、段階ごとに内容を考え作成したメールを、事前に設定したスケジュールで自動送信するメールマーケティング手法です。
段階的に送られるメールを読み進めることで、徐々に読者の購買意欲を高め、最終的なゴール(商品・サービスの購入)へ誘導していきます。
長期に渡ってユーザーを追客できるので、ゆっくりと顧客との関係構築をし、自社商品・サービスの利用を促すことができます。
不動産などは購入までの検討時間が長く、比較検討する物件も多いため、ステップメールを利用することでこういった見込む客を取りこぼさずフォローしていくことができます。
メリットをまとめると下記が挙げられます。
- 見込み客を取りこぼさずフォローできる
- 長期追客、顧客育成もできる
- 一度作ってしまえば文章作成や配信設定不要で手間いらず
- 人為的ミスが発生しづらい
6.リスティング広告
リスティング広告とは、検索エンジンで検索するキーワードに応じて表示される広告のことです。
ユーザーが特定のキーワードで検索した際に表示されるため、ユーザーの関心度も高く、コンバージョン率が高くなりやすいのが特徴です。
主に検索結果の上部と下部に表示され、仕組みとしてはユーザーが広告をクリックすると課金されるようにいなっており、国内のリスティング広告ではGoogleやYahoo!などが有名です。
リスティング広告のメリットとしては下記が挙げられます。
- 即効性がある
- 低予算で始められる
- いつでも始められいつでもやめられる
- 費用を掛ければ一定の訪問数が獲得できる
- 自由にカスタマイズでき施策が打ちやすい
- 効果検証が容易
先ほども述べたように、リスティング広告はキーワードに興味のあるユーザーに対して表示されるため、クリックや問い合わせなどのアクションに繋がりやすく効果が出やすい点が魅力です。
また、リスティング広告には最低出稿金額が設けられておらず、数百円単位からでも気軽に始めることができます。
クリック数に応じて課金されるため、クリックされなければ費用はかからず費用対効果も抜群です。
まずは少額からトライしてみて様子を見てみたい方にも、始めやすいのでとてもおすすめです。
また、リスティング広告ではクリック単価やコンバージョン率、広告の表示回数、訪問ユーザー数、アクション発生回数などを確認することができます。
チラシや新聞、一般的な広告に比べ効果検証がしやすく、改善や施策も打ちやすいのでしっかり分析して運用すればその分成果を得ることができます。
そして運用のためのポイントとしては、ターゲットとなるユーザーを絞り、最適なキーワードの選定を行うことです。
検索エンジン上で検索の多いキーワードのことを「ビックワード」と言いますが、キーワードとしてビッグワードを設定すると、当然広告の表示機会を増やすことができ、流入数も増やすことができます。
ですがその反面、そのキーワードを検索したユーザーの目的も幅広く、広告内容と合致しないことが多く発生してしまいます。
その場合クリックはされるものの次のアクションに移ってもらえず、ただ無駄に課金され予算が消化されてしまいます。
そのためキーワードを選定する際は下記手順が必要となります。
- メインとなるキーワード
- 掛け合わせるキーワード(2・3語)
- キーワードのブラッシュアップ
まずはできるだけ多くのキーワードを洗い出し、その上で取捨選択していきます。
そしてキーワード選定用ツールとしてもっともポピュラーなGoogleの「キーワードプランナー」などを使い、キーワードを選定していきます。
月間平均検索ボリューム、競合性、ページ上部掲載の入札単価などを予測することができるので、これらを参考にしながら取捨選択をしていきます。
そして掛け合わせる2・3語のキーワードを洗い出し、最後にターゲット層(年齢・性別)が使いそうな単語かどうか、他に似たような類語がないかなどを確認します。
キーワードは少し設定を誤っただけで広告の成果に大きな影響がでますので、十分慎重に設定していきましょう。
まとめ
WEB集客の方法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
従来のチラシやポスティング、新聞やマス広告などに比べると低コストで始められるものも多く、紙や場所など物理的な媒体が不要なことから、情報の修正や更新も容易で運用しやすい点も嬉しいポイントです。
また、Web集客ではターゲットを正確に設定しやすいため、ピンポイントに情報を届けられ、余計なコストを抑えられる点も大きな利点です。
ご紹介したようにWEB集客にもさまざまなツールがありますので、ぜひ自社の課題、課題に合った手段でWEB集客にトライしてみてください。