これだけは実施すべき仲介店舗店長業務とは?

4月になり、多くの不動産会社で人事異動が実施される。

特に規模が大きくなればなるほど、部署移動や店舗移動などが活発に行われる印象だ。

新しい業務や勤務場所は、不安と共にワクワクすることも多いだろう。

不動産業界のなかの賃貸仲介業でもこの繁忙期が終わった時期は、店舗移動、昇格が頻繁に行われる。

なかには、この時期に仲介店舗の店長になられるかたも多いだろう。

ちなみに、営業から店長になったメンバーに対してかなり手厚く研修をしたり、マニュアルを提供する不動産会社もあればそうではない会社もある。

実際に大手仲介会社をのぞいて、しっかりとした店長育成カリキュラムを用意している不動産会社はあまり多くはない印象である。

また、店長といっても専門的に店長業務を行う店長と営業活動を実施しながら店長業務を行うプレイングマネージャーとは、実際の業務が異なる。

会社の文化や店長業務が種々様々なために、なかなか業界には統一的な店長マニュアルがないのかもしれない。

しかし複数社の優秀な仲介店舗の店長業務には、共通して行なっているいくつかの業務がある。

店長業務専任でもプレイングマネージャーでも、成功している店長は共通の「やらなければいけない業務」を徹底している。

今回は「これだけは実施すべき仲介店長業務」を紹介したい。

日次での係数管理の徹底

優秀な店長は、数値分析を日常的に実施している。

逆になかなか成果があがらない店長は、会議資料作成のためだけに数値を集計し、確認する。

当然だが日常的に各指標の進捗の数字が頭に入っているのといないのとでは、対策のスピードが異なる。

優秀な店長は毎朝数値を確認し、そして終業時にも各数値を確認する。

反響成約率が向上しているのか否か。

メンバーの成約率や単価がどうなっているのかなど、細かい数値を「見続ける」という作業が重要だ。

そして数値改善の対策を早急に打っていく。

なかにはなかなか打ち手が見つからないこともあるだろうが、それでも「数字を日々確認し続ける」ことをやめてはいけない。

「5S」の徹底

5Sとは、

1.整理
2.整頓
3.清掃
4.清潔
5.躾(しつけ)

という業務改善の項目である。

店長業務においてもこのフレームワークは、抜群の効果がある。

そして、優秀な店長はこの5つを徹底している。

整理とは「店舗の必要なものと必要でないもの」を整理することだ。

現実的な書類だけではなく、システムやデータ、そして業務も含めて必要なものとそうではないものをわける。

整頓とは「あるべきところにそれを置いておく」ということだ。

店舗内の書類の位置やデータフォルダの整頓を徹底する。

この整頓により、各メンバーの業務効率も大幅に改善する。

清掃とは、言わずもがな店舗美化である。

売上数字の良い店舗は、間違いなく店舗の清掃が行き届いている。

清潔とは、その清掃のルールが店舗で明確にされており、日常的に清潔な状態で店舗を保っているかどうかである。

また繰り返すが店舗内が「清潔」なだけでなく、店舗のクラウドデータなども「清潔」な状態でなければならない。

常にフォルダもわかりやすく、見やすくしなければならない。

そして最後が「躾」だ。

躾というとやや抵抗感があるかもしれないが、言い換えれば「ルール化の徹底」ということである。

店舗業務、営業活動をどれだけルール化しているかが重要である。

店舗内ミーティングのルール化

会議が多いことはあまり賛同できないが、それでも店舗内でのコミュニケーションは積極的に行った方が良いだろう。

特に優秀な店舗は、積極的に店舗ミーティングを実施しそれを定例化している。

毎日朝会を徹底する店舗もあるし、夕礼でコミニュケーションを図る店舗もある。

問題は、こうしたミーティングを実施するルールを設けていなければ、店舗内のコミュニケーションが減少し数字にも影響が出てくるということだ。

店舗内コミニュケーションの活性化は、直接的に売上に大きく影響するだろう。

ブツ出し力とスピード

上記のような定性的な項目を徹底することと同時に、「物件をだす力」という極めて業務的なスキルも向上させなければいけない。

広告掲載であれ、紹介スキルであれ、共通するのは「最適な物件を出す力があるかどうか」である。

特に店長自身がこのスキルを身につけていかなければ、集客も営業も後々に苦戦してしまう。

これは、プレイングマネージャーであっても同様に必要なスキルだ。

とにかく自身の店舗の商圏エリアの物件ピックアップ力を上げていかなければならない。

以上のようなところが、優秀な店長に共通している項目である。

なかにはいきなり店長に就任したものの、どのようにマネージメントをしていけば良いかわからないかたもいらっしゃるかもしれない。

最低限でも上記の項目をしっかりと実施していけば、大きく店舗数字が落ち込むことはないような気がする。

是非、参考にしてほしい。

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