仲介店舗運営に必要な「情熱」と「冷静」の施策

毎年、仲介会社の繁忙期のお手伝いをしていると「成果を出した店舗」と、「成果を出せなかった店舗」が明確になってくるのがこの時期だ。
2月も中旬を過ぎるとそれぞれの店舗の結果が明確になってくる。

私自身もこの仲介店舗ビジネスに約20年近くも関わっている。

20年以上仲介ビジネス、仲介店舗を見ていると、さまざまな時代背景による影響を感じることができる。

それぞれの時代のトレンドが生まれ、そしてテクノロジーによって仲介業務も大いに進化している。
ひとつの業界を見ていくことは、これはこれで世の中の流れを実感できる機会かもしれない。

またこのように流れを実感し、トレンドを追ういっぽうで「変わらない店舗の成功要因」というものもある。

20年前と現在でも「良い業績を残す店舗の定義」は変わらないものだ。
使うツールやトレンドが変わっても、店舗運営には不変なものがあるような気がしてならない。

成功する仲介店舗は「情熱サイド」と呼べるものと、「冷静サイド」と呼べるものの両方の施策を上手く走らさなくてはならないように感じる。

「情熱サイド」とは所謂、モチベーション管理をはじめとするマネジメントの部分である。

いろいろな施策を実行しても、結局のところメンバーのモチベーションによって仲介店舗の売上は大きく左右されるのは動かしがたい事実だ。

これは店舗ビジネス上、避け難い問題であることは間違いない。

しかし、実際にはメンバーのモチベーション管理方法に対して、不動産会社としてしっかりと取り組んでいる企業は驚くほど少ない。
理由としては個人の成績が重視された評価制度になっていること、また元来専属のマネージャーが店舗運営を行う文化よりも、プレイングマネージャーで動く文化が主流となっていることなどが理由だろう。

とはいえ現実的に考えても、しっかりとマネージメントに専念させた責任者を配置したほうが高確率で店舗運営はうまくいく。

改めて人事制度も含めて評価方法自体も考えてみても良いだろう。

では、不動産店舗をモチベーションの高い店舗にするには具体的にはどうすれば良いのか?

一言ではなかなか解決できない問題だ。

モチベーション管理に長けている店長は、ある種の才能によるところが大きいのも事実だ。

しかしながら、メンバーとの会話を増やし店長とメンバーが1on1をしたり、成果を残したメンバーを賞賛したりするだけでも成果は上がる。
マネジメントの技術はかなり多岐に渡ってしまうが、まずは「部下とのコミュニケーションをしっかりとる」「キャリアなどのアドバイスをする」「目標を共有する」「申し込み時には、共に喜ぶ」などから取り組んでみても良いかもしれない。

とても簡単なことだが、意外と徹底している店舗は多くはない。
ちなみに、マネジメントを強化すればするほど、仲介店舗の売上はそれに比例して増えていく。

さて、そんな「情熱サイド」と対局を成すのが「冷静サイド」である。

モチベーション管理だけでは店舗の売上は維持できない。

冷静な事業分析も同時に行うことを忘れてはならない。

以下が「冷静サイド」で実施する業務の一部である。

  • 広告掲載の質、量のチェック
  • 広告宣伝費のコストの見直し
  • 各種、反響接客率のセット、接客申込率のセット。またそれに伴う分析
  • 各メンバーの得意分野、不得意分野の把握
  • 顧客分析してと、顧客管理
  • 単価分析
  • 競合分析

やるべきことは山積みである。
こうした分析と実行を絶え間なく行い、店舗運営に「磨き」をかけていくこともとても重要だ。

また分析のみではなく、業務の最適化も同時に実行していかなければならない。
とある紹介事例として「ecrs」というフレームワークを使った対応方法などがある。

「ecrs」とは、eliminate(取り除く)→combine(結合する)→rearrange(取り替える)→simplify(簡素にする)の順序で業務改善を行う方法だ。

仲介店舗であれば店舗業務の無駄がないかの見直し、そして業務の削減がeliminateにあたるだろう。

また、上記を行ったうえでの各種業務の結合。

たとえば、内見と写真撮影を同時に行うなどの対応がcombine。

そして、たとえば反響返信を自動応対にしたり、自動追客システムを導入したりなどの店舗業務の最適化が、rearrangeになる。
最後に業務報告や数値管理などをシステム導入により、簡素化(simplify)していく取り組みを実行していく。

このようなフレームワークを駆使して店舗業務にも磨きをかけることで、より店舗の利益率を上げていくことができるだろう。

ただ、しかしながら冒頭に述べたように、店舗運営はこうした「冷静サイド」だけでは成り立たない。

いくつもの優秀な知識のある人間が店舗運営に失敗してきたケースを見てきた。

また逆にモチベーション管理のみで店舗運営を行い、打ち手がなくなり売り上げが停滞してしまう店舗も多く見てきた。

重要なのは、「情熱」と「冷静」の両サイドを実行していくことであろう。
メンバーのモチベーションを向上させながら、仕組み化を図っていけば鬼に金棒である。

もし店長教育に悩まれているかたは是非上記を思い出してみてほしい。

両サイドのバランスを見ながら仕事を始めた時、その店長は一気に成長する。

是非参考にしてみてほしい。

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