マンションの建替えには容積率の緩和や高さ制限の緩和などにより、既存の規模よりも大きな規模に建替えることにより事業性が向上し、建替え決議への賛同が得やすくなります。
そのため地方自治体は都市計画の内容を含めて法的な施策を行います。しかしそのため近隣に与える影響が大きくなり、近隣との調整が必要になる局面が増加する可能性があります。
東京都文京区本郷1丁目で建替え計画をすすめているマンション「宝生ハイツ」は、1979年築の地上8階建て地下1階建てが現在の規模ですが、建替え計画では地上20階・地下1階と高さが2.5倍に達します。
近隣には進学校として有名であり、全国トップクラスの東京大学合格者数を誇る「私立桜蔭中学校・高校」があります。学校では生徒へのプライバシー侵害を懸念しており、周辺自治会は高層マンションにも抵抗感があり、両者が「住環境を守る会」を立ち上げ計画の変更を求めています。
敷地は3,000m2あり高さ制限は46mですが、1.5倍以下に緩和される予定で、都の総合設計制度の適用を申請中となっており、近く都建築審査会が開かれることになります。
管理組合の事務局はこれまでできる限りの対応してきましたが、今後も話し合いはつづけたいとしており、合意形成が諮られるかは予断を許さない状況のようです。
元記事は東京新聞