世界中の経済に影響を与える新型コロナウイルス。
日本でも4月8日から緊急事態宣言が発令され、4月16日には対象が全国となりました。
出口が見えない状況の中、我々不動産会社が生き残るためにはどんなことができるのでしょうか?
今回は、不動産会社がコロナショックを生き残るための具体策をまとめました。
特殊なことはなく、あくまで原理原則ではありますが、少しでもご参考になれば幸いです。
※主に売買仲介・賃貸仲介向けの記事になっております。予めご了承ください
コロナショックで不動産会社が生き残る方法【倒産危機を回避せよ】
不動産会社が生き残るためにできることは「お金を増やす」か「支出を減らす」です。
要はお金を残すということ。
当たり前ではありますが、これしかないのです。
ただ、平時ではないこの状況で、特に「お金を増やす」ためにできることは限られます。
以下、「お金を増やす」「支出を減らす」に焦点をあて、思いつくことをできるだけ並べてみました。
不動産会社が「お金を増やす」方法
まずは「お金を増やす」ための方策をまとめました。
- お金を借りる
- お金をもらう
- お金を稼ぐ
- 資産をお金に替える
- 入金を早める
お金を借りる
今回記載した中で一番効果的な方法です。
国も日本の血液である中小企業を潰さないために、支援をしてくれています。
不動産業を営んでる方は借入をすることにそこまで抵抗は無いかと思いますが、最低でも向こう1年程度の運転資金は確保しておいた方がいいと考えています。
ここは楽観的に考えず、悲観的に考えましょう。
日本政策金融公庫とセーフティーネットは、コロナで影響が出た法人向けの融資が手厚いので、まず一番初めにこの2つを検討されるのがいいかと。
どちらも、売上が前年同月比で5%減や20%減等の基準を設けていますが、不幸中の幸いで2019年の春口と比較すると、スルガショックや西武信用金庫の事件があり、金融機関冷え込んでいました。
比較的基準は満たしやすい状況にはなっているかと思います。
以下、他社の記事になりますが、具体的な条件や要件をまとめています。
https://ielove-cloud.jp/blog/entry-03344/
お金をもらう
お金の増やし方の2番目は、「お金をもらう」ことです。
政府や自治体から多くの救援・支援政策が打ち出されていまが、4月18日現在では確定していないもの多く、またコロナショックが長引くことで今後も増えていく可能性が高いので、常に最新情報を確認しましょう。
お金を稼ぐ
大打撃を受けている飲食業界はテイクアウトや宅配、冷凍チルドなど、今までやっていなかった方法で新たにキャッシュポイントを作っていますが、不動産業界の主な収入は「仲介手数料」。
借りたり、貸したり、買ったり、売ったりの成果報酬なので、実際に物件が動く必要があり、打てる手はそこまで多くありません。
ただ、衣食住と言われるだけあり、「住まい」は人間が文化的な生活を送るためには必ず必要になります。
ここ数年不動産市況を引っ張ってきた、投資や投機領域は落ち込む可能性が大ですが(事実不動産投資に強いノンバンク系は融資を絞ってきています)、実需領域はまだ動く可能性があります。
もちろん実需でも不要不急の取引は減ることが予想されるため影響はありますが、
- 休業で所得が減り住宅ローンが払えなくなった
- 転勤が決まっていて家を買う(借りる)なければいけない
- 住み替えで今の住まいを出る手続きを既にしまっている
など、コロナショックの最中でも取引しなければいけない方々は必ずいます。
そういった方々の需要を取りこぼさないように、今から手を打っていきましょう。
以下、どんな需要が予想されるか思いつく限り書かせていただきます。
資金焦げ付きの任意売却案件
売買であれば、任意売却案件が増加されることが予想されます。
コロナショックが長引く前提ですが、早くて数か月、遅くとも半年後くらいには顕在化してくるのではと予想しています。
任意売却案件の獲得方法は、別記事でまとめておりますのでそちらを参考にしていただければと思います。
賃貸であればオンライン接客
賃貸領域も少なからず需要は残ると思います。
ただ、接触を嫌がる借主は一定数存在すると思うので、接触をせずに完結する方法を模索する必要があります。
自社だけで完結できない場合もありますが、利用できそうなサービスとしては以下のものが挙げられます。
【来店不要】不動産会社におすすめのテレワークツール4選|注意点あり
資産をお金に替える
現在保有している資産をお金に替えることも一つの方法です。
不動産業なので、不動産を保有されている場合も多いと思いますが、先が見えないため早めのタイミングの損切も考えれてもいいかもしれません。
(一部買取再販業者の損切や、仕入れの手付放棄が既に始まったという話もあります)
また、社用車を持っている場合は、社用車の売却も検討できます。
特に車は3密となる空間なので、お客様も抵抗があると思います。
地域にもよりますが、現在はカーシェアやタクシーなど、代替できるものは数多く存在します。
資金繰りが厳しいのであれば、営業マンの足としてしか活躍できない可能性が高い社用車は早めのタイミングで処分されたほうがいいかと思います。
(ただ、このタイミングでも既に車の売却は増加しているとのことで、今までの相場より安くなる可能性が高いです)
入金を早める
資金繰りが厳しければ入金を早めることも必要になります。クレジット決済をしているのであれば現金のみへ切り替え。
売買は契約時100%で仲介手数料をいただくなどが考えられます。
支出を減らす
次に支出を減らす方法について、お伝えさせていただきます。
下記記事でコストカットについて解説させていただいていますので、ご参考にしていただければと思います。
支払いを遅くする
また、キャッシュフローの改善のために、支出を遅くすることも考えられます。
できることとしては、
- 支払いを極力カードで行う
- 賃料の支払い猶予要請
- 取引先に支払いを待ってもらう
あたりが考えられます。
ただ、「賃料の支払い猶予要請」「取引先に支払いを待ってもらう」は、相手も厳しいため簡単には受け入れてもらえません。
もし、お願いするとしても、借入や助成金の目途がついていて、入金までの期間のみなどの条件を付けるようにしましょう。
まとめ
以上が、我々不動産会社がコロナショックの荒波を生き残るための方策です。
特殊なことはなく、全て原理原則の部分ではありますが、もしできていないことがあればご一考いただくきっかけになればと本記事を執筆させていただきました。
当社も決して楽な状況ではございませんが、この荒波を皆様と一緒に乗り越えられればと考えております。
コロナには絶対負けません!
頑張りましょう!
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コロナショックと不動産界隈への影響