【宅建業法】業務に関する帳簿の必須記載事項とは?エクセル等での電子保存の要件

【宅建業法】業務に関する帳簿の必須記載事項とは?エクセル等での電子保存の要件

不動産業界で働く皆さん、日々の取引の記録をどのように管理していますか?「業務に関する帳簿」の作成と保存は、法律で厳しく義務付けられた重要な業務の一つです。

しかし、「具体的に何を記載すればいいのか」「紙のノートではなくエクセルなどのデータで保存しても問題ないのか」と疑問に思う方も多いでしょう。

この記事では、宅建業法で定められた帳簿の必須記載事項や、電子保存に関するルールについて、知識がない初心者にもわかりやすく噛み砕いて解説します。

正しい管理方法をマスターし、安全な不動産取引を目指しましょう!

結論!事務所ごとに「業務に関する帳簿」を備え付ける義務がある

結論から言うと、不動産会社は事務所ごとに取引の履歴を記録する「帳簿」を備え付けなければならないという法律上のルールがあります。

これは、家庭の「家計簿」やお店の「売上台帳」のようなものです。お金の出入りやどんな買い物をしたかの記録をしっかりと残すことで、後からいつでも正確に見返せるようにするための仕組みです。

宅地建物取引業者(つまり、免許を受けて不動産取引をビジネスとして行っている会社のこと)は、以下のルールを守る必要があります。

  • 事務所ごとに業務に関する帳簿を備えなければならない
  • 取引があるごとに、そのつど内容を記載しなければならない

【メリット・デメリット】

このルールがあることで、過去の取引の履歴をいつでも正確に振り返ることができ、お客様との言った言わないのトラブル防止や、事業の透明性の確保に繋がるという絶大なメリット(得)があります。

一方で、取引のたびに細かい情報を漏れなく正確に記録し続けなければならないという事務的な手間(デメリット)がかかります。

帳簿に記載すべき必須事項とは?

帳簿には取引の日付や物件の場所、広さなどを正確に記録する必要があります。

記載すべき主な事項具体的な内容
取引の年月日売買や貸借の契約などが成立した日付
所在取引に係る宅地や建物の場所
面積宅地や建物の広さ。建物の床面積は、各階ごとに壁などの中心線で囲まれた部分の水平投影面積(つまり、建物を真上から見たときの面積のこと)で計算します
その他法令で定める事項取引金額や当事者の氏名など、国土交通省令で定められた事項

帳簿の電子保存は可能?エクセル等での管理要件

帳簿は紙のノートで作らなくても、エクセルなどのデータとして電子保存することが法律で認められています。

これは、紙のアルバムに写真を1枚ずつ貼る代わりに、スマートフォンやパソコンの中に写真データをフォルダ分けして保存するのと同じです。

場所を取らず、必要な情報をすぐに見つけられます。

電子媒体による帳簿の保存が認められるには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 法律で定められた事項が電子計算機(つまり、パソコンなどの情報処理機器のこと)のファイルや電磁的記録媒体に記録されていること
  • 必要に応じて、プリンターなどの機器を用いて明確に紙面に印刷して表示できる状態であること

【メリット・デメリット】

この電子保存のルールがあることで、紙の保管スペースを大幅に節約でき、過去の取引データの検索や修正が圧倒的にスムーズになるという大きなメリット(得)があります。

しかし、パソコンの故障や誤操作によるデータ消失リスクに備えて、定期的にバックアップを取るなどのデータ管理体制を会社として整えなければならないというデメリット(注意点)が伴います。

要注意!帳簿のルール違反に対する罰則規定

帳簿の備付けルールを守らなかったり、嘘の記録を書いたりした場合、50万円以下の罰金という厳しいペナルティがあります。

  • 帳簿を事務所に備え付けなかった場合
  • 法律で規定された事項を帳簿に記載しなかった場合
  • 虚偽の記載(つまり、嘘の内容や事実と異なる情報を書き込むこと)をした場合

これらに該当する違反をした者は、50万円以下の罰金に処される可能性があります。

【メリット・デメリット】

厳しい罰則規定があることで、悪質な業者が不正な取引を隠蔽することを防ぎ、不動産業界全体の信用が守られるというお客様と業界双方へのメリットがあります。

まとめ

結論として、宅地建物取引業者は事務所ごとに業務に関する帳簿を備え付け、取引があるごとに年月日や物件の所在、面積などの必須事項を記載する義務があります。

面積の計算は水平投影面積を用いるなど、細かな基準にも注意が必要です。

また、帳簿は紙の形式に限らず、プリンターなどで印刷できる状態であればパソコンのファイルを用いた電子保存が認められています。

帳簿の備付けを怠ったり嘘の記載をしたりすると、50万円以下の罰金という重い罰則が科されるため、実務においてはエクセルなどのITツールを適切に活用し、正確で漏れのない帳簿管理を徹底しましょう。

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免責事項

本記事は、「宅地建物取引業法」および国土交通省の「解釈・運用の考え方」の概要を、実務に携わる方向けに分かりやすく要約・解説したものです。正確な情報提供に努めておりますが、法令の厳密な定義や例外規定をすべて網羅しているわけではありません。最終的な法解釈や、お客様との個別具体的な取引における適法性のご判断につきましては、ご自身の責任において法令の原文を直接ご確認いただくか、行政機関・弁護士等の専門家へご相談いただきますようお願いいたします。

監修者情報

ミカタ株式会社 代表取締役 荒川 竜介
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