不動産ポータルサイトからの買い反響が激減していますが、価格を下げる以外に反響を増やす方法はないでしょうか?|不動産仲介営業お悩み相談室

不動産ポータルサイトからの買い反響が激減していますが、価格を下げる以外に反響を増やす方法はないでしょうか?|不動産仲介営業お悩み相談室

不動産業界でご活躍のあなた、こんにちは。

株式会社レコの梶本幸治です。

今回は「不動産ポータルサイトからの買い反響が激減していますが、価格を下げる以外に反響を増やす方法はないでしょうか?」というお悩みを取り上げます。

私のコンサルを受けていただいているクライアント先では、買い(買い付けや販売)よりも、売り(媒介や買い取り)を重視した施策を実施していただいています。

このような施策を実施していただいている理由として、仕入れがなければ数字の見込みが立たないという不動産事業の本質的な問題の他に、もう1つ理由があります。

それは、「買い付け営業(販売営業)は所詮、物件の良し悪しで決まる」からです。

物件が良ければ反響はドンドン鳴りますし、物件さえ良ければ新入社員が担当しても売れるものです。

そして、良い物件とはどんな物件を指すかというと、それは価格が相場か、相場より安い物件です。

つまり身も蓋もない言い方をすれば物件が安けりゃ売れるし、高けりゃ売れないってことになります。

しかし、こんな言い方をしてしまうと本当に身も蓋もなくなってしまいます。

「物件価格が安けりゃ売れることは分かっているけど、物件の価格なんて下げられないから困っているのではないか」との皆さんのお声が聞こえてきそうです。

では、どうすれば良いのか。

それは、不動産ポータルサイトの掲載方法を「スペックの羅列」から、「具体的な顧客像(ペルソナ)への提案」にすることです。

我々不動産業界の人間は「敷地面積35坪、令和2年建築、駅徒歩8分、東南角地」などと、物件のスペックのみを表示し、その物件をどう感じるかは物件ページをご覧になったお客様に委ねています。

このような掲載方法では、その価格とそのスペックが釣り合っているかどうかだけで判断されることになり、前述の通り「物件が安けりゃ売れるし、高けりゃ売れない」という状況が現出します。

しかし、具体的な顧客像(ペルソナ)への提案をする方法では、スペックを示すだけではなく、その物件を選ぶことにより実現できるライフスタイルを提案していきます。

つまり、「こんなライフスタイルをあなたは実現したいと思っていますよね。この物件は価格こそ少し高いかも知れませんが、あなたの夢が叶いますよ」と提案するのです。

ここで具体的な事例をご紹介します。

私のクライアントが媒介で預かっていた海沿いの一戸建てがありました。

価格自体、そんなに高いわけではなかったのですが、大手ポータルサイトに掲載しても反響がありません。

そんな時に以前、売主さまから聞いていた次のようなお話を思い出したのです。

「ウチの家からは海まで近く、飼っている犬と海岸の遊歩道を散歩すると気持ちいいのよ。」

そこで、売主さまからいただいていた「ワンちゃんを海で遊ばせている写真」を、ポータルサイトのトップ写真として掲載していただくよう、私から担当営業者さまにお願いしました。

通常、この部分には物件の外観写真を掲載します。

しかし、物件の外観を写していない「ワンちゃんを海で遊ばせている写真」を掲載し、更に物件の各説明文も「犬好きのお客様」に対するアピール文で埋め尽くしました。

その結果、全く反響のなかったこの物件で、なんと8件もの反響を獲得することができたのです。

売主さまの示してくださったライフスタイルを、担当営業者がしっかりと聞いていたことによる成功事例だと私は感じています。

このように、不動産ポータルサイトの掲載方法を「スペックの羅列」から、「具体的な顧客像(ペルソナ)への提案」へと変えることにより、反響が変わることを知ってください。

「買い付け営業(販売営業)は所詮、物件の良し悪しで決まる」という点は普遍的な事実だと思いますが、その物件を良い物件と感じて少しくらい高くても買おうと思ってくださる方を見つける努力を、我々不動産業界の人間は忘れてはなりません。

このような細部にわたる努力を続けられれば、売主さまの信頼を勝ち取ることもでき、結果として販売強化だけではなく、仕入れの強化にもつながります。

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株式会社レコ

不動産業専門コンサルタント

梶本幸治

本稿は、株式会社レコ 梶本幸治が不動産売買仲介の仕入れ営業・販売戦略などについて独自の思想と実務経験に基づき執筆した著作です。

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