不動産仲介業は、製造業等と比較して、莫大な資金が無くても開業ができます。
※下記記事に開業時に必要な最低資金をご紹介しています。
不動産独立の開業資金はいくら?準備すべき初期費用をまとめて紹介
その為、現在不動産会社にお勤めの方は、不動産ドリームをつかむべく独立も視野に入れられている方もいらっしゃると思います。
そういった方々が多いのか、不動産会社はなんと年間5000社以上新しく設立されています!
ただ、反面で廃業も5000社近くあり、継続して会社経営を行っていくのはとても難しい業界です。
今回はこれから不動産会社として開業・独立をお考えの方々のために、既に独立されて不動産会社を経営されている諸先輩の方が、開業・独立時にどんな失敗や苦労をしたかを聞いてきました。
不動産会社の経営は一歩先が見えないとても険しい道ですが、皆様の転ばぬ先の杖となれればと思います。
不動産独立開業時の苦労話を先輩経営者にインタビュー
設立20年※匿名希望の為会社名は伏せさせていただきます。
もともと小さい不動産会社に勤めてましたが、先輩に「地方競馬じゃなくて中央競馬で戦おう」と誘われ、関西大手の不動産会社に入社しました。
流石は大手で、会社看板だけでお客様が信頼してくれるので、難なくTOPセールスになることができました。
ただ、それだと自分の力という実感が沸かなく、元々30歳になったら独立して勝負をしようと考えていたため、30歳になるタイミングで独立をしました。
最初は1100万円の現金を開業資金&運転資金として用意しました。
当時は宅建免許を取得するために、300万円ほどかかったため使えるのは800万円ほど。
普通はそこから店舗開設費用がかかるのですが、たまたま知り合いの設計事務所が移転するとのことで居抜きでその店舗を使うことができました。
保証金含め300万円ほど店舗開設でかかる計算をしていたため、丸々300万円を運転資金に充てることができ、最初の資金繰りは非常に楽になりました。
700万円で赤字でした。
広告をどれだけ入れても、空中店舗×知らない施設会社で集客が全くできず…
お客さんが店の前まで来るけど、店を見て帰って行ってしまうということも多々ありました。
それを挽回すべく、ひとりひとりのお客様に全力を尽くして成約を目指しましたが、独立時は一人だったため、経理・事務・雑務も全て自分がやらなければいけなく、とても営業に集中できる状態ではありませんでした。
営業に集中できないことに課題を感じ、1期目の途中で営業マンを採用して、作業を分散させることにしました。
当時の資金繰り的に余裕があるわけではなくチャレンジでしたが、1期目はなんとか凌ぐことができ、2期目からは黒字にすることができました。
【不動産で開業】独立当初に苦労したこと
たくさんありますが、特に「借り入れ」と「銀行との付き合い」に苦労しました。
銀行の借り入れの為に、月利3%でお金を借りる
開業時から仲介だけでなく仕入れもやっていこうと考えていました。
ただ、今と違って実績のない新設法人に融資をしてくれる銀行は中々いなく…
ですので、売上をしっかり上げて、銀行評価をあげ、翌年度から融資を受けれる体質を目指していました。
売上をたてるために、知り合いの経営者から月利3%でお金を借りて物件を仕入れることもありました。
ひと月決済が遅れるだけで、数十万の金利負担となるので、基本的には大赤字。
当時はかなり苦しかったですがこれも売上をたてて将来に繋げるため。
その甲斐もあって、翌年度からはしっかりと融資を受けると事ができ、そこから事業は軌道に乗っていきました。
長期的に見れば成功と言えると思います。
銀行からゴルフ会員権を買わされた
今は既に潰れてしまいましたが、とある銀行から
「融資を受けたければゴルフ会員権を買ってくれ」
と言われしぶしぶ購入。
700万円15年ローンで購入しましたが、なんと購入後1週間でそのゴルフ場は潰れました笑
文句を言ったところで融資を受けれるわけでもないので、泣き寝入り状態。
今は笑い話ですが、当時は中々堪えました。
まとめ
とてもエネルギッシュな方で、独立して既に20年以上経過。
ただ、つねにチャレンジングな姿勢を崩さず、常に新しい手を打たれています。
また、不動産会社と銀行は切っても切れない関係ですが、設立当初は当社の力関係も弱く銀行関係で苦労したと語っていただきました。
銀行との付き合いは、行き当たりばったりでなく計画的に取り組まないと、営業が上手くいってても最悪の事態を招く可能性もあります。
諸先輩の経験を参考にしていただければ幸いです。
※銀行との付き合い方については下記記事もご参考にしてください
不動産会社が銀行と上手に付き合う方法
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