皆さん!元気に売買していますか?
今回は「一棟収益モノを購入するエンド視点」から見た、どうしようもない営業担当者について。
いわゆる「担当者ガチャ」でク●みたいなハズレを引いてしまい、憤りを感じる場面が少なからずありましたので、忘れてしまわないうちに、記事としてまとめてみました。
反面教師として、褒め称えてやって下さい。エンド顧客であれば、「怒髪天を衝く」状態です。
【売買がまとまったのは良かった】
決済したのは先月(2019年8月)のことです。
個人的に埼玉県内にて「一棟マンション」を購入しました。(正確には妻代表の資産管理法人での取得です)
物件の概略としては、よくある平成前半のS造一棟マンション。
違反建築な部分があるものの、土地の大きさの資産性・賃貸からの収益性、ともに十分戦っていけるレベルと判断しました。
物件を購入して、損をしようとも得をしようとも、それは「物件面の目利き」の話。それ自体は買手である私の責任です。
ただ、それには物件を正しく判断するために、「仲介の担当者から取得した物件資料やその内容が正確である」必要があります。
それが…。
【結果としてあった事実】
- 売買契約締結より前に実は1室空いていた
- 契約時点では無かった賃貸中駐車場が付いてきた
- 重要事項説明の口頭説明されてない
- 主任者証を提示されてない
- 重説:「NTTから敷地利用料あります」→ない
【①売買契約締結より前に実は1室空いていた】
今回は売買に際して、管理会社を変更したため、新管理会社が決済前に物件の下見に行きました。
関田)「はい、そのはずですよ」
管理)「今、現地にきているんですが、101号室が空いているみたいです。」
関田)「あー、退去あったのかな…?確認してみますー。」
管理)「私も今の管理会社聞いてみます。」
↓
関田)「101空いてるらしいんですが…?」
仲介)「売主さんに聞いてみます。」
↓
管理)「旧管理会社確認できました。『売買契約日より前に退去』していますね」
ハイ!アウトー!
今回の売買契約書・重要事項説明書の作成に際して、「入居状況がレントロールと違ったら白紙解約できる」という特約をいれてとお願いしてあったのですが、それを「強すぎるから、これに変えてくれ」と言われて「売主は、レントロールと相違ないことを確約しました」というファジーな内容にワザワザ変えた経緯がありました。ええ、厳しく…というか順当に見れば、違約です。
この営業担当者のせいで逃げ口を無くした違約です。
売買契約の締結から決済まで、1-2ヶ月の期間がありますから、「その間での変動」というのは、あっても然り。されども、売買契約の締結時点において、そもそも入っていなかったとなれば、ただの虚偽です。
宅建的な意味合いでの悪意か善意かはあるかもしれませんが、契約の場はもちろん、そこに至る過程で「名義の売主さん自体はそこまで物件の詳細を把握していない」ということは、仲介さんも買主の私も共通認識。
それであれば、売買仲介業者・担当者が確認するべき先は当然「管理会社」です。
仲介)「電話すればよかったんですが…(していません)
売主さんに確認はしていたのですが、管理会社からは2ヶ月後くらいにレポートでくるだけで、連絡とかは無いので…」
…と全部「よく知らなかった売主さん」に転嫁しようとします。
いや、調査しろよ、管理会社に電話せえよ。
【②契約時点では無かった賃貸中駐車場が付いてきた】
先程の「レントロール違うじゃん」事件もあって、あらためて決済用の最終レントロールを頂きました。
すると…。
そこには売買契約締結時には存在していない「駐車場利用料」が入っています。
さて、契約時点を振り返ってみます。
この物件、敷地の中に3台ほどの駐車スペース(白線)がありました。一部が利用されていることは分かっていたものの、売主さん所有の「隣地の一棟マンション」も同じタイミングで別の人に売る予定だったため、諸々の調整で「駐車場は自分(売主)の別の敷地に移します。」という話でまとまっていました。
それが蓋を開けてみると…。「一台残りました」
購入しているのが収益物件、収益が目的ではあるので、コレ自体は悪い話ではありません…。ただ、それをいうなら、【①】の契約時点の収益性がウソじゃねぇかヨ!という部分にフォーカスしちやいます。
また、今回特段売買の目的表記はしていないのですが、これが実需物件だと想定してみましょう。自分が住んで、自分が駐車場として利用する予定であったカースペースに、「実は他人の駐車場賃借権が付いています。現在他の人が使っているので利用できません。」となれば、だったらそんな家(不動産)買わねぇヨ!となってもオカシクはありません。
だからこそ、売買契約書の条文、お決まりの雛形では
「売主は(中略)買主の完全な所有権の行使を阻害する一切の負担を除去抹消します。」と入っているわけです。
なんで、それを事前のお伺いも無しに、決済明細にブチ込んでくるん?
【③重要事項説明の口頭説明されてない】
今回、仲介業者さんは両手契約。
売買契約書と重要事項説明書の作成重要事項説明書は、その営業担当者が作成した叩き台を契約日の数日前にメール添付で頂いて、こちらで「ここ『足し算』間違っていますよ」と指摘して、製本してもらいました。
売買契約締結の場では、売主さんに、
関田)「(頷き)」
という、パフォーマンスはあったものの、それだけです。
買主である私から「読み上げはダルいからいらないよ」とは一言もいっていません。
【④主任者証を提示されてない】
上記と併せて、主任者証の提示をされていません。
もしかしたら、机の隅っこに隠れて置いてあったのかもしれませんが、買主としては、提示されたと認識することが出来ていません。
【③】【④】について、「お前業者なのに何いってんの?」って思いました?
確かに、宅建業法の改正で平成29年4月より、宅建業者に対する重要事項説明を簡素化できるようになりました。
ただその際には、あとで文句を言われないように、「買主は宅建業者であるため、(中略)書面として交付し、説明は行いません。」等の文言を容認事項などに入れ込むのがセオリーとなっています。
それが『入っている、入っていないという問題ではない』んです。
今回の物件の取得は、
私の(妻の)「資産管理法人」。宅建業の免許を持たない「エンド法人」です。
私個人は宅建業者に籍を置き、宅建士の資格を持っていますが、法人は全くの別人格です。
もちろん、こちらから「説明いらない!割愛!割愛!」と言っていたならまだしも…。
後で問題とさせない為にも、『親しき仲にも宅建業法あり』の姿勢で臨んでもらいたいところです。
(やーい、業法違反!)
【⑤重説:「NTTから敷地利用料あります」→ない】
そんなヤキモキを抱えながらも決済日は刻一刻と迫ってきます。
まぁ【③】【④】を言い出すと、「戦争」になってしまうので、とりあえず管理関係の切替などを粛々と進めようかと動き出します。
- CATV
- NTTの光回線の電気利用料
- 電柱の敷地利用料
「電柱はNTTか」現地で撮影した電柱の写真にも確かにNTTと書いてあるし、重要事項説明書にもNTTの電柱で敷地利用料が有る旨の記載があります。ということで、早速NTTにTEL。
敷地利用料の支払先の変更等をお願いたいのですが…」
NTT)「そちらは敷地利用料のお支払いはありませんね。」
関田)「ファッ!?」
アイツ、またやったんか?あ?
さすがに怒りのメール。
(↓ちょいオコなメール。原文ママ)
店舗にもCCを入れて送ったせいか、しばらくたった後、少し慌てて電話してきましたが、そこでの言い訳。
関田)「ん?ならなんで無いの?電話して確認したの?」
仲介)「資料だけ見て…電話での確認はしていません。資料探して送ります!私も確認してみます。」
(そもそも資料がほしいわけではないのですが。)
となれば、「電柱」ならもう一つの可能性。東京電力です。
東電にも念の為、電話確認。管轄している東電用地さんから折返しがきます。
東電用地「こちら、弊社で管理している電柱で、敷地利用料のお支払いがありますね。」
関田「あ、そうなんですね!(っしゃ!)」
いいですか…、結果、結果としては、NTTではなく、東京電力からの電柱敷地利用料が同額、同じ扱いでありました。ただ、それを調べて見つけたのは「エンド買主」である私です。
【原因とあるべき対応】
これら、①~⑤、全ての原因は「杜撰な調査」です。
これが、地場の実需がメインの不動産業者で、新卒などの女性ペーペー社員であれば、まだ可愛いところでしょう。
一部上場企業のリバボー、しかも中途のオッサンです。
微塵も可愛くありません。
さぁ、続きます。そんなこんなあれども、近づいてくる決済日。
とりあえずの事実として『重要事項説明書・売買契約書の記載内容と、目の前の現実とが、大小有れどもアベコベとなっている部分がある』状態です。
書面と現況とが合致していない(しかも調査不足によって)となれば、気持ちの良い状態ではありません。通常、これらを整えるには「覚書」の締結によって、内容の修正を図ります(数文字の訂正ですむなら、「●字抹消●字加入」で書き換えるのも手)。決済準備のついでもあるので、仲介担当者と電話でやり取りをします。
関田)「で…、結構内容違うじゃないですか?覚書とかどうします?」
仲介)「いえ、とくに要らないかと…」
関田)「!?(おマッ)」
おーい!オイオイオイ…。
一部上場企業が「事実と異なる重要事項説明書」にバッチリ仲介印を記名押印してある書類。本来であれば、「すみません、直させて下さい」と言われてもおかしくない【恥の塊】である書類を、この担当者、あろうことか面倒だし大した内容じゃないし、そのままでいいんじゃね?とほざいてきたんです。
何なんだろう…、この温度感の違い。
確かに営業店舗によって、「重要事項説明のミス」をどれだけ重たく受け止めるかの度合いは異なります。
ただ…軽すぎじゃない?お前、会社のハンコ押してんだぞ。
これらについて、一体どうしてやろうか…と思案するところではあるのですが、物凄い金額の物件なワケでもないので、支払った仲介手数料は200万円も行かないレベル。物件を買えたこと自体には満足していますし、仲介手数料をゴネて、今後の取引で目をつけられても面倒です。
そのため、CS(顧客満足度)アンケートにガッツリこれらのことを書いてやろうか…と決済時に「アンケート送ってくださいね!」と伝えたにも関わらず「(一般法人に送れるか)確認しますね!」と、言ったまま送ってきませんし、確認した旨の連絡も寄越しません。(もちろんエンド法人に送れることは裏が取れています。)
そんなこんなから、こちらのリアルなネタとして、顧客から「ハズレ担当者」に見られてしまう営業を一人でもなくすべく、不動産会社のミカタ記事に提供する形に致しました。
売買仲介営業、特に投資用の収益モノなど、特殊性の強いものについては、営業担当者個々人のスキル・資質の良し悪しでディールの満足感は雲泥の差がでます。
実需と異なり、「売って終わり・買って終わり」ではなく、目の前の顧客がすぐさまリピートまでしてくれる、良さもあります。相手の信頼を得るには、目の前の仕事を誠実に熟していくのがベターです。頑張っていきましょう…。