IT重説(オンライン重要事項説明)の要件とは?宅建業法での実施ルールを解説

不動産の契約手続きにおいて欠かせない「重要事項説明(重説)」。
これまでは対面で行うのが原則でしたが、宅建業法(つまり、不動産取引を安全で公正に行うための法律のこと)の運用ルールにより、現在ではパソコンやスマートフォンを使ったオンラインでの説明、いわゆる「IT重説」が広く認められています。
しかし、「どんな準備が必要なの?」「途中で通信が切れたらどうするの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、IT重説を実施するための必須要件や実務上の注意点について、知識がない初心者にもわかりやすく噛み砕いて解説します!遠方のお客様ともスムーズに契約を進められるよう、正しいルールをマスターしましょう。
結論!IT重説とは、対面ではなくオンラインで重要事項説明を行うこと
結論から言うと、IT重説とは、テレビ会議システムなどのITを活用して、画面越しに重要事項説明を行う仕組みのことです。
これは、遠くに住んでいる家族や友人と、テレビ電話で顔を見ながらお互いの状況を話し合うのと同じです。
直接会っていなくても、お互いの顔や手元の資料がはっきりと見え、声がしっかり聞こえれば、対面と同じようにコミュニケーションが成立します。
【メリット・デメリット】
IT重説が認められていることで、遠方にお住まいのお客様がわざわざ店舗まで足を運ぶ時間や交通費を大幅に節約できるという絶大な得(メリット)があります。
一方で不動産会社にとっては、事前にお客様のIT環境を確認したり、通信トラブルに備えたりといったデジタルならではの準備(デメリット)が必要になります。
IT重説を実施するための4つの必須要件(ルール一覧表)
結論から言うと、IT重説を法律上「対面での説明」と同じものとして認めてもらうためには、国が定めた4つの厳格な要件をすべてクリアしなければなりません。
| 要件のポイント | 具体的な内容 |
|---|---|
| 1. 双方向の通信環境 | お互いの映像と音声がはっきり確認でき、スムーズに会話できる環境であること |
| 2. 事前の書類交付 | 宅地建物取引士が記名した書類を、事前にお客様へ渡しておくこと |
| 3. 説明前の状況確認 | お客様が書類を見られる状態か、映像や音声に問題がないかを事前に確認すること |
| 4. 宅建士証の提示 | 画面越しに宅地建物取引士証を提示し、お客様がはっきり見えたか確認すること |
双方向で映像・音声のやり取りができる環境
説明する側とお客様の双方が、図面などの書類や説明の内容を十分に理解できる程度に映像が見え、声が聞き取れる環境で実施しなければなりません。
事前の重要事項説明書の交付
宅地建物取引士(つまり、試験に合格し都道府県知事から登録を受けた不動産取引の専門家のこと)があらかじめ記名した重要事項説明書や添付書類を、説明の前までにお客様に交付しておく必要があります。
この交付は、紙の郵送だけでなく、電磁的方法(つまり、電子メールやファイルのダウンロードなど、インターネットを使ったデータ送付のこと)で行うことも可能です。
説明前の環境確認
説明を始める前に、お客様の手元に書類が届いており、それを見ながら説明を受けられる状態にあるか、そして映像や音声が正常に繋がっているかを確認しなければなりません。
宅地建物取引士証の提示と画面越しの確認
対面の時と同じように、説明を行う宅地建物取引士は自分の宅地建物取引士証をお客様に提示し、お客様が画面上でその内容をはっきりと視認できた(見えた)ことを確認する必要があります。
実務上の注意点!通信トラブル時はどうする?
結論から言うと、IT重説の途中で映像が見えなくなったり、音声が聞こえなくなったりするトラブルが起きた場合は、直ちに説明を中断しなければなりません。
これは、電話で大事な話をしている最中に電波が悪くなって声が途切れたら、一度電話を切って、電波の良い場所からかけ直すのと同じです。相手に正しく情報が伝わっていない状態で無理に話を進めてはいけません。
まとめ
結論として、宅建業法におけるIT重説(オンライン重要事項説明)は、テレビ会議システムなどを利用して対面と同等の説明を行うことができる便利な制度です。
実施にあたっては、「双方向でやり取りできる通信環境」「事前の書類交付」「説明前の環境と書類の確認」「画面越しの宅地建物取引士証の提示」という4つの要件をすべて満たす必要があります。
さらに、途中で通信トラブルが発生した場合は直ちに中断し、復旧してから再開するというルールも重要です。
これらの要件と注意点をしっかり守ることで、お客様に安心してもらえる適法かつスムーズなIT重説を実現しましょう!
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