【宅建業法】レインズ(指定流通機構)への登録義務と期間は?専任・専属専任媒介のルールを解説

【宅建業法】レインズ(指定流通機構)への登録義務と期間は?専任・専属専任媒介のルールを解説

不動産会社で働き始めると、物件の売却依頼を受けた際によく耳にする「レインズ」という言葉。「どの契約のときに登録が必要なの?」「いつまでに登録しなければいけないの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

宅建業法(つまり、不動産取引を安全で公正に行うための法律のこと)では、特定の媒介契約を結んだ場合、指定流通機構(レインズ)への物件情報の登録を厳しく義務付けています。

この記事では、レインズへの登録義務の対象となる契約の種類や、登録期間の起算日のルール、登録後にやるべきことについて、知識がない初心者にもわかりやすく噛み砕いて解説します!

結論!レインズ(指定流通機構)への登録義務とは?

結論から言うと、他の不動産会社には重ねて依頼できない契約を結んだ場合、業者は物件情報を専用のネットワークシステムに登録しなければならないというルールです。

これは、迷子のペットを探すときに、自分一人で近所を探し回るのではなく、全国の動物保護センターの共通データベースに登録して、みんなで探してもらうのと同じ仕組みです。

広く情報を公開することで、早く確実に相手を見つけるための制度です。

  • 宅地建物取引業者(つまり、免許を受けて不動産取引をビジネスとして行っている会社のこと)は、契約の相手方を探索するため、指定流通機構に物件を登録しなければならない。
  • 登録する情報は、物件の所在、規模、形質、売買すべき価額などである。

登録義務があるのは「専任媒介」と「専属専任媒介」(比較表)

宅建業法では、媒介契約の種類によって登録義務の有無が異なります。

媒介契約の種類レインズ(指定流通機構)への登録義務
一般媒介契約法律上の義務なし(任意)
専任媒介契約登録する義務がある
専属専任媒介契約登録する義務がある

【メリット・デメリット】

レインズ(指定流通機構)に登録するルールがあることで、全国の不動産会社がお客様の物件情報を共有でき、買主が早く見つかりやすくなるという絶大な得(メリット)があります。

一方で業者にとっては、限られた期間内に物件の間取りや価格などの詳細なデータをシステムに入力しなければならないという事務的な手間(デメリット)がかかります。

いつまでに登録する?登録期間のルールと起算日の注意点

指定流通機構への登録は「国土交通省令で定める期間内」に行わなければならず、契約を結んだ当日は期間の計算に含まれません。

(※外部情報となりますが、具体的な登録期間は専属専任媒介契約が休業日を除き5日以内、専任媒介契約が休業日を除き7日以内と法令で定められています。実務においてはこちらの日数を基準に行動してください。)

契約締結の日は期間に含まれない(初日不算入の原則)

登録期間を数え始めるタイミングについて、法律の運用ルールでは以下のように注意喚起されています。

  • 「媒介契約締結の日」とは、媒介の契約締結の意思の合致があった日を指す。
  • 契約書をお客様に遅滞なく交付した日を基準にして計算するのではないことに注意が必要である。
  • 契約を締結した当日そのものについては、民法上の原則(初日不算入)により、登録期間の計算には含まれない。

登録後の義務!登録済証の交付とステータス管理機能の説明

レインズに物件を登録したら、その証明書をお客様に遅滞なく渡し、最新の状況が確認できる機能を説明しなければなりません。

これは、宅配便で荷物を送ったあとに、窓口で「お問い合わせ伝票番号」が書かれた控えを受け取り、インターネットで荷物の現在地を確認できるのと同じです。

お客様に安心感を与えるための重要な手続きです。

  • 登録をした業者は、指定流通機構が発行する登録を証する書面(登録済証)を遅滞なく依頼者に引き渡さなければならない。
  • 登録証明書を交付する際に、レインズのステータス管理機能(つまり、その物件への問い合わせ状況や販売状況などの最新情報が確認できるシステムのこと)を通じて最新の登録内容が確認できることに関し、依頼者に分かりやすく説明することが望ましいとされている。
  • 万が一、登録した物件の受付状況などの登録内容が事実と異なる場合は、行政からの指示処分(つまり、業務の改善を命じられるペナルティのこと)の対象となる。

無事に売れたら「成約情報の通知」も必須!

登録した物件の売買契約などが無事に成立したら、遅滞なく指定流通機構にその結果を報告しなければなりません。

  • 登録に係る物件の売買または交換の契約が成立したときは、遅滞なく、その旨を指定流通機構に通知しなければならない。
  • 通知する情報には、取引価格などの成約情報が含まれる。
  • 一般媒介契約で任意に登録した物件についても、契約が成立した場合は成約情報を通知することとされている。

【メリット・デメリット】

成約情報を通知するルールがあることで、その情報が他の不動産会社の価格査定の参考データになり、不動産市場全体の適正な価格形成に役立つという大きなメリットがあります。

デメリットとしては、契約成立後も忘れずにシステムへの入力作業を行わなければ法律違反になってしまうという事務負担が挙げられます。

まとめ

結論として、宅建業法では「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」を結んだ場合、指定流通機構(レインズ)へ国土交通省令で定める期間内に物件情報を登録する義務があります。

この登録期間の計算において、契約を締結した当日は初日不算入の原則により含まれません。

登録後は、遅滞なく登録済証をお客様に交付し、ステータス管理機能について説明することが推奨されています。

また、契約が成立した際には、取引価格などの成約情報を必ずシステムに通知しなければなりません。

これらの一連のルールを正しく守ることで、お客様の大切な物件をスムーズかつ適正に流通させましょう。

あわせて読みたい

免責事項

本記事は、「宅地建物取引業法」および国土交通省の「解釈・運用の考え方」の概要を、実務に携わる方向けに分かりやすく要約・解説したものです。正確な情報提供に努めておりますが、法令の厳密な定義や例外規定をすべて網羅しているわけではありません。最終的な法解釈や、お客様との個別具体的な取引における適法性のご判断につきましては、ご自身の責任において法令の原文を直接ご確認いただくか、行政機関・弁護士等の専門家へご相談いただきますようお願いいたします。

監修者情報

ミカタ株式会社 代表取締役 荒川 竜介
あなたへのおすすめ