AIを使った不動産営業施策で、簡単で手っ取り早いものはあるでしょうか?|不動産仲介営業お悩み相談室

不動産業界でご活躍のあなた、こんにちは。
株式会社レコの梶本幸治です。
今回は「AIを使った不動産営業施策で、簡単で手っ取り早いものはあるでしょうか?」というお悩みを取り上げます。
我々、不動産業界にもAIの波が押し寄せてきていますね。
最近は私と同じ年ごろ(50代前半)や、更に上の年齢の方から「梶本さんもAIやっていますか?」と聞かれることがあり、その時は「はい、AIやっています。主にChatGPTを利用しています」とお答えしています。
「AIする」っていう表現も何のことだか分かりませんが、ちょっと前まで【AI=ChatGPT】みたいな感じだったのに。
今では色々な種類が登場し、なかなか付いていくことが大変です。
本稿ではハイレベルなAI活用法を語るのではなく、「簡単で手っ取り早く、今からすぐに使える活用術」をお伝えしたいと思います。
不動産会社でよく使われるAI機能として、物件のインターネット掲載時に、担当者コメントをAIが書いてくれるというものがあります。
最近は不動産会社向けの業務支援システムに生成AI機能が組み込まれており、物件情報を入力するだけで、AIが物件の特性などを読み込んで自動で担当者コメントを書いてくれるサービスもあり、本稿をご覧くださっている方の中にも、そのような機能を日常的にお使いの方もいらっしゃるでしょう。
不動産のホームページやポータルサイトでは、担当者コメント欄の「最大文字数」まで入力すれば反響が増える傾向にあることは一部で知られており、私のクライアント先でも担当者コメントを最大限まで入力することで反響が1.2倍になった例がございます。
ですから、私も日本各地のクライアント先で「担当者コメントは文字数制限ギリギリまで書いてくださいね」とお勧めしておりましたが、「文章を書くのが苦手だ」や「物件入力にそんな時間はかけられない」とのご意見をいただくことが多く、なかなか実現できずにいました。
無理もないことです。
朝から晩まで電話をし、案内をし、査定をし、契約をし、その合間に物件入力までしているのですから。担当者コメントのために知恵を絞る余裕などなくて当然です。
しかし、このように業務支援システムに生成AI機能が組み込まれてからは、サクッと担当者コメントを作成することが可能となり、上記のような課題は解消された…かに思われました。
しかし、現実はそう甘くありません。
次なる問題は「担当者コメントが何となくAI臭い」という点です。
AIの活用がまだ一般的ではなかった時は「この文章は人間が書いたのかな?それともAIが書いたのかな?」という疑問すら抱きませんでした。
しかし、多くの方がAIを使うようになると、「あっ、これはAIが書いた気がするな」と感じることも増えてきました。
別にAIが書いたと思われても何ら悪いことはないのですが、せっかくAIを使うならもうひと工夫して、より反響が獲れる確率を高めたいと思います。
そこで、私は次のような方法をおすすめしています。
その方法とは、AIが自動で書いてくれた担当者コメントを、更に別のAIに読み込ませ「この文章を35歳女性のパート勤務、お子さんは5歳の女の子と、3歳の男の子、世帯年収は750万円の方向けに200文字で書き直してみて」などと指示(プロンプト)する方法です。
少し具体的に見てまいりますね。
次のような担当者コメントがあったとします。
【担当者コメント】
陽当たり・通風に優れた東南角地に位置する、平成20年建築の4LDK住宅です。
駅まで徒歩10分の利便性に加え、スーパーまで約200mと、毎日のお買い物も快適な住環境が魅力です。
敷地面積は約30坪を確保しており、ご家族でゆったりとお住まいいただけます。
全居室に収納を備えた使いやすい間取りで、子育て世帯にもおすすめです。
東南角地ならではの開放感と明るさをぜひ現地でご体感ください。
交通・買物施設が身近に揃った、利便性と住み心地を兼ね備えた一邸です。
そしてこの文章を先ほどの指示、「この文章を35歳女性のパート勤務、お子さんは5歳の女の子と、3歳の男の子、世帯年収は750万円の方向けに200文字で書き直してみて」で書き直させると次のようになりました。
ちなみに使用したAIはChatGPTです。
【ChatGPTに書き直させた担当者コメント】
お子さまの成長をのびのび見守りたいご家族におすすめの住まいです。
東南角地のため陽当たりが良く、明るいリビングはご家族が自然と集まる心地よい空間。
4LDKの間取りは、お子さまそれぞれの個室や在宅ワークスペースとしても活用できます。
駅徒歩10分で通勤・通学にも便利。
スーパーまで約200mと近く、毎日のお買い物もラクラクです。
子育てと家事のしやすさ、そして将来を見据えた住環境が揃った一邸です。
どうですか、最初の文章よりも購入者像(ペルソナ)に刺さりやすい文章になっていると思いませんか。
物件説明ではなく、その物件を買いそうな人に向けた文章になっているでしょう。
このように、AIを使った不動産営業施策といっても難しいものばかりではありません。
あなたも簡単で手っ取り早い手法を研究され、業務の効率化を図ってみてください。
私はAIの専門家ではありませんし、これから先もそうはならない(なれない?)と思います。
また、AIが世の中をどう変えていくのかも正直よく分かりません。
難しい理屈を語るつもりもありません。
しかしAIを用いた担当者コメントの改良で反響が増えるなら、それだけでも十分使う価値があると思っています。
まずはそんなところから始めてみてはいかがでしょうか。
私自身も今のところ、AIとはそんな付き合い方をしています。
――――――――――――――――――
株式会社レコ
不動産業専門コンサルタント
梶本幸治
本稿は、株式会社レコ 梶本幸治が不動産売買仲介の仕入れ営業・販売戦略などについて独自の思想と実務経験に基づき執筆した著作です。
――――――――――――――――――
あわせて読みたい




